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2006年04月23日(日) |
<衆院千葉7区補選>民主公認、太田氏当選 自民を破る←小泉さん、「改革は止めない」って関係ないことをいうのでしょ? |
◆記事:<衆院千葉7区補選>民主公認、太田氏当選 自民を破る
衆院千葉7区(松戸市北部、野田市、流山市)補欠選挙は23日投開票され、民主党公認の前千葉県議、太田和美氏(26)が、
自民党公認の前埼玉県副知事、斎藤健氏(46)=公明党推薦=ら4氏を破り、初当選した。民主党の小沢一郎代表は初陣を勝利で飾り、「偽メール問題」で失墜した党の再生に足がかりを得た。
総力戦の末に敗れた自民党は「小泉改革路線」に痛手を負った形で、今秋の総裁選にも微妙な影響が出そうだ。
補選は自民党の松本和巳前衆院議員が陣営の公選法違反事件に絡んで辞職したことに伴い実施された。
政策面では明確な争点がなく、小泉純一郎首相の最後の国政選挙で勝利して「小泉改革の総仕上げ」につなげたい自民党と、小沢新体制の基礎固めを目指す民主党の「政治決戦」となった。
両党とも地元企業、各種団体回りを行うとともに、沿線各駅ごとに国会議員団を配置するなど異例の補選となった。
太田氏は26歳7カ月。自民党の杉村太蔵衆院議員より2週間誕生日が遅く、現職では最年少国会議員となる。選挙戦では「自民党が勝てば、地域格差が広がる」と主張。
小泉改革の負の面とされる「格差社会」に焦点を当て、「負け組ゼロの社会にしよう」と訴えた。
地元出身の利点を生かすため、自転車で住宅地や農業地域など選挙区内約374キロを支持者とともに走り、「庶民の味方」をアピールした。
小沢氏も農業地域を遊説し、市街地中心の首相との対立軸を鮮明にすることで、無党派層だけでなく一部の保守層にも食い込んだ。
斎藤氏は過去最多の221人の公募から選ばれたが、立候補表明が遅れたことや、知名度不足による出遅れが序盤戦で露呈。
危機感を持った党本部は、安倍晋三官房長官ら「ポスト小泉」候補のほか、昨年9月の衆院選で初当選した「小泉チルドレン」を投入した。
公明党の全面支援も受けたが、「小沢効果」で上げ潮ムードの民主党に及ばなかった。
共産党公認の徳増記代子氏(53)は自民、民主両党を批判して、無党派層への支持拡大を目指したが、浸透し切れなかった。
無所属2人は力が及ばなかった。(毎日新聞) - 4月23日22時43分更新
◆コメント:少々溜飲が下がった。
たかが、というのは、不謹慎かも知れないが、これほど党首クラスが応援に駆けつけた補欠選挙は、あまり記憶にない。
偽メール問題の直後で、民主党は空中分解寸前であった。
小泉首相の支持率(小泉を支持する人が存在することが、私には信じられないのだが、それは、今日は、いい。)や公明党の組織票を考えれば、与党は楽に勝てるだろうと思われた。
ところが、この千葉の一補選に、崖っぷちに立たされた民主党が小沢代表、No2の管直人氏、鳩山幹事長、渡部恒三国対委員長など、総力を挙げて臨んだのは当然だとしても、自民党までもが、焦っていたようだ。
小泉内閣総理大臣、最も人気のある政治家、安倍官房長官。サラブレッド麻生太郎外相。これは完全に胡散臭いが、一応幹事長の武部が、前回の衆院選と同様に声を張り上げ
先にのべたように公明党はいつも通り組織票を固めていたはずなのに、負けましたね。
◆小沢代表の選挙戦は田中角栄方式なのだ。
小沢代表の選挙戦は地味だったが、日本人の伝統的な心理的傾向、「庶民性」を強調したのが勝因だろう。
それから、とにかく歩き回った。高い宣伝カーの上からではなく、キッコーマンの労働組合にまず挨拶に行き、ビール箱を重ねた台にのって街角で演説し、自転車で町中を走った。
