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2007年09月22日(土) |
「同じ曲を色々な楽器、演奏形態で聴いてみましょう」シリーズ。バッハが編曲・作曲した3曲で。 |
◆はじめに:お気軽にどうぞ。必ずしも順番でなくても、何でもいいです。
最初に一言。
以前にもこれと似たようなことをしましたが、バッハはイタリアの音楽形式を勉強するために、
ヴィヴァルディ、マルチェルロ、その他多くのイタリアの作曲家の作品をチェンバロ独奏用に編曲しています。
チェンバロは以前やったので、今日はオルガンとピアノで弾いたら、原曲と比べてどのように曲の雰囲気が変わるか、
ということを、やってみたのです。 私の自己満足ですから、もし興味がおありでしたら、お聴き下さい。
そして、これは「お勉強」ではありませんから、面倒くさかったら、順番にお聴き頂く必要はありません。
好きなものからご自由にお聴き下さい。
◆その1:バッハがヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲(RV.522)を編曲したもの。
ヴィヴァルディの有名な協奏曲集に、「調和の霊感」というのがあります。全部で12曲あります。バッハは、その中の6曲を編曲しています。
(ちなみに、「四季」は「和声と創意への試み」という、やはり12曲から成る協奏曲集に含まれています。1番から4番までが「四季」なんです)。
今日の1曲目は「調和の霊感」の中の一曲。すいません。何番か分からなくなりました。
ヴィヴァルディの作品番号は「RV」なので、これが分かれば特定できます。
とにかく、1曲目、RV.522、ヴィヴァルディの原曲、ヴァイオリン協奏曲の第一楽章をお聴き下さい。
ダウンロード VivaldiRV522.mp3 (3094.7K)
何か凛々しくて、いいですね。しかし、如何にもヴィヴァルディですね。
これを、バッハが、オルガン独奏曲に編曲しました。
オルガンですからね。非常に響きが厚い。全然違う印象を受けます。
お聴き下さい。バッハの作品番号は「BWV(ベー・ヴェー・ファウ)」ですが、これはBWV.593になります。
ダウンロード BWV593Organ.mp3 (3960.0K)
バイオリンみたいにキビキビしないのは(それが悪いってわけじゃないのですが)、最初の二つの音だけ聴いても明らかです。
バイオリンは、音を区切ってます。オルガンは目一杯音を伸ばします(このオルガン奏者の解釈ですが)。それだけでも随分違う響きになります。
次は、同じ鍵盤楽器とはいえ、オルガンとは全然発音構造が違う、現代のピアノで弾いたらどうなるでしょう。
お聴き下さい。
ダウンロード BWV593Pianoforte.mp3 (3616.4K)
非常に音の粒が明瞭です。最初の二つの音、原曲に近いです。その後もスタッカート、若しくはスタッカート気味に弾いて、
殆どペダルを使わないようにしています。
楽器が違えば音色が異なるのは当然ですが、演奏者の解釈によっても随分といろいろな弾き方があるものです。
◆さてと、私の大好きなジャーマン・ブラスが出てきます。やはりヴィヴァルディ作曲、バッハ編曲、BWV972
一曲目と同じパターンです。ヴィヴァルディのバイオリン協奏曲、RV230を、バッハがチェンバロ独奏曲にしています。
まずは、ヴィヴァルディの原曲。第一楽章です。
ダウンロード RV230Firstoriginal.mp3 (2014.7K)
バッハが編曲したのは、BWV972です。これをまず、オルガンでどうぞ。
ダウンロード BWV972firstOrgan.mp3 (2411.5K)
全然、違いますね。響きは厚くなるけど、切れ味が今ひとつ。
続いて、ピアノで聴いて下さい
ダウンロード BWV972Pianoforte1st.mp3 (1954.3K)
バッハの時代には現代のピアノは存在しなかったのですが、そのピアノで聴いても違和感がない。不思議ですね。
最後にジャーマン・ブラスどうぞ。
ダウンロード BWV9721st.mp3 (1972.2K)
私はこの演奏を一日に一度、聴かずにいられないのです。全く別の曲みたいですね。この輝かしい響き・・・。
くどくなるので説明を省きますが、この曲の第三楽章を同じ順番で載せます。
ヴァイオリン(原曲)
ダウンロード RV230ThirdOriginal.mp3 (1901.7K)
バッハ編曲のオルガン版
ダウンロード BWV972ThirdOrgan.mp3 (2569.4K)
バッハ編曲のピアノ版
ダウンロード BWV972Pianoforte3rd.mp3 (2014.7K)
ジャーマン・ブラスによる演奏。
ダウンロード BWV9723rd.mp3 (1956.4K)
◆トッカータとフーガニ短調をオルガン原曲とジャーマン・ブラスで。
曲の冒頭が、非常に唐突で印象的な曲です。
バッハのオルガン曲で一番世間一般に(冒頭部の二小節ぐらいですが)知られている作品でしょう。
私は以前、この曲の冒頭が、バッハにしては「ハッタリ」っぽくて違和感があり、嫌いでしたが、
最近、久しぶりに聴いたら、段々気に入って来ました。
オルガン原曲です。かなり上手いです。このオルガン奏者。
ダウンロード BWV565Organ.mp3 (7238.8K)
そんなに退屈じゃないでしょ?
次は、これをジャーマン・ブラスが編曲して吹いていますので、とにかくお聴き下さい。
ボリュームが小さすぎるかもしれないので、恐れ入りますが、皆様のPCでボリュームを大きめに調整して下さい。
ダウンロード BWV565GermanBrass.mp3 (5612.3K)
これは、一人一人がもの凄く上手い上に、合奏の上手さですね。
再生開始後、1分14秒辺りから、上のパートが旋律を吹いて下のパートが拍のウラを吹いています。
「ツトツトツトツト」って感じですが、「ツ」を吹くのはまだいいんですよ。「ト」は大変ですよ。
他にも、一人が吹いているようで、実は二人が交互に吹いているところなどが随所にあります。
最後に、この合奏の響きを厚くするのに非常に貢献しているのが、ものすごい低音をバリバリ鳴らしている、テューバ奏者です。
低い音でフォルティッシモってのは、難しいです。
こういう事を書き出すとキリがないので、この辺に致します。
それでは。また。
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