日記帳




2007年12月31日(月) 行く年を見送る

あれよあれよと大晦日です。
もう上半期の記録などはおぼろに霞んでしまっているのですが、便りが無いのが良い便り、の論で行けば、さして思い出せないということは恙無い一年だった証拠、なのかもしれません。

2007年はサイトを休眠させたこともあり、創作面では殆ど動きのない年となりました。地中深くでふつふつと煮えたぎるマグマのような創作熱の気配は感じつつ爆発までは至らず、結局一旦停止状態のまま年を越します。例え鬼に笑われようとも来年こそは(ということはとりもなおさず明日からは、ということになりますが)、復活を果たしたいと思っています。

そんなわけで創作面ではあまり語れない代わりに(悲しいことに)、読書面から今年を振り返ってみます。
今年の読了本よりベスト5、プラス1(順不同。プラス1の理由は、後ほど)。ちなみに、2007年の読書量は73冊でした。目標の三桁には遠く及びませんでしたが、中身のバラエティー豊富さ(無節操さ加減とも言う)は向上したように思います。

『重力ピエロ』(伊坂幸太郎)
今年最初に読んだ本、だったのですね?(確認して驚いた) 
私は伊坂幸太郎さんの小説が大好きなのですよ、という確信を更に強くした一冊でした。

『春になったら苺を摘みに』(梨木香歩)
これも一月だったのですね?(確認して更に驚く)
以前、他の方の感想でも拝見したことなのですが、エッセイで泣かされることというのはあまりないことです。タイトルが素晴らしい。

『語り女たち』(北村薫)
単行本で慈しみたい、とブログに書いたように思うのですが、まだ果たせていません。今年度最高に愛しい一冊。6月読了でした。

『フェルマーの最終定理』(サイモン・シン)
数学に纏わるノンフィクションを、数学アレルギーの人間が胸高鳴らせて読むことができるというこの幸せ。そして、数学ノンフィクションに感動させられるという驚き。『暗号解読』も読みたいです。9月読了でした。

『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編』(0・ヘンリー)
先入観と実際の読後感との嬉しいギャップに、読まず嫌いは損をすると反省したのでした。そして、巷で話題の光文社古典新訳文庫の力を思い知らされました。来年は『カラマーゾフの兄弟』に挑戦です。12月読了。

そしてプラス1として、『ローマ人の物語』(塩野七生)を。今年は文庫版2巻から16巻までを読みました。中でもカエサルの巻は、読みつつ「これはちょっと落ち着いた方がいいんじゃない……!?」と自分を窘めるほど、大興奮の面白さでした。

来年も素敵な本と巡り合えますようにと祈りつつ、今年の日記は書き納めといたします。
行く年と、そこで出会った全ての事々、人々に感謝します。心から、ありがとうございました。

どうぞよいお年をお迎え下さいませ!


2007年12月23日(日) 地雷原

読書録更新状況。

 10月読了分
 『死人の鏡』 アガサ・クリスティー

 11月読了分
 『崖の館』 佐々木丸美
 『オリエント急行の殺人』 アガサ・クリスティー

 12月読了分
 『サンタクロースっているんでしょうか?』 中村妙子・訳

『オリエント急行』は、肝心の謎解き部分を「点と線」のドラマを見つつ読むという、贅沢なような勿体無いようなことをしてしまったのでした。
そして、いまひとつ、という本の方が長々と書いてしまうのは、「いまひとつ」と思ってしまった自分への言い訳なのだろうか、とちょっと反省している次第です。

村上春樹さんの短編が読み返したくなって本棚の前でうろうろ物色していたら、一度読んだっきりの短編集があったはずだ、ということを思い出しました。何故一度しか読んでいないのかといえば、確か恐ろしい話(※)が収められていたからです。そこで、およそ十年の禁を破って(おおげさな)件の「恐ろしい話」の「恐ろしい部分」に再チャレンジ……して後悔しました。初読の時の、身の毛もよだつ感はなかったものの、十年経っても恐ろしいものは恐ろしい。

明日はクリスマス・イヴです。どうぞ素敵な一日をお過ごし下さい。


※ちなみに、「踊る小人」という短編でした。
同じ理由で『レキシントンの幽霊』もおいそれとは読み返せない一冊になっています。こちらは、「七番目の男」が怖くて仕方がない。最後まで読めば恐怖も融解するのですが、そこに行き着くまでが。 


2007年12月16日(日) マイ・ブーム

・しつこく焼きそばパン。現在のところ四種類を制覇し、更なる調査(食べ比べ)を続行中。暫定一位はセブン・イレブン。甘みのあるソースといい、麺の細さ・柔らかさといい、パンの存在感といい、そしてそれらをまとめあげるマヨネーズといい、お見事の一言。

