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JIROの独断的日記
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2004年04月28日(水) 自衛隊派遣の政府方針を支持しないのが「反日分子」ならば、国民の半分ぐらいは反日分子ですな。

◆政府を批判してはいけないとなると、日本は全体主義国家だ。

私もそうだが、日本人の約半数は、自衛隊のイラク派遣に反対しているのだから、反日分子なのだろう。

何だか、世の中を非常に危ない考え方に誘導しようとしているように感じる。政府の方針、例えば自衛隊のイラク派遣に反対すると、「反日分子」のレッテルを貼られて、糾弾されるような世の中になったら、それは、もはや民主主義社会とはいえない。

人の物の考え方は、百人百様である。それを、国家の方針を優先させて、個人の思想の自由を抑制しようとするのは全体主義的である。「全体主義」を広辞苑で引くと、「個人に対する全体(国家・民族)の絶対的優位の主張のもとに諸集団を一元的に組み替え、諸個人を全体の目標に総動員する思想および体制。」となっている。こういう世の中がいいですか?

「小泉首相の方針は間違っている」と、おおっぴらに言えてこそ、健全な世の中である。まさか21世紀の日本が全体主義的な傾向を示すことになろうとは思わなかった。北朝鮮をバカにできないじゃないですか。恥ずかしい。


◆自衛隊のイラク派遣に反対することは全然反日ではない。逆だ。

そもそも、自衛隊の問題に関して言えば、イラクへ派遣することに反対するのは、それは、集団的自衛権の行使に相当し、今後、次々と、日本が戦争に巻き込まれることを危惧するからである。反日とは、失礼な。国の未来を憂えるからこそ、今の政権の方針に反対するのである。私に言わせれば、今の政府こそ、日本を戦争へ導く反日的な危険な思想を持っている。


◆ある思想を批判するためには、その思想を理解していなければならない。

少し話がそれる。「反日」というと必ず、「左翼」という言葉が続くが、どうして結びつくの?反戦左翼とか。戦争に反対すると、どうして共産主義者であることになるのか、全く分からない。そして、何故、戦争に反対することが悪いことのように言われなければならないのだ?全くもって不可解である。戦争をしたがる人間が批判されるのならば、分かるが。

ついでに書いておくが、左翼という言葉が、日本では、共産主義(者)を意味している。ところで、反日左翼とか言う言葉を使う人。「共産主義」って何?説明できる?

私は共産主義者ではなく、その正反対の、資本主義の牙城のような業界で働く人間である。しかし、次のことは言える。いかなる思想であっても、それを信奉することも、反対することも、その思想・理論自体を十分に理解することなしには、不可能である。

例えば、共産主義ならば、これはマルクスによって提唱された理論・思想体系であるが、これを理解するためには、ヘーゲルの観念論哲学における、理念の弁証法的展開という考え方、次にフォイエルバッハの唯物論哲学をまず理解して、それから、岩波文庫で全7巻(だっけ?)にもなる「資本論」を読んで、マルクスとエンゲルスが、「資本主義は搾取的である」と批判した論理を理解しなければならない。そういう手続きを省略して、どこかで、聞いたり読んだりした言葉を真似して、反日左翼などというのは、全然、滑稽である。

結論的に述べるならば、1.時の政権に対する批判を弾圧するようになったら、民主主義の終焉である。太平洋戦争前の日本に非常に近い世の中になる。2.いかなる思想信条を信奉する場合も、批判する場合も、当然のことながら、その思想を正確に理解していることが前提である。


2003年04月28日(月) 「有名人」であることだけで候補者を当選させてしまう人々。

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