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JIROの独断的日記
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2005年11月06日(日) 「<NHK記者逮捕>視聴者の不信感に再び火」←受信料不払いの理由にはなりませんよ。/本田美奈子さん。

◆記事1:<NHK記者逮捕>視聴者の不信感に再び火

 

 NHK大津放送局記者が5日、放火未遂容疑で滋賀県警、大阪府警に逮捕されたうえ、連続放火を認める供述を始めた。

 取材の最前線で起きた不祥事は、「まっすぐ、真剣」をキャッチフレーズに信頼回復に努めるNHK本体に冷や水を浴びせ、視聴者の不信感にも再び火を付ける結果を招いた。(毎日新聞)


◆所感1.不祥事を起こすのはNHKだけでもないし、マスコミだけでもない。

 

 Yahoo!トピックスには、Yahoo!ニュース - NHK不祥事という項目が特に設けられている。

 これは、「NHKが国民から受信料を徴収する特別なテレビ局だから」というのが理由なのだろうが、それは、おかしい。不公平だ。

 ちなみに民放・新聞社の不祥事は、ざっと眺めただけでもすぐにこれぐらいは集まる。


  • 【フジ】NEWSメンバー 補導で無期謹慎

  • 【フジ】里谷選手を起訴猶予 暴行事件で東京地検

  • 【フジ】フジ、やらせで情報制作局長ら処分

  • 【フジ】コウノトリの合成写真掲載=「虚偽報道」とおわび−産経新聞

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  • 【テレ朝】テレ東、毒キノコと名前取り違えて紹介

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  • 【日テレ】<視聴率工作>日テレの元プロデューサーと賠償で和解

  • 【TBS】ドキュメントに再現映像 TBSの海保“密着”

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  • 【朝日新聞】シンポ応募はがき紛失=75通、紙面でおわび−朝日新聞

  • 【朝日新聞】録音の有無明かさず 朝日新聞、報道検証でも

  • 【朝日新聞】虚偽取材メモで検証記事 朝日新聞

  • 【地方紙】<虚偽報道>雨で中止の町民体育祭…昨年の写真使い


 受信料を取っていない民放局は不祥事を起こしても良いのか?

 いや、全ての企業に訊きたいが、おたくの社員は不祥事を起こしても構わないという、何か正当化事由があるのだろうか?

 不祥事、特に、今回のNHK記者のごとき、れっきとした刑法犯罪を犯すことなど、もってのほかである。が、それはどこの職員であろうが同様だ。社会人の基本である。

 本人が悪いのである。24歳の職員が放火の罪を犯したのが、NHKの責任だとは思えない。

 他人の家に火を付けてはいけないと云うことを、この被疑者にNHKが教えなかったらから、この犯罪の責任はNHKにあるとでもいうのだろうか?

 バカも休み休み云え。

 繰り返すが、放火が犯罪であることなど、NHKだろうが、民放だろうが、マスコミ以外の世界の人間だろうが、少なくとも現代日本の社会人なら常識である。

 管理責任?職員が放火、窃盗、強盗、殺人、婦女暴行などの凶悪犯罪を犯さないように常に見張っている企業が地球上に存在するだろうか?

 また、どうすれば、そのようなことが可能だというのだろうか?


◆所感2:或る人間が犯罪行為を実行するかどうかなど、誰も見抜けない。

 

 無茶な人間は、NHKが職員を採用する段階で、「人を見る目」がなかったから、こんな放火犯などという変態を雇ったのだ、責任を取れ、と訳の分からない事を言うだろう。

 しかし、或る人間が何かのきっかけで犯罪を実行するまでの過程をあらかじめ推測することは不可能である。

 そもそも、犯罪を行う人間と、そうではない人間との間に器質的相違(つまり脳を観察すると違いが発見できるかどうかということ)があるのかどうか、解明されていない。

 したがって、この放火事件の被疑者(まだ確定判決が出ていないから、無罪が推定される)の行為、及び、この被疑者を雇用したこと自体について、NHKは刑事責任を問われないと思料する。

