JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆米の住宅金融2社、公的管理へ 米史上最大級の救済に(共同通信)(2008/09/07 19:02) 【ワシントン7日共同】米政府は、サブプライム住宅ローン問題の影響で経営が悪化している政府系住宅金融大手の ◆コメント:私は、昨年12月から「米国は公的資金を注入すべきだ」と、繰り返し主張しています。 サブプライムローン問題が日本で取りざたされるようになったのは、多分、昨年(2007年)7月、 「野村HDが損失726億円、米住宅ローン絡みで」 という報道が為された頃からだと思います。私はこの件について、 2007年07月24日(火) 「野村HDが損失726億円、米住宅ローン絡みで」←米国で問題になっている「サブ・プライムローン」を説明します。 を書きました。サブプライムローン問題の基礎知識、のようなこともお粗末ながら書きましたので、 「サブプライムローン問題という言葉はよく聞くが、何のことだか分からない」という方は、是非ご一読を。 さて、サブプライムローンは、一言で言うと、アメリカの金融機関の不良債権の問題です。 日本でも大銀行が不良債権処理に苦しみました。無理矢理処理したが為に潰れた中小企業も多く、悲惨な時代でした。 アメリカのサブプライムローンとは「住宅ローン」ですが、とにかく、その規模(貸出残高)が半端ではないこと。 この住宅ローン債権を証券化した商品が世界中の市場に出回って、世界中の投資銀行、普通の銀行、のみならず、政府系ファンドまでもが買っていたのです。 住宅ローンが不良債権、つまり回収できない債権になったわけですから、その債権の価値は暴落し、証券化した金融商品の価格も暴落し、 これに投資した世界中の投資家(投資銀行、銀行、民間ヘッジファンド、政府系ファンドなど)が、大きな評価損を抱えました。 日本のメガバンクもやられました。が、世界の中では、サブプライムローン関連商品を購入した規模が小さい方でした。潰れる心配はありません。 しかし、世界に名だたる、シティ・グループ、投資銀行のメリル・リンチ、リーマン・ブラザーズなどが大損をしています。 またアメリカ国内では、既に小さい銀行ですが、10行も潰れています。 大きな銀行に潰れられると、世界の金融機関は資金のやりとりで繋がっていますから、連鎖的に倒産し、金融恐慌が起きる可能性があります。 私は、これを防ぐためには、米国政府が、資本不足になりそうな(サブプライムローンの評価損が出ると、貸倒積立金を増やします。このために資本を取り崩します) 金融機関に、早く資本注入し、金融機関が連鎖的に倒産する「システミック・リスク」を極小化すべきだ、という意味のことを、今年1月に書きました。 2008年01月15日(火) 「<米シティ>2兆5000億円の追加損失」←ブッシュさん。公的資金を注入しなさい。 正確には、私は昨年から、公的資金注入すべきだ、と主張しています。 2007年12月18日(火) 「日本メガ3行に基金の協力要請 サブプラ問題で米銀など」←どこまで図々しいのだ。 これは、日本の銀行は断ったのですが、図々しい話で、アメリカの大手銀行が、 「自己資本を増強したいから、日本の銀行さん、カネ出してくれない?」 と要求していた、という話です。ひどいでしょ? アメリカの住宅ローン専門金融機関がカネを返せそうにない人たちに住宅購入資金を貸し付けて、それが焦げ付き、 そのローン債権を証券化した商品に投資していた、アメリカの大銀行が評価損を出している。 全てアメリカ国内の問題です。 資本不足になりそうなら、アメリカ政府が注入すればいいんです。 どうして日本の銀行がアメリカの自己資本に出資しなければならんのですか? という話でした。 ポールソン財務長官が日本時間8日(月)未明に、住宅金融の中核、ファニーメイとフレディ・マックの国有化をようやく発表するそうです。 しないよりいいけど、何を今までモタモタしていたのだ、と言いたくなります。ファニーメイとフレディ・マックに投資していた世界中の投資家が大損しているのですから。 世界の迷惑なのです。 アメリカは、金融の分野でも利己的です。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2007年09月07日(金) 「奈良、札幌の受け入れ拒否 「受診しない妊婦にも責任」←そのとおりだ。/【追加】厚労相、産科医不足問題で「報酬を引き上げたい」
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