日記帳




2007年11月28日(水) 一隅を温めるもの

・温かい話
特別に大好きというわけでもないのに、寒くなるとココアが恋しくなります。
しかしココアというのは、どれほど念入りにかき混ぜても、飲み終わる頃にはカップの底に溶け残った粉が残ってしまうもの。この仄かな切なさは、缶入りのコーンスープに入った粒コーンがどうしても最後まで飲みきれない(食べきれない)時のあの感慨に、良く似ています。

・寒い話
いい加減伸ばしっ放しだった髪をようやく切りました。伸びた分だけ、とオーダーしてその通りカットしてもらったはずが、この前切った時と比べて首筋の心許なさ感が増しているのは何故かと思えば、考えるまでもなく季節の差でした。「この前」、とは7月のこと。
秋を越えてからばっさり髪を切ると思いの外寒い、というようなことを去年も思っていたはずなのに、懲りずに今年も繰り返しました。

・温かい話、再び
昨日の夕食は、山梨土産のほうとうでした。ベースは付属のスープ、そこに残り物のお味噌汁をブレンド。くたくたに煮えた野菜が絶妙でありました。
本場で出会ったほうとうは、これでもかというほどになめこの入った「きのこほうとう」でした。好きな食材は、と問われたならば、かなりの上位になめこときくらげがランクインするのですが、どちらもあまり可愛げのある食べ物ではありません。美味しいけれど。

・寒い話、再び
家族がテレビのCMで「粉雪の香り」なる芳香剤を見かけたそうなのですが、雪の香りとは一体? 真っ先に思い浮かぶのは、今にも降るか降らないかという日の、痛いほどに冷え切った空気に混じる水分の匂い、なのですが、そんなものを芳香剤にしたところで売れるのかどうか。もしや、「粉雪」には普通の「雪」とは違うロマンチックでドラマチックな香りがあるのか?
そういえば、夏に「カキ氷の香り」なる、これまた芳香剤のCMをたった一度見たことがあるのですが、あるいは同じ会社やもしれません。

以上、何日か分の日記(に書こうとしていて、まとまりがつかなかったもの)でした。


2007年11月12日(月) 聞かぬが仏

前回の日記を振り返るにつれ、あのままで沈黙したのではまるで重病人のようではないか、と思い至りました、が、私はいたって元気であります。毎日のようにお薬を飲み忘れるくらいに、元気であります(それはそれで「忘れっぽい」という別の症状のような気もしますが)。

歯医者にも行ってきまして、初期の虫歯を治療して貰いました。レントゲン写真を撮られたので、己の歯並びをとくと眺めることもできました。私の下顎の親知らずはどうやら横向きに、というよりも完全に横倒しに生えているようです。だから噛み合わせが悪いんですね、というか噛み合ってませんね、とは担当して下さった先生の弁。

“「だから、菊耳と」
 「キクミミじゃない、キキミミさ」”
むかし住んでいた線路脇に建つ家の近所には、電車が通り過ぎる度に吠え掛かる犬がいた、果敢なんだか愚かなんだかどちらだろうねえ、という台詞から、ひょっこり生まれた奇妙な話。筋も何もあったもんじゃないのですが、ひょっとすると大きな物語の前兆なのやもしれぬという予感もあります。
まずは「ききみみずきん」について、調べてみる必要がありそうです。


2007年11月05日(月) れっつらごー。

毎年のことながら、11月辺りになると、途中で数ヶ月分スキップされてしまったような、何かに騙されているような気がいたします。
そんな月跨ぎの日々を、毎度おなじみダイジェストで振り返ってみます。

*病院へ行こう!

健康診断で要再検査となり(というよりも、自己申告で再検査勧告を引き出した感があります。薮蛇とはこのことか)、病院へ行ってきました。長年抱えてきた不調の原因を探るためだったのですが、結果は心配していたほどの重大事ではない、とのこと。安堵したものの、しかし病気というほどではないけれども正常ではないよ、というのが正しいところのようです。
結果を受けて、健康にだけは自信があったのになあと友人に言ったところ、丈夫な人ほど過信しやすいのだからしっかり養生なさい、と窘められました。養生、というと、どうにも芝生が頭に浮かびます。
前後して、右の奥歯がしくしくと痛み出し、しばらくはものを噛むのに難儀しておりました。幸か不幸か「歯が痛い」という経験がないため(きっと幸福なのです)、虫歯の痛みというモノがどういうモノなのか分かりません。でも、「親知らずかもよ……(ふふふ)」と家族に脅されたため、歯医者にも行く羽目になりました。
ええいこうなりゃまとめてかかってきなさい! とばかりにこの際気懸かりなことは全てメンテナンスしようと思います。


*山梨へ行こう!

家の用事で山梨県へ行って来ました。もっとも、「用事」は思いのほかあっさり片付いてしまったため、大半は観光旅行であります。お天気に恵まれたおかげで、四方八方から富士山の勇姿が、もう大盤振舞見放題! といった風情でした。日本一の山、と音楽の時間に歌いはしたものの、これほどまでに富士山に感心したことはありませんでした。どの角度から見ても、姿の美しい山です。
そして、二日目に訪れたオルゴールの美術館で、「タイタニック号に乗るはずだった自動演奏機(しかし製造が間に合わなかったために楽士たちが乗り込み、海に沈んだ)」のドラマにときめき、「木ノ花美術館」で猫のダヤン(これまで君のことを「可愛い」と思ったことはなかったのに、と素直に告白します)にときめいてきました。人生にはときめきが必要です。


*その他諸々へ行こう!

もうすぐ我が地元挙げてのお祭りが終わってしまうのです。それまでにもう一度、よいにゃんこに会いに行かねば……! と俄郷土愛を奮い立たせています。いわさきちひろ展にも行きたかったのですが、スケジュール的に無理そうな予感です。残念。





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