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2010年01月25日(月)
天国のような(4)







天国になんかいったことないけど
まるでそいつは
街のなかにあるみたい
空想やおはなしだけのものじゃなく

雲のお城のように
浮かんでいるのでも
閉じた箱の中で固く
押し黙っているものでも
ないみたい
人と、人とのあいだで
時折すれちがっていくような
優しい、や微笑むっていう名のまるで
孤独ってやつみたい

孤独になんかなったことないけど
まるでそいつは
街のなかにいるみたい
空想やおはなしだけのものじゃなく
海深く絨毯の底に
沈んでいくものでも
閉じた箱の中で固く
押し黙っているものでも
ないみたい
人と、人とのあいだで
時折すれちがっていくような

愉しそうな話し声を、そっくり真似してみては
微笑んでいるみたい













2010年01月18日(月)
ときどきちょっと言ってはいけない








なにがしか、ああなにがしかが好きで
それだけでこうして書いているのだし続けてきたわけだし
なにがしか、ああなにがしかの訳をもって、こんなブログへ
来てくださった方のことを、ちらりん。とでも意識するのであるならば

今日は書くことが、ちょっと…、いやまったく…、なんとも…、おもいつかない…
なんてことは口が裂けても
言ってはいけない、指がおれても
そんな文字を打ってはならない
ましてや休憩に入ろうとおもいます、だとか
ここらで充電しようとおもいます、などとは言ってはならない

おもいつかないのであれば、ひねりだせばいいのであって
ひねりでるものがなかったとしても
無理矢理にでも、おもいつけばいいのであって
それでもいよいよ、何ひとつおもいつかないそのときには
なんにもおもいつかないそのこと自体を書いて
それで終わりにしちまえ、おっちんじまえ!と覚悟しておくべきなのであって
そうでなくては、そもそも続かないものであるし、ひと様から
「そもそもどこに向かってるの?」と問うてもらうこともないのであって
そのうち
「書かないでいることこそが書くことなのさ」とか遂には
わけわからんちんなことを言い出してしまいそうな自分なのであって

何ひとつおもいつかないのはなぜかといえば
なにか立派なことを書こうとしていたり
やたら上手にやろうとしてたり
立派で上手ななにかを書ける
素敵なヤツだとおもわれちゃおうとしていたり
新しいか、価値があるのか、などと気にしてばかりいたり
なにか革新的なものをここらでいっちょ、などと
阿呆な幻を見てたりするためであって、その他には
詩集を読み漁ってるうちにかえって感覚が麻痺してしまったとか
煙草をやめて以来、集中力がどうにもなくなってたりとか
それで毎日お酒ばかり飲んだくれてたりとか
女性の胸部のふくらみが妙に気になってしまう年頃であったり
はたまたオンラインゲームにはまった両腕が抜けなくなってたり
ニコニコ動画を観てるうちに夜を明かしてたり
不景気だったり
無性に卓球がしたくなったり
うふ。恋をしてたり

理由がどれほどあるにしたって人間ってのは良くも悪くも
簡単に変われないものであって、そう、おもいつくときには
おもいもよらず、おもいついちゃうんだってことも
分かっているので

こうもだらだらながい言い訳ばかりを書いたりなんかして
今回のこの内容の無さ加減を
ごまかそうとしているなどと
言ってはならない、決して言っては
















2010年01月11日(月)
他の人








僕?僕なら黙るね、誰も
懸命にやってる、それで
云いたす事など何もない

僕?僕なら寝転び、場所なら
人通りでなければ駄目で
良くも悪くもないって風に限る

僕?僕なら服を着る、帽子と靴
洒落たのがいいよね
まるで僕という奴がいるかのようにね

君?そんな奴は知らない
いつからいる
何?
インターフォンが
鳴り止まない


















2010年01月04日(月)
とーすとおんざさん








カップへ銀河を200cc
トーストは6枚切りにして
太陽のうえにかけておいて

流星雨で野菜たちを
丁寧に洗い終わり
真白い月のクレーターに
きちんと並べ終える頃

あなた、そろそろ
こどもたちを起こしてきてくださいな

惑星はフライパンのなかで
ちょうどいい焦げ加減
環っかもきれいに焼けました