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2005年04月24日(日) |
「日本は謝罪した(Financial Times社説)」世界は分かっているのですよ。 |
◆コメント:中国と韓国は国際世論を無視できなくなるだろう。
昨日、小泉首相が謝ったのは、確かにそれだけを見ると、癪に障るが、もう少し戦略的に考えると、非常に日本に都合の良い結果をもたらす可能性がある。
あの「謝罪」は文字通り、世界中にニュースとして駆けめぐった。
私は、世界中の新聞やテレビのWebサイトを見て回ったが、全て、日本が"apologize”(謝罪した)という言葉を含んでいた。
中国は、「お詫び」と「謝罪」は違う、とか、韓国の外相は「あれを謝罪とは認めない」と言っているが、それは、奴らは、認めてしまったら、もう、文句が言えなくなるからで、実際は焦っているはずだ。
これだけ大きい国際会議で、世界中が注目している場において、18回目(FTによれば、22回目)の謝罪を行い、そして、国際社会は、今述べたとおり、「日本は、謝罪した」という認識を共有した訳である。
いくら中国と韓国が、否定しても、世界中が、日本が謝罪したことの「証人」になってくれた、という意味は大きい。下に訳した英国のFinancial Timesの社説も私と同意見である。
FTは2週間前には、日本はきちんと謝罪すべきだといっていたのである。
そのFTすら、今度という今度は、日本が公式に国際社会のど真ん中で謝ったことは、認めざるを得ないのである。
首相が謝ったその日に靖国神社に参拝した国会議員はドジというか、バカというか、もう少し狡くなれといいたいが、海外は、単なる議員の行動はさほど関心が無く、何と言っても日本の「指導者」の発言に注目しているから、あまり気にしなくて良い。
毎日、英語を訳していて、我ながらヘタクソだと思うが、今日は、フィナンシャルタイムズ紙が日本を擁護する社説を御紹介する。
なお、引用元は、
FT.com / Comment & analysis / Editorial comment - Japan says sorry
http://news.ft.com/cms/s/be50f078-b394-11d9-ad2b-00000e2511c8.html
である。
◆日本は謝罪した(Financial Times紙(英)社説)
小泉純一郎内閣総理大臣は、中国のはったりを見破っていた。
公の国際会議の席で、1930年代から40年代に、旧帝国陸軍がアジアの諸地域において、甚大な危害を加えてことに対して、深い自責の念を感ずるといい、過去数週間の反日デモに関して謝罪を要求していた、当の中国に対して逆に、謝罪した。
確かに、小泉首相がアジア・アフリカサミットで口にした言葉は、10年前と殆ど同じ内容だった。
しかし、既に日本は少なくとも21回も、こうした謝罪を重ねているのである。
日本では、中国が60年前の戦争をあまりにも執拗に持ち出すことについて、いい加減にしろ、という憤慨が国民の間に蔓延していることを考慮に入れれば、小泉首相が、国際会議の席で再び謝罪したという事実は、軽視されるべきではない。
中国共産党の指導者達は、いい加減、この日本の謝罪を受け入れる寛容さを示すべきだ。そうしなければ、中国はけちな田舎者と見なされるであろう。
小泉首相の、この予期せぬ突然の謝罪以前にも、日中の外交筋では、急速に悪化した両国関係を何とか修復しようとする懸命な努力が続けられていた。両国の経済は互いに大きく依存する関係にある。
中国政府は、日本の常任理事国入りに反対する大衆のデモを抑制しようとする動きを見せ始めた。東京はこの間、挑発的な声明を出さないように、慎重に注意を払っている。
確かに、面倒な解決すべき問題はまだ残っている。
日本は、中国政府が(日本が歴史を歪曲しているというくせに)、自国の子供たちには、誤った情報を教えている(日本人の戦争中の「蛮行」にばかり触れ、戦後は平和憲法の下、全く武力を行使していないことや、中国に対して巨額の経済援助を行ってきたことには全く触れていない)ことに憤慨しているが、これは、当然な怒りと言えよう。
中国は、日本の国会議員が靖国神社の参拝を止めないことに、こだわっている。
日本がアメリカとの同盟を重視して、再軍備を続けることは止められないであろうし、中国は急速な経済的発展を通じて国家としての自尊心を高めており、今後、数年のうちにより一層、自己主張の強い、強引な国になっているであろう。
しかし、少なくとも、今回の小泉首相の率直な謝罪は、外国の大使館、領事館に石を投げ、破壊するよりことよりも、遙かにましなコミュニケーションの手段が存在することを、雄弁に物語っていた。
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