日記帳




2006年02月03日(金) 雪は降る、あなたは来ない

「夕食はお寿司を食べに行きます。東口に降りて下さい」との家族からのメールに、「ハテ、東口ってどっちだっただろう……」と散々考え込んだ私は、方向音痴以前に観察力が散漫なのだと思います。長年使い続けた最寄り駅だというのに、しかも降りる口は二箇所しかないのに、未だどこが何口なのかさっぱり。
お寿司は、美味でございました。むしろ、途中からはデザートのメロンに目を奪われておりましたが。ようやく通常モードに落ち着いた胃腸に感謝です。

先日、帰宅してみるとたまたま「日本昔ばなし」がかかっていました。私が現役で見ていた頃だけでも話のレパートリーはかなりのもの、その時放映されていたのはもちろん見覚えのある話ではなかったのですが、懐かしさはしみじみと噛み締めました。そういえば、ほぼ垂直な山を登ったり下りたりするおじいさんが不思議だった、とか、魚のぶら下がった囲炉裏から木の杓子でよそうご飯風景が妙に美味しそうだった、とか、エンディングテーマを元に不穏な替え歌を作っては歌っていた、とか、思い出すことも様々。
思えば、替え歌というものはどれもこれも多かれ少なかれ不穏だったかもしれません。

溜まりに溜まっていた読書記録を、一日一冊ずつ書いています。このペースだと、二週間くらいで書き終わるのではないかと。少し記事がまとまったら、また読了本リストなど書いてみようかと思います。

タイトルは、歌の歌詞から。雪が降ると、ついつい口ずさみたくなるのですが、実はここしか歌えません。なので、エンドレスで2フレーズだけを繰り返すことになります。明日起きたら、きっと外は雪景色です。



2006年02月06日(月) 一文字の小宇宙

常葉あいさんより、漢字バトンを回していただきました。
ありがとうございます!

*好きな漢字
「凛」という字がとても好きなのです。背筋の伸びた感じの漢字(洒落ではありません)。
そして、今は無性に遠くへ行ってみたくて仕方ないので、「旅」という字を見ると、無条件で反応します。

*前の人が答えた漢字に対して自分の持つイメージは?
儚……砂糖菓子の幻、蜻蛉の夢。
    ほろほろと崩れ、はらはと散る。
空……全てを繋げるもの。全てが繋がる場所。
    移ろいやすき存在。
掌……包み込み、そして解き放つもの。
    差し出し、そして受け取るもの。

*次に回す漢字三つ
遥・憧・想

*大切にしたい漢字
志……こころざし、などと言うと、なんとも大仰ですが。
    譲れないもの、自分の核となるもの、ですね。
遊……「遊ぶ」にあらず(こちらも大事ですけど、ね)、「遊び」です。
    日々の余裕、時間の余裕、ひいては心の余裕につながるもの。
愛……やっぱり、大事でしょう!

*漢字の事をどう思う?
時々、どうしてこの漢字はこんな形をしているのだろう、と不思議で仕方なくなることがあるのです。
どんな漢字にも、各々違ったルーツや変遷の歴史が隠れているわけで、そんなドラマのひとつひとつに想像を巡らせていると、その壮大さに気が遠くなるような……。
なんてことを考えていると、私は日々とんでもなく奥深いモノをごくごく無造作に使っているのだ、と驚くような反省するような思いが沸いてきたり、粗末に扱ってはいけないぞと肝に銘じたくなったり、するのです。

*最後に貴方が好きな四字熟語を三つ
当意即妙
大胆不敵
有言実行
……一部、自戒の意味も込めて。

*バトンを回す七人とその人をイメージする漢字
七人……! はとても無理なので、ぜひ回答を拝見してみたいな、という方へバトンタッチです。
こちらをご覧になっていましたら、そしてまだこのバトンがお手元に届いていませんでしたら、さらに興味を持っていただけましたら、立田さんへお渡ししたいと思います。イメージは、「彩」……と書いていろどりと読みたい気分です。


2006年02月09日(木) たぶん、とけるよ

半ば寝ぼけていた時に、知らず呟いていた言葉、「たぶん、とけるよ」。
「解ける」なのか「溶ける」なのか「説ける」なのか、一体どんなものがとけるというのか、そもそも何に対しての「たぶん」なのか。呟いた直後で自分で驚いて自問してみたものの、全ては眠気という名の混沌の中へ既に埋没した後でした。赤道直下でかまくらでも作ってみたかったのかもしれません。ライオン相手に緑黄色野菜の栄養価について説得してみたかったのかもしれません。こんなことを考えている私は、また(まだ)寝ぼけているのかもしれません。


