JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆音楽家への憧れ。 これから書くことは、つい最近、拙ブログを読んで下さっている、プロの弦楽器プレーヤーの方とメールでやりとりしたことです。 ◆弦楽器の表現力の大きさは測り知れません。 オーケストラを日本語で管弦楽といいます。勿論管楽器も打楽器も大変に重要な存在ですし、 作曲家を志す学生には、金管楽器に夢中になる時期、打楽器をやたらと多用したくなる時期、ハープを使いたくて仕方がなる時期などがある。 という趣旨の文章でした。 私の愚問に、辛抱強くお付き合い下さる、前出のプロの弦楽器奏者も、非常に「我が意を得たり」というご様子でした。 作曲家のみならず、指揮者の多くは、弦楽器を充分に鳴らすことをきちんと考えていないのだそうです。 私が素人の浅知恵で今まで聴いた演奏を振り返ると、弦楽器群の外側(最高音部のファースト・バイオリンと最低音部のコントラバス乃至はチェロ) は、だれでも気が付くのですが、内側(内声部といいます。主に、第二バイオリンとビオラです)に注意が足りないようです。 普通に弾いたら、聴衆は、内声部が何をやっているか分かりません。 いつも分かる必要は無い、というか、常に内声部だけが目立ったらおかしな響きになりますが、 要所要所で内声部を引き出すことがなかなかできないようです。 ◆弦楽器の表現力の極致。マーラーの5番の「アダージェット」 マーラーという人は、ウィーン国立歌劇場音楽監督(当時は「宮廷歌劇場」の指揮者が本職でした。 つまり、小沢征爾さんの大先輩ですが、仕事に傍ら作曲を続け、交響曲だけでも九曲も書いています。 交響曲第五番は(この曲に限らずマーラーのシンフォニーは皆、そうなのですが)、トランペット・ソロで始まり、 トランペットが大活躍するので、その意味でも私は聴いていて興味が尽きないのですが、今日はその話はいたしません。 第四楽章のアダージェットは、ヴィスコンティ監督の映画、「ベニスに死す」で使われてから大変有名になりました。 この楽章は弦楽合奏とハープのみで演奏されます。ぞっとするほど美しい音楽です。 生意気なことを敢えて書きますが、これを聴いて美しいと感じたら、その方はとても繊細な感受性をお持ちです。 とても、静かで、音の動きの速さということで言えばそれはアダージェットですから、速く無いけれども、 指揮者とオーケストラの実力がはっきりと出ます。弾く方は緊張すると思います。 今まで、色々な音楽をここに載せましたが、今日のが一番長い(と言っても、10分強です)です。 最初、退屈に感じられるかも知れませんが、ホンの10分ですから最後まで聴いてみて下さい。 きっと、気に入る方がいらっしゃる筈です。ボリュームは絞って聴いて下さい。 エンピツをお読みの方は、ココログからお聴き下さい。 如何でしたか? 気に入って頂けたら嬉しいです。 【読者の皆様にお願い】 駄文をお読みになり、お気に召した場合、エンピツの投票ボタンをクリックしていただけると、幸甚です。 画面の右下にボタンがあります。 よろしく御願いいたします。
2006年01月27日(金) 「このドミニカン派の坊さんは聖者だというけど、僕は少し怪しいと思う」(「モーツァルトの手紙」より)
JIRO
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