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2005年10月25日(火) |
<プリオン調査会>米産牛肉 年内にも輸入再開の見通し←冗談じゃないよ。 |
◆記事:<プリオン調査会>米産牛肉 年内にも輸入再開の見通し
BSE(牛海綿状脳症)の発生で輸入が禁止されている米国産とカナダ産牛肉の安全性を審議している食品安全委員会のプリオン専門調査会(吉川泰弘座長)は24日、
生後20カ月以下の若齢牛に限定し、脳やせき髄などの特定危険部位を除去するなどの条件が順守されれば、日本産牛肉と比べ「リスクの差は非常に小さい」とする答申の原案を提示した。
最終的な結論は次回以降に出されるが、農林水産省と厚生労働省は、これまでの審議の内容から輸入再開の根拠にできる答申が出る可能性が高いとみており、年内にも輸入が再開される見通しになった。
24日の会合では、特定危険部位の除去について「米国・カナダの食肉処理場での実態は不明」として、輸入再開に慎重な意見も出た。
しかし、終了後、吉川座長は「(委員の間で)大きな評価のズレは感じていない」と述べた。
政府は、食品安全委の答申で、米国・カナダ産牛肉の安全性について、国産牛肉との「同等性」に直接言及していなくても、「差が非常に小さい」とする結論なら輸入再開は可能だと判断するとみられる。同調査会が答申案をまとめ、食品安全委が4週間程度の意見募集を経て正式に答申を出せば、直ちに輸入再開手続きに入る見込みだ。
米国とカナダは、日本向けの牛肉の輸出条件として、
(1)脳など特定危険部位の除去
(2)生後20カ月以下であることの証明――が義務づけられると表明している。
これを受けて、対日輸入が再開された場合、日本政府は米国とカナダに専門家を派遣し、条件が守られているかどうかを現場で査察する方針だ。
プリオン専門調査会の原案でも、米国・カナダが対日輸出条件を順守することが重要だと強調。
そのうえで、輸入再開されても、順守が不十分なら再び輸入を停止すべきだと指摘している。(毎日新聞) - 10月24日23時24分更新
◆コメント:気は確かですか?
ほとほと、嫌になる。ダメな物はだめだ。
プリオン調査会のメンバーは一体、今まで何のために学問をしてきたのだ?
この国は、アメリカから輸入していた「血液製剤」という人間の血液から作った薬が、一部、エイズウィルスや肝炎のウィルスに汚染されているかも知れないこと。
それを使用した患者が、エイズや肝炎に感染する可能性が極めて高いことを認識していたにもかかわらず、国内での使用を許可した、という前科がある。
国民の生命よりも、当時の厚生省の役人の天下り先としてのミドリ十字という薬屋を確保しておくことを優先した、ということである。
◆コメント2:全く同じ事を繰り返そうとしている。
異常タンパク質プリオンが原因で発生する病気をブリオン病といいます。
それが、牛で発生すれば、BSE(bovine spongiform encephalopathy:牛海綿状脳症{うしかいめんじょうのうしょう}といい、人間で発生すればクロイツフェルト・ヤコブ病というのです。
クロイツフェルト・ヤコブ病の治療法は無いそうです。つまり、(潜伏期間がかなり長いとは言え)、一旦発病したら死ぬのを待つしかない。
BSEが発見されたのは1986年ですが、その後かなり長い間、BSEに感染した牛の肉を食べても、人間には感染しない、つまり、クロイツフェルト・ヤコブ病の原因にはならない、と考えられてきたのです。
しかし、1996年、牛のBSEが人間にも感染するのではないかと考えられるようになったのです。
そのいきさつは今年の2月4日に書いたので、ご参照下さい。
◆コメント3:その他にも何度も書いたのですが、絶対危険です。
私が過去に米国産牛肉輸入再開反対の旨をかいた文章の見出し一覧がありますので、是非ご高覧下さい。
それらを読んでいただくと分かるけれども、 アメリカの主張は無茶なのです。
アメリカは「生後20歳未満の牛がBSEに感染していた例は、過去にないのだから、20ヶ月以下の牛肉に限定すれば、日本は輸入を拒否する理由がないだろう」という理由でごり押ししてきます。
◆コメント4:ダメな理由1:20ヶ月以下の牛肉が安全であると証明されたわけではない。
たまたま、今まで世界で生後20ヶ月未満の牛がBSEに感染していたことは無いから、というのが、「20ヶ月未満牛肉安全論」の唯一の根拠です。
全然科学的じゃないことは、素人だってわかる。
今年3月28日に書きましたが、日本では2003年11月4日に生後21ヶ月でのBSE感染例が確認されている。
21ヶ月は感染する可能性があるが、19ヶ月、18ヶ月の牛がBSEに感染する可能性は無い。という科学的根拠は無い。
20ヶ月未満が安全というのは、統計からの楽観的推論に過ぎないのです。
◆コメント5:ダメな理由2:アメリカの牛は正確な月齢が分からない。
日本人は几帳面だから、酪農家は牛一頭ずつ、いつ生まれたか記録していますが、驚くべき事に、アメリカでは記録していない。
だから、生後20ヶ月未満かどうかは肉質から推定しているだけなのです。
◆結論:米国産牛肉(カナダも同様)はBSEに感染している物が混入している可能性が高く、輸入再開の必然性が認められない。
今まで書いたことからも明らかであるが、アメリカ産の牛肉がBSEに感染している可能性が低いと断定するに十分な根拠は存在しない。
また、一口に「牛肉」といっても、日本はアメリカから牛肉の加工製品も輸入している。 加工製品に20ヶ月以上の牛の肉を使われたら、判別することが出来ない。
BSEに感染している牛肉を食べれば、クロイツフェルト・ヤコブ病を発症する可能性が有る。
クロイツフェルト・ヤコブ病には、今のところ治療法が無い。
よって、米国産牛肉の輸入を再開して、日本国民にこれを食べろというのは、日米両政府ともに、日本国民にたいする殺人の未必の故意がある、ということになる。
こんなことが許されて良いわけがない。
以上の理由により、米国産牛肉輸入再開は国家による犯罪と言っても過言ではなく、到底認められない。
2004年10月25日(月) 「新潟県中越地震 新幹線の安全神話も揺れた」200Kmで脱線して死者が出なかったことは評価されるべきではないのか?
2003年10月25日(土) 「イラク復興会議閉幕 日本は50億ドル(5500億円)拠出」←誰がそんなにカネを出していいと言った?
2002年10月25日(金) 小泉さんは、もっと前に出ないとだめです。