 また、所謂監督責任を求めることも理不尽であると判断するのが妥当である。


◆所感3:NHK職員の「不祥事」は受信料不払いの正当化事由とはならない。

 

 放送法に定められたNHK受信料納付は、厳密な意味での債務ではないといって、小躍りして受信料支払いを拒む者がいるようだ。

 冒頭に引用した記事もそういう傾向に拍車をかけるような書き方をしているが、 NHKの職員が犯罪を犯したとしても、NHKの受信料は「NHKが番組という形で提供した視聴覚情報に対して視聴者が支払う対価」であり、視聴者の債務に変化はないと考えられる。

 財・サービスの提供が無償なのは、資本主義社会では例外で、財・サービスの提供を受けた者はその対価を支払うのが、自由経済における契約、債権・債務関係というものである。

 そして、被疑者(放火犯)が放火をしている間、NHKの情報提供に不備が生じたわけではない。

 つまり、NHKはその債務を履行しているのであるから、受信料支払い債務が放火犯の出現によって「免除」される、という論理は、誤りである。


◆所感4:「NHKの職員が放火犯だったから、受信料を支払わない」論理を一般化してみる

 

 一般化すると、こうなる。

 「NHK職員が放火犯であったから(繰り返すがまだ無罪だが)、受信料の支払いをしなくても良い」という論理は、

「或る企業に属する人間が犯罪を犯したら、その会社から、財・サービスを購入しても、それに相当する対価の支払い債務は消滅する」という論理である。

 すると、次のような主張をしても構わない、という結果になる。

 実際に存在する企業名を使わせていただいたが、あくまで仮定上の話である。架空の名称を使うよりも、現存する固有名詞を用いた方が、分かりやすいからである。

 例えば、

 


  •  日産自動車の職員が通勤途中に痴漢行為をはたらいたら、日産自動車からクルマを購入してまだローンを支払っている最中の人間は、ローン残高の返済義務が消滅する。

  •  NTTの職員が女性のスカートの中を盗撮したら、電話料金は払わなくて良い。

  •  東京ガスの社員がひき逃げをしたら、ガスはタダで使いたい放題。

  •  ソニーや富士通やNECや、IBMの職員が万引きをしたら、パソコン店から、それらの会社のパソコンを勝手に持ち出し、料金は一切支払わなくても構わない。

  •  コスモ石油の社員が、酔っぱらって他人に怪我をさせたら、同社のガソリンスタンドで、いくらガソリンを入れても、ガソリンは無料だ。


 
 まだまだいくらでも例を挙げることができるが、この辺で終わりにしよう。


◆結論:カネを払っているからこそ、文句を言う資格がある。

 

 NHKの報道内容、番組編成、などに文句を言えるのは、カネを支払っているからである。

 NHKの放送内容が偏向しているという人は、受信料を支払わないかぎり、文句を言う資格は一切無い、ということを自覚していただきたい。



 尤も、皆、気づいているが言わないだけで、受信料を支払わない人々の大部分は、きれい事を並べているものの、

 要するに支払わなくても罰則がないから支払わないだけのことだろう。

 これを「ケチ」という。

 支払わないと「犯罪」になる税金に関しては、大して検証もせずに、文句を言わずに支払っているではないか。

 NHKの経営体質がなっていないから、という理由をもっともらしく上げる人がいるが、それも理由にならない。

 全ての視聴者が納得するような経営体質など出来るわけがないからである。

 そもそも、どのような「経営体質」を望むのか、具体的に根拠を示して理想的な姿を提示できる人が、受信料支払い拒絶者の中にいるとは到底思えない。

 不払いの人間が膨大なのに、NHKが潰れないのは、真面目に払い続けている人間がいるからだ。今年は料金は値上りしていないが、この分だと、上がるかも知れない。

 本屋にならぶ書籍には、万引きによって生ずる損失が過去の統計から計算され、価格に上乗せされている。

 これと同じ事が、受信料にも起りうる。

 単なる、ケチのくせに、偽善的な「正義」を振りかざし、受信料を支払わない人間のせいで、残りの真面目に支払っている人間の負担が増えることになりかねない。

 つまり他人に迷惑をかけることになるかも知れない、ということを考えて頂きたい。


 ◆記事:【訃報】歌手・女優の本田美奈子さん死去


 

