JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事1:金融政策、現状維持決定=景気判断据え置き―日銀(時事通信 4月10日(火)12時14分配信) 日銀は10日の金融政策決定会合で、政策金利を0〜0.1%とする実質ゼロ金利と、 ◆記事2:景気回復、実現近づく=物価上昇の時期触れず―白川日銀総裁(時事通信 4月10日(火)18時10分配信) 日銀の白川方明総裁は10日、金融政策決定会合後の定例記者会見で、 ◆コメント:包括的金融緩和って、2010年10月から続いているのです。 日銀が昨日と今日、月に一回必ず開催する「金融政策決定会合」を開き、 物価情勢は改善する方向になっている。当面1%を目指して強力に金融緩和を推進する とか、皆で政府に脅迫でもされているのか?というぐらい同じ考え方です。 つまり、日銀が政策金利を限りなくゼロの状態を続けて、 さらに、国債などの資産を買い入れることにより、金融市場に資金を供給する。 両方を同時に行う「包括的金融緩和」を行えばデフレから脱却できる、 ということが当たり前のように語られている訳ですが、誰も本音では、そう思っていないと思います。 日銀が包括的金融緩和、つまりゼロ金利に加えて、国債など金融資産の買入れの為の基金を作ると、 発表したのは2010年10月でした。最初は買入の上限を35兆円にしていました。 そして、その買入の上限枠をどんどん引き上げているのです(ギリギリまで買うかは別として)。 2011年3月には、+5兆円で、40兆円。 日銀や、「日銀に圧力はかけてはいない」というけれど、どう見ても圧力をかけている政治家達や、 「市場のプロ」や「メディア」の論理では、市場に資金をどんどん注ぎ込めば、物価は上昇する筈ですが、 2010年10月以降の全国消費者物価指数の動きを見ると、前月比前年比とも「+」が 続きません。 当たり前です。 市場に流動性資金がいくら増えても、目に見えない電話のネットワークである「市場」から 一般家庭がお札のつかみ取りを出来る訳では無い。 GDP(国内総生産)の3分の2は個人消費、つまり統計的には、 家計の所得が増えて、消費が増えなければ、即ち、モノやサービスが売れなければ、 需要と供給の関係から物価は上がりません。 企業は、売れないと分かっているのに、徒に在庫が増えるような無駄な生産はしない。 それ以前にモノが売れないからもうからない。もうからなければ、コストを削減する。 最大のコストは人件費なので、これを削るとなると、リストラをするか、従業員の給料を減らす。 家計の所得が減りますから、一層、消費しなくなる。 今はずっとそういう状態なのに、一層、モノを買いたくなくなる消費税率の引き上げに 政治生命を賭けると言っているのが野田総理です。 何度も書きますが、個人消費が増えるには給料が上がればいいですが、前述の通り企業は 給料を下げたいのですから、無理。可処分所得を増やすには一時的に財政赤字が膨らんでも 減税するしかない。 同時に財政支出、つまり国がおカネを使って事業を発注して経済活動を活発化させて、 家計も企業もとにかくおカネを使うようにしないと、いつまで経っても文字通り景気が悪い雰囲気を 引きずります。 日銀というのは、本来物価を上げるのが仕事ではないのです。 むしろ、経済活動が活発なときに、活発化し過ぎてインフレーションが発生すると、 おカネの価値が下がり、経済的弱者は大変に苦しいことになるので、インフレが 起きないように、景気をウオッチする、というのが本来の役目です。 色々な政治家が、「とにかく日銀、物価を上げてくれよ」といいますが、狡いのです。 それが日銀の本来的な使命では無い事を知っているのに要求する。 景気を浮揚させるのは行政の仕事です。 中央銀行は独立を保つべきで、金融政策の決定に政治が口をだしては、いけません。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2011年04月10日(日) 「風評に負けない!福島、茨城などの安全野菜をネット通販」←ネット通販サイトを再掲示します。
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