外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2007年10月13日(土) 「赤福、34年前から製造日偽装」←「赤福製造日偽装大事件」に関する多角的考察

◆記事:赤福、34年前から製造日偽装 =最大14日改ざん−農水省が是正指示(10月12日12時32分配信 時事通信)

農水省は12日、伊勢の土産物として知られる「赤福餅」の製造年月日を偽って表示、販売したとして、

老舗和菓子屋「赤福」(三重県伊勢市)を日本農林規格(JAS)法に基づき、表示を是正するよう指示した。

偽装は34年間も続いていたとされ、創業300年を迎える老舗和菓子屋である同社の信用は失墜しそうだ。

同省によると、既に消費期限を表示した同社の看板商品の赤福餅を冷凍保存。

注文に応じて解凍、再包装し、再包装した日を新たな「製造日」として表示していた。

製造日は最大で14日も延ばされ、同時に消費期限も偽って表示していた。


◆コメント:法令遵守は法治国家の基本でございます。

赤福餅を食べたことはあるけれども、私は東京の人間(トーキョーモン)なので、

「赤福」への思い入れが薄いのですが、その近辺出身の会社の同僚に聞いたら、超・大人気商品らしいですね。


創業300年の老舗。その老舗が、34年間にも亘って、JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)を守っていなかった、


けしからん。それはその通り。



マスコミは一様に、「創業300年の老舗が・・・」とセンセーショナルに(毎度のことですが)報じます。

この報道のやり方、感心しませんね。

創業300年の店であろうが、仮に創業3年の店が同じことをしていたとしても、行為の「違法性」は全く同じです。

創業300年の店が法令遵守を怠っていた、という事実が社会に与える驚きは創業3年よりも大きいのは確かですが、

その為に「違法性」が増大することはありません。


◆一方で、法律自体の「妥当性」を検討することも大切です。

何を言いたいか、というと、赤福は、商品を製造した日を「製造日」として表示すべきところ、

作った後、一旦冷凍保存した「赤福餅」を解凍・再包装した日を「製造日」としていた。

それによって、「消費期限」までの時間を延長できる、という訳です。

役所やマスコミはそれが言語道断だといいます。

でも、過去34年、それをやっていたけど、赤福餅を食べて食中毒で死んだ人がいるのでしょうか。

いないでしょ?

と、いうことは、現在のJAS法で定めている

消費期限(具体的に何日なのか、分からないのですが)が短すぎるのかもしれません。



他の例で説明するとこうなります。

自動車を運転する方、いらっしゃいますね。時速40キロ制限の道を走るとします。

貴方や周りの車、ほぼ100パーセント、守っていませんよね?50キロぐらいは当たり前。

道によっては、60キロで走っています。これは、純然たる違法行為です。

どうして皆、制限速度を守らないのか?

これは理論的根拠は全くない、私の勝手な想像ですが、広い道を40キロで走るのが、

殆ど心理的に不可能だからではないでしょうか。

制限速度の設定の方が不適切なのかも知れない、という意味です。


赤福の話にもどしますが、JAS法が出来たのは昭和25年です。半世紀以上の時間が経っています。

今は、この法律が出来た頃よりも、食品の冷凍保存技術が遙かに進歩していることでしょう。

ならば、法律が定める消費期限が、今の世の中に合っていないのかも知れません。

あくまで「仮説」ですよ。私は食品衛生管理のしごとなどしたことがないですから。



結論を述べます。

現時点では、赤福の虚偽表示は(本当ならば)、違法行為で罰せられても仕方がないのです。

ただ、物事は一面的に見るのではなくて、様々な角度から考えてみることが大事だ、

ということであります。

【読者の皆様にお願い】

駄文をお読みになり、お気に召した場合、エンピツの投票ボタンをクリックしていただけると、幸甚です。

画面の右下にボタンがあります。

よろしく御願いいたします。


2006年10月13日(金) 「北朝鮮が核実験を行ったとは確定出来ていない」のが現時点における客観的事実である。(14日追加情報を含む)
2005年10月13日(木) 郵政法案、参院で審議入り…14日採決へ←金融機関が無くなってしまう過疎地が増えるのです。
2004年10月13日(水) 「官から民へ」民間にできることは民間に (小泉改革宣言)←では、何故、民間主導で再建を図るというダイエーを国有化するのか?
2003年10月13日(月) イラク戦争に反対してクビになった日本人外交官がいるらしいが、マスコミは事の真偽を伝えようとしない。
2002年10月13日(日) ロンドンに帰りたい

JIRO |HomePage

My追加