読書録追加分の途中経過発表です。あと少しで、やっと半分終了です。

10月分
『望楼館追想』 エドワード・ケアリー
『アフターダーク』 村上春樹
 
12月分
『急行「北極号」』 C・V・オールズバーグ
『スキッピング・クリスマス』 ジョン・グリシャム
『サンタのおばさん』 東野圭吾

1月分
『東京奇譚集』 村上春樹

未読本の備蓄が、すっかり底をつきかけています。読了本のうず高い山が目くらましになっていた模様。


2006年02月12日(日) 静かなる沸騰

珍しく、日曜出勤だった本日。休日の(さらに朝早くの)道路は、そして電車は見事に空いていて、いっそ清々しいほどでした。
一日、10リットルは入ろうかという巨大薬缶(金太郎印)と格闘した結果、両肩がぴりぴりと痺れているのですが、代わりにお菓子とみかんと振り替え休日をもぎ取ってきましたので、戦果は上々です。
それにしても、あまりにも巨大な薬缶は既に薬缶には見えませんでした。じゃあ何に見えるのだと聞かれても困るのですが。沸騰するまでに相当な時間がかかるため、「火の側を離れるわけにはいきませんから」という、絶好のサボタージュ用口実として機能していたというのは、ここだけの秘密です。

読書録追加情報。
 12月分
  『クリスマスのフロスト』 R・D・ウィングフィールド
 2月分
  『博士の愛した数式』 小川洋子
これで、クリスマス特集分の読書感想は完了です。
『博士の愛した数式』を読んで、無性に数学を勉強し直したくなってきました。テストやら成績やらとは無関係でいられるならば、私は決して数学嫌いではない……はずなのです(自信はありません)。もし、近々関連本の読書感想を書くようなことがあったら、影響されたなと思っていただきたく。

そして、今年も大々的に宣伝してみようと思います。
明日13日は、私の誕生日でございます。
もし、一言祝ってやろうじゃないかという方がいらっしゃいましたらば、遠慮なく受け取らせていただきます!


2006年02月15日(水) 誕生日ありがとう

祝って下さい、というよりもむしろ、祝え! と言わんばかりの誕生日宣言に、暖かくお祝いの言葉下さった皆様、本当にありがとうございます。
そろそろ、誕生日だからといって浮かれてばかりいて良いものかと幾ばくかの疑念が心をよぎる年頃にはなりましたが、やはり一年に一度の記念日ですから、ここは無邪気に喜ぼうと思います。
いただいたお祝いを冬眠前のリスのごとくしっかりと貯蔵して、時々取り出してはかりかりと齧ってみたりしつつ、また次の誕生日を待とうと思います。来年も、こうして祝っていただけると良いですね、と鬼が爆笑しそうなことを考えたりもしつつ。

ここからは、個別のご挨拶を。
まずは、メールにて祝って下さった皆様へ。ありがとうございます! メールボックスを開いた時のこの胸のときめきを、皆様にもお伝えしたかったです……! お返事は、感謝の念を一字一句にこめつつ、これからゆっくり送らせていただこうと思っています。

そして、お祝いの拍手を送って下さった皆様へ。ありがとうございます!こんな嬉しいメッセージをいただいけるのなら、もっと拍手御礼コメントを手の込んだものにしておくべきだったわ! と的外れな後悔などしておりました。

いただいた拍手コメントへ、お返事など。
0時台の方へ
そうなのです、水瓶同士なのですよ。……あ、ということはもうすぐお誕生日ですね! おめでとうございます……はあまりにフライングなので、また後日お届けに参ります!(笑)
そして、巨大やかんはきっと一斗缶の眷族(?)だと思います。

11時台の方へ
『博士の愛した数式』は、切なくも愛おしい物語でしたね! 小川洋子さんの世界はもともと好みなのですが、これまでの作品とはまた違う暖かさに溢れていて、またひとつ新しい魅力を発見したような気分になりました。
読書記録が続々と追加されていて、拝見するのが楽しい今日この頃です……!

18時台の方へ
きっと、今年は良い一年にしてみせます!(と決意を新たに)
バトンも、ありがとうございます! 首を捻ったりううむと唸ってみたり、とても答え甲斐のあるバトンですね。
ところで、バレンタインのお菓子売り場を見ていると、あげるよりも誰か私に頂戴……! という思いに駆られません、か?(私は、なります・笑)

23時台の方へ
遠いところから(もしかしたら近いところから、なのかもしれませんが)、拍手をありがとうございます! 
のんべんだらりが常態の私ですので、のんびりまったりしたお店の空気には、いつも和ませていただいております。その雰囲気にあまりに馴染んでしまい、いつも一言目が「お久しぶりです」「ご無沙汰です」なのは……まあご愛嬌、ということでよろしくお願いします(笑)。

最後にもう一度。幸せな誕生日を、ありがとうございました!



