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2006年10月17日(火) |
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ツーリスト |
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女はさっきまで、携帯を弄ったり鞄の中身を確認したりしてた。 今は僕の肩に頭を預け、車窓の向こうを黙って見てる。
コンクリートの灰色は住宅地の茶に変わり、今は空と海が青のグラデーションを作る。 トンネルをいくつか抜ければまだ秋に染まりきらない山が、赤や黄色といった暖色のモザイク模様を見せてくれるはずだ。
読んでいた本の頁の余白に女の黒髪が零れて広がる。
微かな寝息が聴こえる。
そっと本を閉じた。
女の肩越しに、車窓の向こうを流れる田園の緑を眺めた。
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2006年10月02日(月) |
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とりあえず |
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モニターの前で感嘆の口笛を吹く。
素敵なサプライズだ。
ネットを通じて知る他人の消息にろくな結末はない。 そんなジンクスを破ってくれて単純に嬉しい。
波乱万丈の人生でも一幕ごとに美しいエンディングが用意されてればいい。
前にも言ったと思うけど
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