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JIROの独断的日記
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2006年01月31日(火) 「米国産牛肉輸入 農相辞任の必要なし 小泉首相が認識」じゃ、閣議決定はいつ反故にされるか分からない訳ですね?

◆記事1:米国産牛肉輸入 農相辞任の必要なし 小泉首相が認識

 

 中川昭一農相が、米国産牛肉輸入再開前の現地調査を閣議決定通り行わなかったと答弁した問題で、

 政府は30日夜の衆院予算委員会で「査察(調査)の実施は輸入再開の条件とはなっていない。

 閣議決定以降の変化について国会に十分な説明をしなかったことは誠に遺憾」との統一見解を示した。

 安倍晋三官房長官が答弁した。これを受け農相も同様の答弁を行い、同日の一連の答弁を事実上変更した。

 民主党は農相の辞任を要求したが、小泉純一郎首相は辞任の必要はないとの認識を示した。

 中川農相は同日午後の同委で「食の安全を守るとの趣旨は逸脱していない」と述べ、

 「(閣議決定した)答弁書と事実が違っていた」との午前の答弁を修正したため、野党側が反発。

 民主、社民、国民新の3党が退席し、予算審議が一時空転した。



 その後与野党の水面下の調整で農相が再答弁することでいったんは再開を合意。

 農相は「国会に十分説明せず、結果として重く責任を感じる」と述べた。

 しかし野党側は農相の再答弁に納得せず、予算委が再度中断。安倍氏が政府見解を示すことで審議を再開した。



 これに先立ち首相は農相を国会内に呼び、報告を受けた。

 農相は報告後、記者団に「(答弁書に)書いてあることと違うことをやった。(答弁書で)できないことをやりますと答えたのは結果的に農水省と厚生労働省のミスだった」と陳謝。

 自らの責任については「首相の判断に任せている」と語った。

 首相は同日夜の衆院予算委で「(農相は)責任を十分感じている。私はこれで結構だと思う」と述べた。

 (毎日新聞) - 1月31日18時1分更新


◆資料:民主党の川内博史氏の質問主意書に対する平成17年11月18日付政府答弁書(要旨)

 

 厚生労働省・農林水産省は、米国産牛肉等の輸入を再開することとなった場合には、

 輸入再開以前に、また、輸入再開後も定期的に、担当官を派遣して米国における

 わが国向け牛肉等に係る食肉処理施設(対日輸出施設)に対する現地調査を実施することが必要と考えている。

 具体的には、米国政府による対日輸出施設の監督状況、日本向け輸出証明プログラムに規定する品質管理プログラムの文書化の状況、

 SRM(特定危険部位)の除去の実施状況、20月以下の月齢証明の順守状況等について現地において確認したいと考えている。


◆解説とコメント:「閣議決定」とは

 

 閣議決定 とは、 内閣の権限事項を閣議で決定することである。

 内閣提出の法律案・政令・予算・一定の公務員の任命などの決定がその例である。

 なお,その他重要な政策に関する事項は,特に憲法又は法律が内閣の意思決定を要求していない場合にも閣議決定の形式によることが多い。

 その文書には全閣僚が署名する。


◆解説:「質問主意書」とは

 

 国会議員は誰でも国政に関して、行政府である内閣に対して事実又は、所信(方針・考え方)を問い質すことが出来る。

 質問は原則として文書で行い、議長(衆議院議長・参議院議長)の承認を必要とする。この文書が質問趣意書。

 内閣は質問主意書を受け取ったら、原則、7日以内に答弁する義務がある(国会法第75条第2項)。


◆コメント:閣議決定を守らなくても良い、と公言する内閣総理大臣。

 

 日本は議院内閣制を採用している。

 国権の最高機関は国会であり、議院内閣制とは、国会の信任を内閣存続の要件とする統治形態である。

 主権者である国民によって選挙を通じて選ばれた国会議員の質問に対して、

 閣議決定により答弁書を作成しておきながら、

 これを守らなかった国務大臣(中川農相)を、小泉首相は「反省しているからもう良い」と「審判を下した」つもりでいる。

 冗談では済まされない。

 これは、国民に対して、実行する気もない政策を閣議決定しておいて、

 後で反故(ほご)にしても、何ら問題はない、と開き直っているのである。

 つまり、日本国の主権者を無視しているのだ。

 この重大性に国民は気が付くべきである。

 小泉首相はそのうち、ルイ14世のように「朕は国家なり」とか言い出すのではないかと心配だ

 かなり、それに近いところまで来ているんじゃないの?


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