ミュージカル「ミス・サイゴン」のヒロイン・キム役などで知られる歌手で女優の本田美奈子(ほんだ・みなこ、本名・工藤美奈子=くどう・みなこ)さんが6日午前4時38分、急性骨髄性白血病で亡くなった。38歳だった。

 告別式は9日午前10時から、埼玉県朝霞市大字溝沼1259の1の朝霞市斎場で。喪主は母、美枝子(みえこ)さん。

 東京都出身。1985年に「殺意のバカンス」でデビューし、その年の日本レコード大賞新人賞を受賞。ロック色の強いパワフルな歌声が人気で、「1986年のマリリン」などのヒット曲を出した。

 92年に「ミス・サイゴン」の主役となったのを機に、ミュージカル界へ活動の場を広げ、「レ・ミゼラブル」「屋根の上のヴァイオリン弾き」「王様と私」などで好演した。2003年には、日本語詞によるクラシック曲を歌ったアルバム「AVE MARIA」を出し、歌手としても新境地を開いていた。

 今年1月に急性骨髄性白血病と診断され入院。化学療法などが功を奏し、7月に退院したが、9月に再入院していた。 (読売新聞) - 11月6日15時26分更新


◆コメント:昨年、12月14日付で彼女のCDについて書きました。

 

本日は、本田美奈子さんの訃報に接し、大変残念です。これは社交辞令で述べているのではありません。

 私は、昨年12月14日に彼女が声楽家として勉強し直して録音したCDにとても感心し、一文を認めました。

 今日は、ブログで追悼の意を表している方は大勢いらっしゃいますが、

 亡くなった方の生前の功績について追悼文を書くと、どうしても割り引いて読まれがちです。

 私は、そうではなくて、生前の本田美奈子さんの演奏が本当に優れていた事を強調したいので、

 昨年書いた文章を再びここに載せて、本田さんの業績を讃えたいとおもいます。

 ENPITUの原文は本田美奈子が基礎から声楽を勉強し直して歌った、フォーレやサンサーンスが美しいのに、失礼ながら驚いた。です。


【本田美奈子が基礎から声楽を勉強し直して歌った、フォーレやサンサーンスが美しいのに、失礼ながら驚いた。】(2004年12月14日付)

◆元々はアイドル歌手だった人ですね。

 

たまには、好きな音楽の話を書きます。

口幅ったい(くちはばったい)言い方ですが、私がクラシック以外の人がクラシックを演奏(歌うことも演奏というのです)をしたのを聴いて、褒めることは、滅多に無いのです。

それは、偏見からではなくて、やはり子供の頃から基礎から積み上げてきた人たちと比較したら、大抵、全然話にならないからです。


◆歌は比較的融通が利く。

 

ピアノやヴァイオリンのプロになろうというのならば、これはもう、絶対に子供の頃からやらないと、だめです。

ソリストになるような人は、ピアノなら小学生のころから、ショパンやリストのエチュード(死ぬほど難しい)をバリバリ弾きます。

ヴァイオリニストになりたい、しかもソリストになりたいなら、同じく小学校の低学年で、メンデルスゾーンの協奏曲など弾けてあたりまえで、技術的にはもっと難しい、パガニーニの24のカプリース(発狂するほど難しい。私なんか、3000年練習しても弾けない)を弾けて当たり前。多分皆さん、例えば、そうだな。東京音大の付属音楽教室の発表会を聴いたら、気絶すると思います。全員、天才です。

