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JIROの独断的日記
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2006年09月25日(月) 「頂点を極めた安倍晋三のこれから」(The Economist紙 9月21日付記事)ほか1件

◆記事翻訳

9月20日、安倍晋三は52回目の誕生日の前日、自民党総裁選で最多票を獲得した。26日に国会での首班指名を経て正式な、日本の総理大臣となる。

しかし、これは、意外でも何でもなく、彼の前任者、小泉純一郎が描いた筋書きそのままである。

小泉よりも前の日本の総理大臣は、それぞれ巨大な派閥を抱え、派閥争いに勝利した長老が座るべきポストだった。それを小泉がガラリと変えた。

小泉自信の派閥や、仲間はいなかったが、彼は、テレビを通じて大衆の感情を利用することに長け、それによって予想以上の長期政権となった。

安倍晋三は、小泉を見て、メディアを利用することの重要性を学んだようだが、それにしても、彼の政策は不明なことばかりだ。

何を優先するのか--来週の組閣を見ればある程度わかるかもしれないが--が分からないのである。



安倍晋三という人物が大衆の意識に上るようになったのは、4年前、官房副長官時代に北朝鮮による日本人拉致問題に対して、断固とした態度を示したのが、きっかけである。

丁度、今週、7月に北朝鮮がミサイルを発射した行為に対して経済制裁を断行するという声明を発表した。

彼は、日本社会の基準から見れば、紛れもなくかなり強硬なタカ派である。



彼は、日本は、過去の戦争のことでいつまでも謝ってばかりいるのではなく、国際社会においてもっと積極的に発言し、能動的に行動するべきだと信じている。

安倍はさらに憲法を改正し、日本が海外で武力を行使出来るようにするべきだと主張すると共に、

教育基本法を改正して、子どもたちに「愛国心」を植え付ける教育を施すべきだという持論を持っている。



彼の発言を危険視する人々も日本には大勢いるけれども、今までのところは所詮、その場限りの短期的な所見として見なされていたので、大問題には発展しなかった。

だが、今度は首相になる以上、長期的な彼の外交政策を誰もが分かるように明確に示すべきである。

今のところ、小泉政権時代、度重なる小泉の靖国神社参拝によって、危険なほど悪化した対中関係を改善すべく、

中国の求めに応じて、首脳会談に応じる可能性を示唆している。



内政について言えば、安倍晋三の意図は一層不明瞭である。それは、あまりにも早い時期から総裁選における勝利が確実視されたため、

安倍はことさら、具体的な政策構想を表明する必要が無かったのが、一つの原因であろう。



財政については、安倍は、社会保障費、特に医療費の国庫負担を減らす意図を持っている模様だが、

本当のところは歳出を減らそうとしているのか、増税により歳入を増やすことを目論んでいるのか、はっきりしない。

他の総裁候補の一人、谷垣財務相が消費税増税策をはっきりと打ち出していたのと、対照的である。



組閣人事を見てみないと、何とも言えない。

経験のある行革の専門家を政権の重要なポストに据えるかもしれない。

実務に通じ、かつ、カリカリしない寛大な性格の持ち主を外交政策のアドヴァイザーにするかもしれない。

安倍は内閣主導の政治を目指していると言うから、内閣官房の権限を強めようとすることは、十分に考えられる

(かれは、米国の国家安全保障会議に相当する組織を創設したいらしい)。

その選択肢を取れば、自らの政策を強く国民に示す事ができるだろう。



逆に、急に弱気になり、自民党執行部におもねったり、国内の極右勢力の歓心を得ようとする迎合的な政策を取ったら、

政権の前途に明るいものは、期待出来ない。


◆コメント:平均すると「未知数」という結論が米国、英国のメディアともに多いです。

次々と翻訳したいのですが、なかなか、できません。

The Economistという雑誌は英国の経済誌ですが、取り上げる記事の範囲は非常に広く、日本の記事は日本の専門家が書いています。

この記事は、「タカ派ということになっているけど、政権を取ったら、急に腰砕けになってしまうかもしれない」というニュアンスが少し入っています。



これに対して、アメリカのメディアはどうか。

まだ、訳していませんが、アメリカのTimeが総裁選前に出した記事は、「安倍晋三の謎」と題しています。

横田めぐみさんのご両親へのインタビューの引用から始まり、この件に関しては安倍はとても情の深い人だったが、

その後、さまざまな発言や「美しい国へ」を読むと、とんでもない、タカ派だ、という結論にもってきています。

10日前、 「<米議会>靖国神社遊就館の展示に変更求める ハイド委員長」←「安倍総理」、どうするのですか?

という記事を書きました。

「タカ派であること」が安倍晋三氏の人気の源泉だとしたら、アメリカの言う通り、はい靖国参拝止めます、といったら、国内の支持を失う。

しかし、アメリカに逆らって長続きした日本の政権は無い(私は、それが良いことだと述べているのではありません。歴史的事実を綴っています)のです。

最初から、「踏み絵」を踏まされるのですから、安倍氏も結構しんどいですね。


◆全く別の話ですが、郵政民営化、着々と進んでいますね。こういう事になるそうです。↓

◆記事:郵便収集回数の削減を発表=対象ポストは4万本−郵政公社

日本郵政公社は22日、郵便ポストに投函(とうかん)された手紙・はがきなどの収集回数を10月16日から1回削減すると正式発表した。

全国(東京23区を除く)で1日3回以上実施しているポストを対象に、午前の初回収集を取りやめて2回目に統合する。

郵便局内の仕分け作業効率化を受けた措置で、郵政公社は「郵便物送達のサービスレベルに影響はない」(郵便事業総本部)と説明している。

収集体制の抜本的な見直しは1993年以来13年ぶり。全国に約19万本あるポストのうち約4万本が対象になる。

郵政公社はこれらのポストに回数削減を利用者に知らせる通知を掲示する。(時事通信) - 9月22日17時1分更新



甘受すべき不利益・・・・。


2005年09月25日(日) 郵貯・簡保は民営化か廃止 前原氏、対案に明記方針←よく考えた方がいい。
2004年09月25日(土) 「韓国産の青酸ソーダ107t、中国経由で北朝鮮に渡る」青酸ソーダはサリン(化学兵器に使用する)の原料。
2003年09月25日(木) 病気を治すのは医師と患者の共同作業である。何でも医師を叩けばよいというものではない。

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