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JIROの独断的日記
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2005年12月08日(木) 「<牛肉輸入再開>米、官民一体で最後まで圧力」 牛肉だけではない。今年も来た「年次要望書」

◆記事1:<牛肉輸入再開>米、官民一体で最後まで圧力

 

 米国産牛の輸入再開問題では、米議会・政府が畜産業界の利益擁護を優先し、日本に圧力を加え続けた。

 米国では今年6月、2頭目の牛海綿状脳症(BSE)感染牛が確認されたが、農務省は当初「シロ」と判定。

 農務省は「米国牛は安全」と繰り返し、全頭検査についても「年15億ドルの業界負担が生じる」と突っぱねた。

 (毎日新聞) - 12月8日21時53分更新


◆記事2:郵政民営化で重ねて注文 米、規制改革で対日要望書

 

 【ワシントン7日共同】米政府は7日、日本に対する規制改革の年次要望書を発表し、

 郵政民営化を実現する際には銀行や保険、郵便の各分野で米企業と競争条件を同じにするよう重ねて求めた。

 ポートマン通商代表は同時に発表した声明で、解禁が迫る米国産牛肉の対日輸出問題について「依然として政権の最優先課題だ」と指摘した。
 米側要望書はこのほか、医療機器や医薬品の価格算定に際し、最先端の開発成果が考慮されるようあらためて要請。酒税の見直しに絡んで米国産ワインを不利に扱わないことも求めた。 日米両政府は7日にシアトルで要望書を交換した。今後事務レベルで対策を協議する。(共同通信) - 12月8日8時16分更新


◆コメント:アメリカの超内政干渉にはおとなしい日本人

 

 米国産牛肉の輸入を再開するそうだ。アメリカは牛の月齢を正確に特定出来ないこと、

 特に危険と言われる脳、脊髄などの特定危険部位除去に関しても1年半で1,000件以上もの違反があったことが判明したのは、

 10月30日に詳しく書いたのでご参照いただきたい。

 「米国産牛肉の輸入を再開しても、食べなければいいじゃないか」と言っていた人がいたが、

 米国産牛肉を「和牛」と「虚偽表示」する奴がきっと出る。そうしたら、消費者はどうしようもない。

 この牛肉輸入再開の背景には、記事1のとおりアメリカの圧力が存在したというが、

 実際は圧力などという生やさしいものではなくて、恫喝に近いものだったと言う話である。

 これも、10月30日に書いた。


◆牛肉なんか、ホンの一角。ありとあらゆる事にケチを付けている「年次要望書」が今年も来た。

 

 これは、9月30日に書いたが、

 アメリカは毎年日本国内のありとあらゆる制度、法律、規制などにケチを付ける文書を送ってくる。

 この文書の存在を明らかにしたのが、昨年4月に文春新書から発売された拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいるだが、

 実は、これは在日米国大使館のサイトで公表されている。

 今年のはまだ全文日本語訳されていないが、要旨は在日米国大使館に大きく掲載されている。

 昨年分は、日本政府に規制改革要望書に全部載っている。

 2003年分もその前も読める。

 これを読むと、小泉首相の郵政民営化は、アメリカの要望に応えたものであることが分かる。

 郵政ばかりではなく、とにかくその項目の細かいことは驚くほどである。

 アメリカはその意識において日本を独立した主権国家と見なしていない、と言って良い。

 それにしても「牛肉」は腹が立つ。

 アメリカは、日本は「国際基準」に合わせて月齢30か月未満の牛肉を輸入するように、要求していた。

 日本では、月齢23か月と21か月の牛肉からBSE感染牛が全頭検査により発見されている。

 それを知っていて、30か月未満の、しかも極めてずさんな管理が行われていて、

 本当の月齢も分からず、特定危険部位が取り除かれたか分からない牛肉の輸入を日本に強要し、

 日本は、「拒否できな」かったのである。

 米国政府も日本政府も日本国民の生命のことなど、「知ったことではない」と考えている、と判断せざるを得ない。


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