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JIROの独断的日記
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2003年01月27日(月) 「科学的事実」の曖昧さ。

 私が子どもの頃は、歯というものは、一度むし歯になったら絶対に元に戻る事はない。放って置けば進行するだけなので、出来るだけ早く治療すべきだ、と言われていた。その当時はそれが科学的事実とされていた。しかし、昨日、テレビを見て驚いた。今では、ごく初期のむし歯では、削らずに再生が可能になっているという。

 昔はすぐに歯を削って詰め物をするのが、唯一の方法と言われていたのだ。しかし、一旦天然の歯を削ると、長期的には予後が悪いということが、統計的に明らかになっているのだそうだ。歯の治療一つだけを採り上げても、わずか20年で「科学的事実」は全く逆の内容となっている。特に人間の体のことはわからないことばかりだ。ある人に対しては有効な治療法が、他の人では全然効果を上げないということなどザラだ。 一方、末期癌が自然に消えてしまうということすらあるのだ。

 だから、もし、何かの病気になって、「この病気は治りません」と医者に言われても、必ずしも絶望する事はない。科学は絶対のように錯覚しがちだが、「今、わかっている限りでは○○である」ということなのであって、将来それが覆される可能性は十分にある。


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