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2007年07月29日(日) |
「安倍首相、続投の意向表明…記者団の質問に『はい』」←民意を無視する気だな? |
◆記事:安倍首相、続投の意向表明…記者団の質問に「はい」(7月29日21時58分配信 読売新聞)
安倍首相(自民党総裁)は29日夜、今回の参院選の結果に関連し、
首相公邸で記者団の「引き続き政権を担当する考えか」との質問に対し、「はい」と述べ、
引き続き政権を担当する意向を表明した。
◆コメント:いくらでも与党を茶化すことはできるが、野党が参議院で過半数を取った意義が大きい。
最初に四方山話を少し。
今回は21回目の参議院選挙だそうだ。(戦後の憲法の下で第一回参議院選挙が行われたのが、1947年4月20日だという。60年目なんですな)。
さて、選挙の結果(全て明らかになっていないが、まあ、わかりますよね)を見た所感を述べる。
前評判通りとはいえ、殆ど「感動的な」という形容詞を用いたくなるほどの、自民党の負けっぷりである。
開票前からどのメディアも「与党過半数割れ確実」と報道した。そのとおりだった。
岡山選挙区では、自民党参議院幹事長が落選。
自民はまた、長年にわたって議席を確保していた四国の全ての県で負けた。
こういう事を書き出すと枚挙に暇がないので、この辺にしておく。
私は、先日書いたとおり、「自公過半数割れ」が大切なのだと思っていたので、
今日は、ようやく少し安心した。
◆民主党は「勝って兜の緒を締めよ」だが、小沢代表は上手い。
何だか、明日の新聞の社説に出てきそうな常套語句を用いてしまった。
(この言葉は、日露戦争の日本海海戦においてロシアのバルチック艦隊を日本海軍の連合艦隊が破った後、
連合艦隊司令長官だった東郷平八郎が述べた言葉としてあまりにも有名。)
民主党が大勝したのは、自民党が勝手にドジばかり踏んでくれたから、という皮肉な言い方も出来る。
「他に入れるところがない」という見方も出来る。
実際、政策の細かいことを見てゆくと、疑問が残る点も多い。だから、しっかりして貰わないと困る。
だが、自民がダメだというだけでは、ここまで勝てない。
功労者の一人は、小沢代表だ。
小沢代表の選挙運動を見ていると、流石、角栄の直弟子だ、と思った。
選挙区、特に、自民が持っている一人区に、こまめに足を運び、山の奥の村まで分け入って、お百姓さん一人一人に、
笑顔で握手する。視線が同じ高さであることが、「権威」を感じさせず、「好感」を生む。
安倍首相もやっていたが、足りない。大抵クルマの上から絶叫していたでしょ?
小沢氏も大都市の駅前などでは車上演説をやっていたけど。安部さんの方がはるかに「上から」が多かった。
すると、いくら美辞麗句を並べても有権者は「見下されている」感覚になるのである。
このあたり、安倍首相は分かっていない。
◆民主党大躍進の陰の功労者は衆議院の長妻昭議員だろう。
この件については、最近、「<年金問題>保険料約6兆9千億円を年金給付以外に流用」←社会保険庁職員は万死に値する。
に書いたので(ココログはこちら)お読み頂きたい。
世間が「消えた年金」を知ることになったのも、社保庁が年金掛け金を勝手に流用してしたことが明らかになったのも、
長妻議員が、何年も調べ、政府に質問主意書を提出し、白状させたおかげである。
その意味では、年金で自民に愛想を尽かした人が民主に入れたのは、正しい。
但し、これは、詳しく調べていないので、私の印象の域を出ないが、
民主党は社保庁問題、年金問題を長妻議員にばかり頼りすぎている様に見える。
小沢代表が、「社保庁の問題を暴いたのは、ウチの長妻議員です」というのを聴いたことがない。
彼はもっと評価されるべきだ。
◆安倍首相は、主権者たる国民の意思表示を無視して「改革を進める」のか。
安倍首相は辞めないのだそうだ。
彼は民放テレビのインタビューで、次のような発言をしている。
「新しい国づくりをスタートしたばかり。これからも総理として責任を果たしていく」
あのー。安倍晋三内閣総理大臣。
選挙は主権者たる国民の唯一の政治行動、意思表示の機会なのです。
その「選挙」で貴方の改革路線、「新しい国づくり」(いつの間にか「美しい国」じゃなくなってるね)に、国民は否定的な審判を下したのです。
にも関わらず、辞めないで「新しい国づくり」を目指すということは、主権者の意思表示を無視する、ということですね?
ご説明頂きたい。
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