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JIROの独断的日記
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2007年01月03日(水) 「北極の氷、2040年には無くなる可能性」←シロクマより深刻な問題。/マルチェルロ・オーボエ協奏曲を色々な楽器で。

◆記事1:北極の氷、2040年には無くなる可能性=米研究者(12月12日20時1分配信 ロイター)

[サンフランシスコ 11日 ロイター] 地球温暖化により、北極の氷が早ければ2040年の夏にも溶けて無くなる可能性があるという研究結果が明らかになった。

米国の研究チームが12日付の学術誌「Geophysical Research Letters」で発表する。

米コロラド大学にある国立雪氷データセンター(NSIDC)のマーク・セレズ氏は、

地球温暖化の影響が深刻になりつつあると指摘。また国立大気研究所(NCAR)のマリカ・ホランド氏は、

温暖化によって北極の氷が遅いペースながら着実に減っていき、向こう20年以内に劇的な「転換点」を迎えるとの予想を示した。

研究によると、北極海の氷が縮小する速度がこの20年のうちにこれまでの4倍にまで速まるおそれが確認されたとしている。また、スーパーコンピューターを使った試算では、最短で2040年夏には北極点の氷さえ溶けてしまう可能性が示された。


◆記事2:<ホッキョクグマ>絶滅の可能性懸念の種に指定へ 米内務省

(12月28日12時8分配信 毎日新聞)

【ワシントン和田浩明】米内務省は27日、アラスカ州北部に生息するホッキョクグマを、絶滅の可能性が懸念される種に指定する意向を明らかにした。

正式決定は1年後になる。地球温暖化で北極海の氷が解け、生息域が急速に減少している事態を受けた措置。

指定が確定すれば、すべての連邦政府機関に保護策の実施が求められる。

環境保護団体からは「ブッシュ政権が消極的だった温暖化対策の強化につながる」との期待の声も上がっている。

米内務省の提案は絶滅危惧(ぐ)種法に基づく指定で、伝統的狩猟などを除き、捕獲や販売、輸入、運搬などが禁じられる。

同省は「気候変動は深刻に捕らえているし、温室効果ガスの役割も認識している」(ケンプソーン長官)と対策の必要性は認識していることを強調した。

ホッキョクグマの絶滅懸念種としての指定は米環境団体などが要請しており、昨年には対応が遅いとして米政府を相手に訴訟を起こしていた。

今年5月、国際自然保護連合(IUCN)が06年版「レッドリスト」でホッキョクグマを絶滅危惧種に指定している。


◆コメント:地球温暖化で政府やマスコミが決して触れない資料。

地球温暖化に関しては過去何度も取り上げましたが、毎日初めてこの日記・ブログをご覧の方もおられるから、

まず初めに、基礎的な、しかし衝撃的な予想を知っていただきます。



国連環境計画(UNEP=United Nations Environment Programme)という組織があります。ホームページはここ

UNEPが1999年、世界30カ国、800人の科学者が関わってまとめたレポートがあります。。

日本語にも訳されている。地球環境概況2000の概要 です。

全部読むのは大変だから、概況と提言の「概況」の最後の文を読んで下さい。

温室効果ガスの排出量増加により、地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れであり、更に、京都議定書において合意された多くの目標は達成されないかもしれない。

「それがどうした」という方は、主要な環境の動向というページの右側、オレンジ色の部分を読んで下さい。

そこには、次のとおりの記述があります。
もし、現在の消費傾向が続くならば、2025年には地球上の3人に2人が水問題に直面することになる。

水が不足すると言うことは、作物も育たなくなるわけです。

人間、水と食い物が無くなったらどうなるでしょう。

滅亡するのです。

但し、これはUNEPの「予測」ですから、絶対当たるとは限りません。

しかし、世界の人の大部分が現実に目を背けると、本当にヤバいのではないかと思います。


◆北極の氷が溶けることによる最大の問題はシロクマではない。

これは、一から説明すると長くなるので、

以前私が説明した地球温暖化→氷河がとける→海洋水大循環が狂う→欧州の寒冷化という記事をご覧下さい。



地球の海水は超巨大なベルトコンベアになっていて、2000年で一周するのですが、

その原動力となっているのは、大西洋北東部で、表層の海水が冷やされて、比重が大きくなり、深海に沈降してゆく、その力なのです。



しかし、北極の氷や北欧の氷河が溶けて海に流れ込むと、氷河は淡水なので海水が薄まってしまい、比重が大きくならない。

するとベルトコンベアが止まってしまうかも知れない。これを「熱塩循環の停止」といいます。

イギリスや、ヨーロッパの多くはは北海道よりも緯度が高いのに、さほど寒くないのは、温かいメキシコ湾流が南から上ってくるのおかげです。

「熱塩循環の停止」が起きたら大変です。地球温暖化が原因で、ヨーロッパの気候が寒冷化するという皮肉な結果となります。



それこそ問題です。

シロクマがどうでも良いとはいわないけれど、各国政府や各国のマスコミは地球温暖化に関して、一番深刻なことを発表せず、

こういう(シロクマとかね)話で誤魔化そうとしますから、ここで紹介したサイトなどをよくお読みになることを薦めます。

私だって、こんな話は面倒くさいですよ。理科系無茶苦茶苦手なんですよ。でも何とか読めました。


◆マルチェルロ オーボエ協奏曲 オーボエ、リコーダー、ギターそれぞれの演奏

モーツァルトも有名なオーボエ協奏曲・ハ長調を書いていますが、オーボエの音色はバロック音楽が似合います。

ここで取り上げるのは、「ベニスの愛」というオーボエ奏者が主人公の映画に使われたので有名になった、

ヴェニスのマルチェルロという作曲家の作品です。3楽章から成り、全ていいのですが、

もっとも憂いに満ちた第2楽章をお聴きいただきたいと思います。

オーボエの音色が実にしっくりとくるのですが、あまりにも美しいので、他の楽器でも演奏されます。

小学校で習った「ソプラノリコーダー」はバロック時代はれっきとした独奏楽器で、オーボエ協奏曲をそのまま吹けます。

もう一つ、ギター版があります。これは、独奏曲に編曲してある。つまり、オーケストラの伴奏パートと、独奏パートを一人で弾いているのです。

これも不思議にこの曲に合います。聴き比べてみてください。

エンピツをご覧の方はココログでお聴き下さい。

いいですね。実に、美しく、切ない。名曲です。

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2006年01月03日(火) ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート、所感。「泣けました」
2005年01月03日(月) 「アジア南部で感染症発生のおそれ」 サマワよりも津波被災地に「給水」してくれ。
2004年01月03日(土) 「謙譲の美徳」
2003年01月03日(金) 「アメリカを査察する計画」に登録した。

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