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JIROの独断的日記
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2007年04月28日(土) N響アワーが「トランペット特集」です。/【追加】デューク・エリントンの誕生日です。

◆N響アワーはトランペット特集です。

NHK教育テレビ午後九時から、のN響アワーはトランペット特集です。

ゲストの津堅(つけん)直弘さんは長年、N響の首席奏者を務めておられます。

モーツァルトのポスト・ホルンセレナーデという曲がありますが、この曲では、本当にポストホルン

即ち、昔、ヨーロッパで、郵便配達が、手紙が届きましたよ、と知らせるために、吹いたラッパが用いられます

勿論、そのものでは、クラシックコンサートで使える代物ではないので、現代の楽器制作者が、演奏会用にリメイクした楽器

を使います。ただ、非常に音がひっくり返りやすい。


ある時、N響定期でこの曲を演りました。

指揮者は、ギュンター・ヴァントという怖いおじいさんです。

ヴァントさんは、津堅さんに、ポストホルンのソロを

「普通のトランペットで吹け。ヨーロッパでも皆、ポストホルンを本番で使って(ミスをして)後悔する」


と説得しましたが、津堅さんは、ご本人の弁によると、たまたま良い楽器(楽器にもクセがあったり、当たり外れがあります)

があったので、ポストホルンで本番に臨みました。


結果は大成功でした。

演奏終了後---こういうことは、極めて稀なのですが---指揮者のヴァントさんは、

何と、トランペットの席へツカツカと歩いて行き、津堅さんの手を取って立たせて、

そのまま、ステージの最前列、つまり、コンチェルトのソリストが挨拶するような位置に連れてきたのです。

お客さんに、「彼の演奏をどうぞ、讃えてあげてください」ということです。

津堅さんも本当に嬉しそうでした。

見ているこちらも、嬉しくなる風景でした。音楽は、いいですね。


そういう話の後なので、「ポストホルンセレナーデ」をお聴かせしたいのですが、

手元にいい盤がありません。

全然関係ないのですが、トランペットの超絶技巧をお楽しみ下さい。

「ベニスの謝肉祭変奏曲」というものです。


ダウンロード TheCarnivalofVenice.mp3 (6017.1K)


すごいでしょ?

デュークエリントンに関しては、後で書き足します。


◆【追加】200回練習法には、感動しました。

N響アワーが終わりました。偶々、上に書いた「ポストホルン」の話になりましたが、モーツァルトの「ポストホルンセレナーデ」よりも、

技術的に、遙かに難しく、しかも(吹いている時間が)長い、マーラーの交響曲第3番の「ポストホルンソロ」が話題となりました。

津堅さんが若い頃にこれを吹いて、かなり派手に失敗したそうですが、プロたるもの、「もうこれは吹きたくありません」とは言えない。

その後、ドイツ(かオーストリア)に留学している間に、嫌なマーラーの3番を吹くことになった。

で、パート譜を自分で写譜して、難しいところを抽出して、それぞれにつき200回(但し、間違えたときはカウントしない)吹き、

通し(長いソロ全体を最初から終わりまで通して吹くこと)を200回練習したとのことです。

その練習法自体は珍しくない、というか、普通なのです。

楽器の練習で、難しところを抽出して、集中的に練習する、ということは決して珍しくないけれど、

当時の津堅さんはすでに30歳を過ぎていて、普通、もう技術的な進歩は期待できないのですが、諦めずに練習した。

池辺晋一郎先生も仰っていたように、プロならではの厳しさです。

「なんとしても、マーラーの3番のポストホルン、ソロを克服してやる」


という精神力が素晴らしい。

帰国後、N響で再び、マーラーの3番のソロが津堅さんに回ってきた。

美しい演奏でした。

音楽家は一生、練習なんですね。当たり前なのですが、大変だな、とつくづく思います。


◆【ジャズ】デューク・エリントンの誕生日です。

2か月ほど前に、「スウィングガールズ」をテレビでやってましたね。実は結構好きなんです。あれ。

という記事を書きました。

私は、大抵、世間で評判になっているものを2年ぐらい遅れて認識し、世間の熱が冷めている頃に、一人でハマっていることが多いのです。

但し、滅多なことでは気に入らない。ハマらないのですが、「スウィングガールズ」は結構、私のツボにぴったり来ました。

一番高い「プレミアム・エディション」と、「ファースト・アンド・ラストコンサート」のDVDまで買ってしまいました。


20年以上も前に、NHKで、黒柳徹子さんと作曲家の芥川也寸志さんが司会する、クラシック番組がありました。

ある時、ゲストで早稲田大学のオーケストラが呼ばれて演奏しました。ここは上手いので有名です。

彼らの演奏を聴いたあと、芥川也寸志さんが、

「若さっていうのは、すばらしいね。もう、人生にこれ以上のものはないね。」


と仰っていました。

当時は、私自身も若かったので、その意味が良く分からなかったのですが、

この年になって、スウィングガールズの下手くそだけど、一生懸命の演奏を聴いていると、

芥川也寸志さんの気持が分かります。


「スウィングガールズ」が一番最初に演奏するのは、デューク・エリントンの「A列車で行こう」(Take The 'A' Train )でした。

今日が、デューク・エリントン(1899-1974)の誕生日です。

彼は、半世紀以上もビッグ・バンドを率いて演奏(作曲も)を続けた、ジャズの元祖の一人ですね。

エリントンのバンドのテーマ曲とも言える、Take The 'A' Train をどうぞ。


ダウンロード TaketheATrain.mp3 (2840.0K)



二か月前に「スウィングガールズ」について取り上げたページには、

“In the Mood”“Sing,Sing,Sing”を載せました。In the Moodと今回のTake The 'A' Train は似ています。最後は殆どピアニッシモなんです。

ジャズは本来デリケートなもので、バリバリ吹けばよいといものではない、ということが良く分かります。



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2005年04月28日(木) 「今度は、中国が謝罪する番だ」(ウォールストリートジャーナル 4月25日付 社説
2004年04月28日(水) 自衛隊派遣の政府方針を支持しないのが「反日分子」ならば、国民の半分ぐらいは反日分子ですな。
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