・何故か五・七・五に凝る。でも季語なんてことは一切気にしない。だから、俳句を創っています、なんてことは恐れ多くて言えない。でも、楽しい。

・0.3ミリの、濃紺のペンが欲しい。いつも筆箱に入っている長年の相棒。今度、文房具店に行った時には忘れず買わなければ、あと↑のための小さなノートも。と、これはお買い物メモ。


2007年12月13日(木) せいぎのみかた

読書録更新状況。

 10月読了分
 『ローマ人の物語11・12・13―ユリウス・カエサル ルビコン以後(上・中・下』 
  塩野七生
 『ルリユールおじさん』 いせひでこ
 
 12月読了分
 『太陽の塔』 森見登美彦

年が明けるまでに、今年読んだ分については感想を書き上げてしまいたいところ。
そして、今年度のベスト5、などと振り返ってみるのを、密かな楽しみにしています。

田んぼ道に、ガチャピンがいる……! と思ったら、緑色の雨合羽をすっぽり被った交通整理の人でした。雨の日は、色々なものを見誤ります。
見間違いの勢いでガチャピンのことを考えていたら(相棒の名前はなんといったんだっけ、等々。思い出せなかった)、ついうっかりガッチャピンのことを連想してしまって、そうするとテーマソングまで頭の中で流れ始めて、挙句くちずさんでしまって、やはり雨の日を色んなことを誤ります。


2007年12月12日(水) バナナ尽くし

朝ごはんにバナナ、おやつに東京ばなな、休憩時間によしもとばなな(の日記を読む)。バナナ尽くしの一日。
よしもとばななさんは、食わず嫌いで避けて通ってきてしまったので、来年になったら挑戦してみても良いかもしれない、と思います。今月はもう、読む本のスケジュールは一杯。

昨日の晩ごはんは焼そばパンでした。これで熱も冷める……かと思いきや、いよいよヒートアップしています。いっそ、今なら携帯電話の待受画面を焼そばパンの写真にしたっていいです。焼そばそのものは嫌いな癖に、我ながら矛盾していることよ、と思います。


2007年12月11日(火) ローリング・ミルキー

いつも乗り降りする駅のエスカレーターを上りきったところ、段々が吸い込まれていくちょうど境目に、ミルキーが一個落ちていて、くるくる回転していました。面白かったので写真にでも撮りたかったのだけれど、通勤通学ラッシュのエスカレーターで立ち止まるわけにも行かず、あえなく断念です。

今朝は見た夢を久々に覚えていました。科学系の会社の研究員(イトウさん)から電話がかかってきて、斬新かつ画期的な「ところてん製造機」の開発に成功したので、おたくのショーウィンドウを使ってぜひプレゼンテーションさせてほしい、と熱く語りかけられる、という内容でした。電話を受けた私は、うちにはところてん担当がおりませんので、とすげなく断っていたようです。話くらい聞いてあげても良かったのにと後悔しています。

焼きそばぱんが食べたい、と昨日雷に打たれたかの如く唐突にひらめき、今も思い続けています。


2007年12月10日(月) じっと手を見る

書かなければ死んでしまう(回遊魚のように)というほどでは、よもやないけれど、ちょっとでも何か書いた日は気分の充実度が格段に違う、ということは、なんでもいいから毎日ひとことでも書いた方が良い、ということなのだと思います。そんなわけで、今日は日記の日。

空気が乾燥しているからか、脱皮の季節なのか、唇とその周りの皮膚がぺりぺりと面白いように剥けてきます。一日で二皮くらいは剥がれているのではないか、と思われます。良いリップクリームを探さねばなりません。

職場の建物の周りにどんぐりがたくさん落ちていて、見かける度に拾いたくてうずうずするのですが、しかし待てよ、と蘇る幼き日の記憶が。確か、秋に拾ったどんぐりを机の中に大事にしまっておいたら、春になってどんぐり虫(というのは私の勝手な命名で、体長5ミリほどの肌色をしてうごうごと動く虫)が大量に湧いて、それはそれはとても恐ろしい思いをしたのでした。同じような苦い経験をしたことのある方も、少なからずいらっしゃるのでは。

テレビで時々見かけるカクンと首を傾げる犬に、犬そのものは苦手だのに只ならぬ興味と親近感を抱いてしまうのは、私自身に始終首を傾げる癖があるからだ、と仕事中にメールを打ちつつ気が付きました。無くて七癖、とはよく言ったもので、他にも意味もなく手のひらをじっと眺める癖もあるようです。別に、楽にならぬ暮らしを嘆いているわけではありませんが。





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