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JIROの独断的日記
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2009年12月06日(日) 【音楽】毎年恒例。12月5日はモーツァルトの命日でした。

◆ここ数年、弊ブログの恒例です。

12月5日はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年1月27日 - 1791年12月5日)の命日です。

モーツァルトの音楽については今更、わたしごときがゴタクを並べるべきではない。

そこで毎年、モーツァルト頌という本から、先人達のモーツァルトへの賛辞を少しずつ拾って紹介して、曲を載せています。

モーツァルト頌には、ゲーテ、ハイドン、スタンダール、キルケゴール、ベートーヴェン、ブラームスなど、

自らが天才と呼ばれた人が、モーツァルトに最大級の賛辞を捧げています。天才が更に無条件に賞賛するモーツァルトが

如何に超弩級の天才であったか、素人で本当には分かっていない私にも観念的に理解できます。

私の言葉などどうでも良いので、以下は最小限に留めます。


◆どうも1回でおわりそうにない。今日は「第一弾」。

昨年まではモーツァルト特集、1日で終わりにしていたのですが、

今年は色々手持ちの音源を見たり、モーツァルト頌を読んだりしていたら、1回じゃ終わりそうにない。

そして、あんまり沢山曲を詰め込んでも、結局読者の皆さんにきいていただけないのですよ。経験で分かります。

別にモーツァルトの「命日」に固執する必要はないので、また来週でもやります。

それじゃ、早速、「モーツァルト頌」に載っている有名人の言葉と音楽を。

なお、言葉と音楽が直接関係しているわけではありません。


◆教室の窓を開け、太陽を指さし、「分かったろう、諸君。モーツァルトはあの太陽なのだ!」(ドヴォルザーク)

1曲目。フィガロの結婚序曲。

ムラヴィンスキー & レニングラード・フィル モスクワ公演(1965)


歌劇「フィガロの結婚」序曲



The Marriage of Figaro”Overture



フィガロから、あまりにも有名なアリア、「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」。

ヘルマン・プライです。オペラ・アリア集 プライ、ヴァイル&モーツァルテウム管


「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」


Hermann Prey Non piu andrai (>> Le nozze di Figaro)



歌は「ドミソ」を展開しているだけなのに、どうしてこれほど聴き手の胸に迫るのでしょう?

伴奏オーケストラのシンフォニックな厚い響きも好きです。最後にトランペットが、

「ミドミ・ソミソ・ドソミ・ソミド・・・」と吹きますけど、あれ、聴いて受ける印象より難しいです。


◆クララ・シューマンの言葉

クララ・シューマンは、かのロベルト・シューマンの奧さんですね。

ブラームスはこの人に一目惚れしてしまったのです。それはさておき、クララ・シューマンの言葉。

公衆が、この音楽の素晴らしさを全然感じないでいるのは、本当に悲しいことね。

私たちは、こんな人間(引用者注:勿論、モーツァルトのこと)がかつて生きていたというだけで

世界中を抱きしめたいぐらい夢中になっているのに。

迷いましたが、思い切って載せさせていただきます。ご依頼があれば直ぐに削除します。

森麻季/ピエ・イエス〜祈りを込めてより、



モテット「喜べ躍れ,幸いなる魂よ」 アレルヤ


Exsultate,iubilate Alleluia



あまりにも美しい。「アレルヤ」のこれほど余裕のある、しかも正確で、美しく、優しい演奏を聴いたことがないのです。


◆チャイコフスキーの言葉。

友人でパトロンの、フォン・メック夫人宛の手紙より。

私は「ドン・ジョヴァンニ」の音楽にすっかり惚れこんでいるので、

今、あなたに書いているこの瞬間でも興奮で胸が一杯になって、泣きたくなるぐらいです。

チャイコフスキーが生まれて初めて、本当に感動した音楽は、「ドン・ジョヴァンニ」だったのです。


ネヴィル・マリナー「モーツァルト名序曲集」より、

「ドン・ジョヴァンニ」序曲。序奏部は重いですが、アレグロになってからは実に軽快です。



歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲



Don Giovanni Overture



ドン・ジョヴァンニのアリアも楽しいのが多いです。再びヘルマン・プライ。

「酒で頭がかあっとなるまで」です。


ヘルマン・プライ「ドン・ジョヴァンニ」より「酒で頭がかあっとなるまで」

Hermann Prey Fin ch'han del vino



楽しいでしょ?他にもこのオペラには色々楽しいところがありますが、

キリがないので今日は割愛します。


◆ピアニスト・ヴァルター・ギーゼキングの言葉

ギーゼキングはドイツのピアニストで、他の作曲家の作品も、勿論弾きますが、20世紀有数の「モーツァルト弾き」です。

彼は何と言ったか?

逆説的に響くかも知れないが、モーツァルトのピアノ音楽に関する私の意見は、次のように言うしかない。

正しく演奏しようと思ったら、これほど易しく、しかも、難しい音楽はないのだ。

この後に延々と理由がかいてあるのですが、これも時間がないので、興味のある方は「モーツァルト頌」の492ページ以下を

お読み下さい。

モーツァルトのピアノソナタ10番 K.330 ハ長調 より第一楽章をどうぞ。

演奏は、イングリットヘブラーです。ピアノ・ソナタ全集 ヘブラー



イングリット・ヘブラー ピアノソナタ 10番 K.330 ハ長調 第1楽章


Ingrid Haebler Piano Sonata No10 In C, K 330 - 1. Allegro Moderato



この曲などは、純粋にテクニック(メカニックというべきかも知れませんが)の水準で言えば、

上手い小学生でも弾けるんですよ。でも、指が回って、間違いなく弾いても全然聴き手の心の琴線に触れないのです。

誠に不思議です。

思い付くまま書いていたら4時過ぎになりました。

今日はこの辺で。また、モーツァルトは続きをやります。

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2008年12月06日(土) 【本】宮本文昭氏「疾風怒濤のクラシック案内」/【音楽】モーツァルト Part2。
2007年12月06日(木) 毎日新聞宛質問状「リタリン報道について。患者が仮処分申し立てを行ったことを何故報道しないのか?」
2006年12月06日(水) 「海自インド洋派遣6年目 無料給油、203億円分」「生活保護 削減額は400億円」←これが「美しい日本」なのか。
2005年12月06日(火) 「ある音楽家の教養の程度は彼のモーツァルトに対する関係で分かる。」昨日(12月5日)はモーツァルトの命日でした。
2004年12月06日(月) 「専門家の意見を聞くことは悪いことではない」(陸自幹部が改憲案について。小泉首相)。小泉流魔法の詭弁術。
2003年12月06日(土) 「首相、涙でイラク復興誓う…2外交官合同葬 」 外交官が亡くなったことは自衛隊派遣の理由にならない。
2002年12月06日(金) 小柴、田中両氏、ストックホルム到着、のニュースを聞いて、色々と思いを巡らせる。

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