これは全く田中流だ。
小沢一郎は田中角栄の最後の弟子だが、田中の秘書でやはり既に故人となった早坂茂三の「オヤジと私」(集英社文庫)によれば、田中角栄は、新人の立候補者が訪ねてくるとこう言ったそうだ。
「辻説法を5万回、個別訪問を3万件やれ。そうすれば当選できる。県境の沢に入り、4,50人の村でも訪ねろ。
そして、じいさん、婆さん、親父さん、カミさん、息子と娘、嫁と婿、その名前と顔を覚えろ。村の鎮守様や寺の由来を覚えろ。
とにかく歩きまくれ。雨が降っても雪が降っても、かんかん照りでも、毎日、辻説法をやれ。例え3人しか聞いてくれる人がいなくても、全身汗まみれで信念を云え
一ヶ月後、そこに行け。100人の人が集まる。選挙に僥倖はない。流した汗が多いものが勝つ」
記事を読めば分かるだろうが、小沢代表は候補者本人ではないが、実行したことは、ほぼ、角栄の教えに従っている。確かに勝った。
◆本当はそういうことで、当選が決まるようではいけないのだ。
選挙において有権者は、候補者の政治思想を評価して投票行動を行うべきであり、あの人はいい人だとか、握手をしてくれたとか、そういうものではない。
云い方を変えれば、「選挙の投票は情緒的な選択であってはならぬ」ということだ。
ところが、残念ながら今の日本の有権者(特に田舎)は、政策など何も知らない
意味が分かりやすく「改革をとめるな」という、実際には何も改革していない人の言葉に見事にだまされ、騙されたことにも気が付かなかった。
最近になって漸く「格差が出来て当然だ」という、小泉首相の思想、しかも「強者の側に立った思想」に疑問を感じ始めたのだろう。
私は、昨年9月11日の衆議院選挙のときにそれを痛感した。
投票日までの間に、私は何度となく、「郵政民営化だけが争点の選挙」などという主張が間違っていること。
それ以前に衆議院を解散したことが、解散権の濫用であること。郵政民営化が実現したら、何が起きるか(今の民営化案の問題点)。
「郵政民営化だけが争点」といいながら、小泉首相は絶対過半数を獲得したら、絶対に増税(定率減税の廃止)や、医療費の本院負担の引き上げなどを行うだろう、
という類の記事を必死に書いたが、その間は何の反論もなかった。
しかし、投票日にとんでもない結果が出たらそれまでは反論できなかったくせに、結果だけみて、嫌がらせのメールを送ってくる奴が何人もいた。
選挙でどちらが勝ったかという「結果」だけが、彼らが、「小泉首相の政策が正しい」と判断する根拠なのである。
◆まだ、小沢代表がどのような政治的思想を表明するか分からない。
小沢代表がどのような政治的思想を持ち、実現しようとしているのは、まだ定かではない。
従って、今日の結果だけで民主が勝った、自民が負けたとか騒ぐのは、軽率だ。
だが、書いておきたいことがある。
私は3年前から一貫して主張しているのは、
イラク戦争という、正当性の無い「人殺し」を「正しい」と評価し、「公約を破っても大したことではない」と公言する人物は、それだけでも内閣総理大臣にふさわしくない、と評価せざるを得ない。
ということである。この思想(というほどではないが)は今も変らない。
小泉首相は、多分、今日の感想を聞かれたら、お得意の論点すり替え術で、「改革は止めない」とか全然関係の無いことを云うのだろう。
私は、極力情緒を排するよう努めているが、今日ばかりは少々、ざまあみやがれ、という気分である。
今日自民党が勝つぐらいなら、最早日本人に何を書いても仕方が無いので、日記を止めようかな、と思っていたのである。
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