ソリストとして、大成するにはそれが、最低レベルです。前提条件です。十分条件ではありません。

 それぐらい天才的でもソリストになれるのは何百人に一人です。

それに比べると、歌は遅くからはじめて良いのです。

というか、そのようにせざるを得ない。

なぜかというと、何せ身体が楽器だから、身体が成長して、できあがらないと、どこまで才能が伸びるか分からないのです。


◆本田美奈子がここまで勉強して上手くなるとは・・・。

 

先日、たまたまテレビで、聞き覚えのある、しかし、以前より遙かに良く声が出ている人がいて、誰かと思ったら、本田美奈子でした。

彼女は、アイドルを辞めて、ミュージカル「ミス・サイゴン」に出ていたけれども、あれは、まだ本当の発声ではありません。一生懸命歌っているが、声が伸びていません。

本当の発声とは、最も声が良く通る(声や音の「抜け」がいい、という表現も出来ます)歌い方です。

 クラシックの声楽というと、人々は何故か、いきんで歌っている、という印象があるらしいけれども、それはとんでもない話です。その正反対です。

上手い人ほど、喉や口周辺のみならず、全身の無駄な力が抜けているのです。

 楽器もそうですが、無駄な力が減るほど、いい音、声が出て、技術の進歩が早まります。

本当に力が抜けて正しい発声を身につけた人の歌は、驚くほど良く響きます。人間の声とは、これほどまでに素晴らしいものか、と驚きます。

 ホールの空気がビリビリ振動するのが分かるのです。勿論マイクなど使わずに。

 本田美奈子が最近、クラシックの色々な曲、「色々」とは、もともと歌ではなく、オーケストラ曲の一部とか、器楽独奏曲などに歌詞をつけて歌ったCDを出していることを知りました。

最近出たばかりの2枚目、というCD。2曲目は有名なチェロの曲、サンサーンスの「白鳥」です。

チェロの響きをこれぐらい見事に弾き出している曲は、珍しいのですが、音域が広い。歌うのは、かなり難しい。それを、歌っている。歌詞がちょっと私には余計なのですが、本田美奈子さんの演奏自体は大変素晴らしい。

それから、昨年出した(知りませんでしたが)AVE MARIAというCD。

この10曲目にフォーレのシチリアーノという曲があります。

フォーレはフランスの作曲家。シチリアーノは組曲「ペレアスとメリザンド」という、メーテルリンクの書いた物語を、フォーレがオーケストラを用いて音楽で表現した作品の中の1曲です。

オリジナルではオーケストラでフルートがこのメロディーを吹くのですが、余りにも美しいので、色々な楽器で好んで演奏されます。

この旋律は美しい。気が遠くなるほど美しい。

美しいけれど、歌うのは大変です。音程がとても難しいのです。似たフレーズが繰り返されるのですが、半音の位置が毎回少しずつ違う。

耳が良くないひとは、絶対歌えないです。

耳がよくて、相当必死に練習しないと歌えないと思います。

どんな曲か知りたかったら、Yahoo!で「シチリアーノ フォーレ」を検索します。

 検索結果が出たら、右上で「音声」を選択します(音声検索というのがあるのですね)。

 そうすると、本田美奈子は聴けないが、フルートなどで演奏したMP3やMIDIがかなり出てきますので、聴いてみると良いと思います。

いやー、それにしても、本田美奈子はよく勉強したなあ・・・・。これは、大したものです。

 勿論、オペラの専門家と比べたら、まだまだだけれども、それは、酷だ。

 所謂芸能人で、一念発起して、ここまでの発声を体得した人は他にいないと思います。

今年、ホルストの「惑星」から「木星」のしかもさわりの所だけに歌詞をつけて歌っていた女の子がいますね?あんなのより、ずっとクラシック。感心しました。

 クリスマスにどうぞ。


 【引用終わり】

本田さんのご冥福をお祈り申し上げます。


2004年11月06日(土) 新潟中越地震に群がるマスコミ・政治家の言語道断
2003年11月06日(木) <睡眠改善薬>「ドリエル」、都市部で販売好調←これは抗ヒスタミン薬であって、睡眠のための薬ではないのです
2002年11月06日(水) マスコミのいい加減さ

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