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JIROの独断的日記
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2007年10月19日(金) 「<児童手当>母子家庭の削減凍結、低所得世帯のみ…自公方針」ケチなことをいうな。世帯当たり9,850円〜47,120円だぞ。

◆記事1:<児童手当>母子家庭の削減凍結、低所得世帯のみ…自公方針10月14日3時5分配信 毎日新聞

自民、公明両党は福田内閣発足に伴い、格差問題に取り組む目玉政策の一つとして、

母子家庭に対する児童扶養手当削減を凍結することで合意していたが、対象を低所得世帯に限る方向になった。

厚生労働省の06年度調査で、母子家庭の経済環境が改善していることが分かり、一律な削減凍結は難しくなったためだ。

自公合意の削減凍結は約160億円規模だったが、数億から数十億円程度にしぼむ。

データに基づかない政策合意が早くも後退することになる。

児童扶養手当は、離婚などで母子家庭の生活が激変しないよう、所得に応じて、

世帯当たり月額9850〜4万1720円(児童1人の場合)を支給する制度。

社会保障費抑制策で、08年4月からは5年以上受給している世帯について、

支給額を最大で半分まで削減することが決まっていた。今年3月末時点の受給者は95万5844人。

削減の凍結は、9月の福田内閣発足時、公明党が「政権が代わったことを実感してもらえる」(幹部)政策の一つとして自民党に提案。

両党は9月下旬「凍結について早急に結論を得て措置する」ことで合意した。

ところが、厚労省が昨秋、約2000世帯を対象に実施し、約1500世帯が回答した調査の速報値で、

母子家庭の母親の就業率は84.5%と、03年度の前回調査から1.5ポイント上昇。

平均年収も213万円と前回を1万円上回った。

雇用形態では常用雇用者が前回の39.2%から42.5%に増えている。景気回復の影響とみられる。

ただし、改善傾向が見られても、全世帯の平均所得を100とした場合の母子家庭の所得は

37.8にとどまるなど、置かれている状況が厳しいことに変わりはない。


◆記事2:母子世帯の平均年収、213万円で全世帯の4割未満 (10月16日23時8分配信 読売新聞)

厚生労働省が16日に発表した「2006年度全国母子世帯等調査結果」によると、

全国の母子世帯の平均年間就労収入(05年)は171万円と、03年度の前回調査より9万円増えた。

ただ、児童扶養手当などを含めた平均年収は前回より1万円増の213万円で、

全世帯の平均年収564万円の4割未満という厳しい状況であることも分かった。

調査は昨年11月、無作為に抽出した1517の母子世帯、199の父子世帯などを対象に実施した。

母子世帯の母親の就労率は前回より1・5ポイント増え、84・5%だった。

雇用形態別では常用雇用者が3・3ポイント増えて42・5%、臨時・パートは5・4ポイント減の43・6%だった。

平均年間就労収入は常用雇用者が前回比5万円増の257万円、臨時・パートが3万円増の113万円だった。


◆コメント:国家の義務的支出から減らすべきではない。

ある国家における所得格差を測る指標のひとつ「貧困率」がある。

貧困率とは、年収が全国民の年収の中央値の半分に満たない国民の割合」である。

厚労省のサイト内の、平成17年国民生活基礎調査の概況に、

図7 所得金額階級別世帯数の相対度数分布が載っている。

ご覧のように、年収の中央値は462万円である。

462万円の半分は231万円であり、年収がこれ未満の世帯は貧困率算出の対象となるl。

記事2に書いてあるように、「2006年度全国母子世帯等調査結果」では、母子家庭の05年の平均年収213万円である。

勿論「平均年収」であるけれども、かなりの母子家庭は貧困率算出対象になっているはずである。

母子家庭と言えども、親が離婚し、父親が高収入を得ている場合は、それなりの養育費などを

送ってくる(まともな奴ならば)だろうから、さほど困らないだろうが、大黒柱であった父親が事故・病気などで

死亡し、母親が特別な技能をもっていなければ、高収入は期待出来ない。多くの場合パートだろうから、

低賃金の上、雇用自体が不安定である。

生活保護や、児童養育費には、不正受給の問題があることは承知している。記事にはそれは児童養育費削減の

理由としてあげられていないが、考慮されていることは明らかである。それは個別に対応するべきである。

また、小泉のバカが始めた「三位一体の改革」で、児童養育費の負担は、国が3分の1、地方が3分の2となった。

(かつては、全て国の負担だった)。地方はなるべくカネを出したくないので、当初の案だと、現行の最高47,120円の

半分まで地方の裁量で減らせることになっていた。北九州で生活保護を受けられず餓死した男性がいたように、

児童養育手当給付が地方の裁量になれば、なるべく減らそうとするのは目に見えている。

福田内閣は、あまりに自民党の評判が悪いので、急にいい人になり、「やはり、児童扶養手当は減額しない」

といっていたのに、今度は、「減額しないのは低所得世帯に限る」といいだした。

全部削減を止めにすると160億円かかる、という。それぐらいは、他の無駄を切り詰めれば、出るだろう。


◆インド洋のガソリンスタンドには200億円、サマワの宿営地に344億円、議員宿舎に334億円

160億円の財源がもったいないというが、国も地方も税金の無駄遣いを減らせば、

それぐらい簡単に捻出できるでしょう。或いはできたのですよ。

今年、東京の溜池山王に出来た億ションそのものである衆議院議員宿舎の総事業費は344億円。

2001年から始めた海自のインド洋における「ガソリンスタンド」任務には、昨年末までに208億円、

既に終わったが、イラクのサマワに自衛隊が駐屯するために宿営地を作るだけで344億円もかかっている。

国会議員は毎月歳費(給料)の他に「文書通信交通費」を100万円支給される。

各地方自治体の県議会議員、市議会議員等々は悪名高き「政務調査費」をひどいところでは、

毎月(給料とは別に)60万円も貰って、自分の自動車を買ったり、おネエちゃんのいる店で酒を

飲んだり、ゴルフをして遊ぶために使っていらっしゃる。

母子家庭への児童扶養手当を減額する前に、まずこれら(もう終わったものは別として)を無くしては如何でしょうか?

社会保障費などは国家の義務的支出といわれる。財政健全化をめざすとしても、

ここから手を付けるのは間違っている。

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