JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:経済回復へ追加措置=「財政重要」も数値目標見送り−G20共同声明(3月15日10時15分配信 時事通信) 日米欧に中国、インドなどを加えた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は14日午後(日本時間15日未明)、 ◆コメント:世界経済の回復を期して「あらゆる行動を取る用意がある」って当たり前だし、聞き飽きました。 早いもので、昨年9月15日にリーマン・ブラザーズが破綻して、今日(3月15日)でちょうど半年になります。 リーマン・ブラザーズの破綻以降、世界経済や金融市場の状況は急速に変化しました。 という表現が見られます。最近では、 2月25日 預金保険機構主催第4回DICJラウンドテーブルにおける白川総裁挨拶「金融危機への対応:日本の経験と現在のグローバル金融危機」で、 ご承知のように、現在、国際金融システムは世界的な信用バブル崩壊の影響を受けて不安定化しており、 と、リーマンが発端なのだ、と認識を変えていません。 総裁のみならず、例えば、須田美矢子政策委員会審議委員も、 3月4日 京都府金融経済懇談会における須田審議委員挨拶要旨「日本経済の現状・先行きと金融政策」の 「金融資本市場の混乱に伴う経済情勢の急激な変化」の項では、 このように、日本経済は、崖から深い谷に転げ落ち、霧の濃いぬかるみの中を彷徨っている状態にあります。 と、述べています。時間が前後しますが、野田審議委員も、 2月26日 沖縄県金融経済懇談会における野田審議委員挨拶要旨「最近の金融経済情勢と金融政策運営」において、 世界経済は、一昨年夏の国際金融資本市場の混乱を皮切りに、その後次第に減速傾向を強め、 と、言っています。要するに誰が見ても、リーマン・ブラザーズが破綻したこと、もっとはっきり言うと、 米国が、リーマンを破綻させてしまったのが、金融政策上の世紀の大失敗で、その影響が世界中に及び、世界で金融不安が生じ、 不況の原因となっているのです。 今週末のG20では、その震源地である米国から、各国がGDPの2パーセントに相当する財政支出を行い、景気刺激策をすることにしよう、 という提案がありましたが、震源地の癖に態度でかいんだよ。アメリカは。 リーマン・ブラザーズの破綻はオバマが大統領になる前に起きたことだけれど、今はオバマが米国の最高責任者なんだから、 世界に向かってまず、謝れ、と言いたいです。盗人猛々しい。 先日、英国の経済紙、謂わば「イギリスの日経」、フィナンシャル・タイムズが、 同紙にしては、アホなランキングを発表しました。記事になっています。 ◆英紙「経済危機に取り組む50人」 日本人…白川総裁だけ(3月12日7時56分配信 産経新聞) 下らん。50人なわけがない。世界中の金融政策担当者が取り組んでいますよ。それに オバマ大統領が筆頭に って、産経新聞は賞賛しているつもりなのかしりませんが、アホか、と。今の世界経済の混乱を招いた原因国の 指導者なのだから、一番目の色変えてこの問題に取り組むのは当たり前なのです。 他の国は全部「被害者」なのだから、誰が一生懸命やっているか、など比べること自体、意味が無い。 ちょっと本題から話が逸れっぱなしですが、要するにですね。 今週末のG20閉幕時の共同声明のポイント(財務省のサイトに載っています)にはゴタゴタ書いてありますが、 極端に言えば、 世界経済の回復を期してあらゆる行動を取る用意がある という一言に要約できるんです。そしてそれは今までも繰り返しG7やら、G20で言われてきたことですし、 当たり前なのです。新味が全くない。 金曜日に日経平均が随分買われましたが、ポジション(持ち高)調整だとおもいます。 実体経済が急速に好転している気配は何処にもない。いつまで景気後退が長引くか分からない状態です。 そこに、この全く意外感のない共同声明。 あしたから、また株は売られるでしょうね。日経平均が1万円台にもどるのは来年以降ではないか、 と思います。或いはもっと先かもしれません。後世の経済史の本には絶対に記述されるであろう、 滅多に見られない大不況です。まだまだ、続きます。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。 【お詫び】 普段はメールを受け付けているのですが、最近、海外からのスパムメールがやたらと多いので、メールフォーム非表示にしてあります。 ココログからも、メールが送れますので、よろしければご利用下さい。
2008年03月15日(土) 日本の政権に関する謎(3月6日付 Economist誌 翻訳)
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