JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事1:G7が「迅速・例外的な行動」、米国は公的資金注入を表明(10月11日13時49分配信 ロイター) ワシントンで開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は10日、 ◆記事2:G7の「行動計画」(10月11日10時39分配信 ロイター) ●G7の行動計画
これらの行動は、納税者を保護し、他国に潜在的な悪影響を与えないような方法で行われるべきである。 われわれは、必要かつ適切な場合には、マクロ経済政策上の手段を活用する。われわれは、今回の混乱により、 影響を受ける国々を支援する上で、国際通貨基金(IMF)が果たす決定的に重要な役割を強く支持する。 われわれは、金融安定化フォーラム(FSF)の提言の完全な実施を加速し、金融システムの改革の差し迫った必要性にコミットする。 われわれは、この計画を完遂するため、協力を一層強化し、他の国々と協働する。 ◆コメント:一見、頼もしいですが、「いつまでに」と書いてありませんね。出来るかどうか分からないからです。 ロイターは、 これまでの総花的な共同声明から、金融問題に焦点を絞った対応策を「行動計画」として公表する異例の対応をとった。 と、書いていて特に評価するとは述べていないものの、そういうニュアンスです。 しかし。 実際に金融機関に公的資金を注入した経験を持つのは日本だけです。 他のG7参加国は、公的資金を注入すると言っていますが、実際にはまず、各国でその為に法整備が必要となります。 議会の承認が得られるかどうか、わかりません(米国で、不良債権買取が一度下院で否決されたのは記憶に新しいところです)。 「G7で決めた行動計画を実行に移すべく最善を尽くしたが、国民の理解が得られなかった」などという国が現れるかも知れないのです。 そして、「行動計画」を少し読むと分かりますが、具体性に欠けています。 例えば、 銀行やその他の主要な金融仲介機関が、信認を再構築し、家計や企業への貸し出しを継続することを可能にするに十分な量で、 どうやって「確保する」のでしょうか。これからどうするか、それぞれの国に持ち帰って考えるのでしょう。 それから。 この「行動計画」には「期限」が定められていません。 例えば、 「我々は以上の行動計画を今後一ヶ月以内に各国で策定し、再びG7を開催し、各国の進捗状況を相互に報告する」 というような文言が、「行動計画」に含まれていたら、かなり印象が変わります。しかし、そのようなことは書かれていません。 要するに、「行動計画」を発表するだけなら簡単なのです。問題は実行出来るかどうか。そして、いつまでに実行するのか? 一年後じゃ困るのです。その間にアメリカの不動産価格は下落を続け、不良債権額は増えるでしょうし、 世界的には株価の下落が続き、金曜日の大和(やまと)生命のように、評価損から過少資本に陥り、破綻する金融機関や事業会社が、 続出するでしょう。 民間企業で考えればすぐわかります。小売業なら、「今期の売り上げ目標」が決められ、各店にノルマが課せられますよね? 1億円売れ。但し、いつまでとは言わない。10年かかっても構わない、などという会社はありません。 「期限」を宣言しなければ、「計画」を立ててもあまり、意味がない。 それが問題です。 G7声明発表後、ニューヨーク株式市場は、ダウ128ドル安、ロンドンもFTSE百種総合株価指数が、381.7ポイント安で終了しました。 マーケットが、「行動計画」の実効性に対して懐疑的であることを物語っています。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2007年10月11日(木) 「小沢氏、会見 ISAF参加『党の方針』強調」←「郵政民営化選挙」における小泉と同じではないでしょうか?
JIRO
|HomePage
|