2006年02月16日(木) Are you an Artist?

Yes I am! と胸を張って答えるには、どうにもこうにも自信が足りませんが。
立田さんより、芸術バトンをいただきました。
ありがとうございます!

1.貴方の芸術ジャンルは?
物書きを少々……(お見合いの席風に)。
かつては、詩を書いていたこともあります。
同じく過去形でよければ、ピアノ・フルート・コーラスなども。特にピアノは、割と長く習っていました。

2.好きな色はどんな色?
青です。それも、どちらかというと白の含有率が高い青よりも、深くて濃い青。
高級食器などで見かける「紺地に金模様」は、数ある色の組み合わせの中でも非常にゴージャスだと思います(あまり関係ありませんが)。
ぐぐっと時を遡り、小学生だった頃は「好きな色は?」と聞かれれば「エメラルドグリーン!」と答えていました(ふと、思い出しました)。

3.好きな形はどんな形?
しずく形に、最近は心惹かれます。涙形、というのでしょうか……?
卵形も好きです。てのひらの上に、ぽてっと乗る感じが愛らしいです。

4.影響をうけたアーティスト五人
私の頭の中をものに喩えるとするならば、きっとミックスジュースを作るジューサー辺りが妥当なのではないかと思うのです。
日々出会う本や音楽や映像を、とりあえず全て入力してぐるぐると攪拌し、原型も分からなくなったところで出力する、と……つまり何が言いたいのかというと、ありとあらゆるものから大なり小なり影響を受け続けているので、特定するのは不可能でした、という言い訳なのでした。

5.次作ってみたい作品は?
今まで書いたことのないものなら(更に、「私が書きそうにないもの」ならなお良し)何でも、なのですが、ここは敢えて「ホラー」で。
そして、実はいつか「探偵」というものを書いてみたいものだと、密かなる野望を抱いております。ミステリーが書きたいのではなく、探偵が書きたいのだというところがポイントです。

最初にこの質問文を見た時、何を思ったか「次作る」を「じさくる」と読んでしまい、次作を動詞形で使うとはなんと斬新かつ大胆な、などとしばし感心していたのですが、真に大胆なのは私の国語能力だったようです。

6.機会があったら、やってみたい芸術ジャンルは?
弦楽器は、ぜひとも習ってみたいです。バイオリンでもギターでもウクレレでもなんでも。
俳句・短歌にも興味があります。「詠む」という言葉が好きです。
後は、長年の片思いとして絵を描くことへの尽きせぬ憧れがあるのですが、何度か挫折した結果、画才の無さは己が一番良く知っています。

7.あなたの作品の雰囲気を擬音語にすると…(音楽なら演奏)
ぽとり。
私の筆先からぽとり。
貴方の心へぽとり。

8.あなたの作品制作(または演奏)の役に立った助言は?
かつて教科書の中で出会い、以来物書き脳の片隅に常駐させているのが「美辞麗句ばかりを並べた名文などない」というような趣旨の一文です。
そしてやはり、読者の方々から投げ返していただいた言葉や反応のひとつひとつ、です。

9.あなたの展覧会(発表会)に来てくれたら嬉しい芸能人は?(男1人と女1人)
物書きの展覧会とは何を展示するものなのだろう……と想像してみたところ、私の達筆な(逆説的表現)自筆原稿がガラスケースの中にちんまりと納まっている様が浮かんでしまい、誰にともなくごめんなさいと謝りたい気分になりました。
……ええと(気を取り直して)。興味を持って下さる方ならば、きっとどなたでも嬉しいと思います。

10.回す人
たっぷり答えて満足したので、今回は最終ランナーを務めさせていただきます。ゴール!


2006年02月17日(金) 戦う乙女

右膝の数センチ上にいつの間にやら出現した、思わず見惚れてしまうほど見事な青痣に、一体私は日々何と戦っているというのだと、自問する午前0時です。
注意力の散漫さと運動能力の低さ故に、生傷が絶えないのはいつものこととは言え、直径4センチの痣(ついつい測ってみた)というのは、新記録かも知れません。きっと敵は、気付かない内に忍び寄ってきているのでしょう。自転車のペダルとか、職場のデスクとか、ドアのノブとか。人並み外れた不器用さを誇る人間にとって、毎日は戦場です。衛生兵……!

もういくつ寝ると、三月ですね、ということで、明日は髪を切りに行ってきます。
春を待つ準備なのです……などと乙女ちっくに締めてみようかと思ったのですが、途端に照れ臭くなりました(照れているようでは、乙女は名乗れません)。





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