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2004年04月24日(土) |
「独裁者にとって最も恐ろしい兵器とは、何者かが住民たちに正確な情報を提供してしまうことだ」対北朝鮮情報戦略 |
◆何故、小泉首相が、日米同盟を死守するかといえば、
いうまでもなく、北朝鮮の脅威があるからだ。しかし、一昨日の日記に書いたように、米国が約束を必ず守ると断言する根拠はない。
また、ノドンやテポドンがもし発射されたら、成層圏まで高く上昇してそこから落下してくる。地上に達する直前には、マッハ10を超えていて、アメリカといえども、これを迎撃する能力はないのである。
アメリカが今ミサイル防衛構想というのをやっているけれども、3年から5年はかかるという。
つまり、アメリカに頼っても、北朝鮮が日本の領土を照準にしてミサイルを発射したら、もう、一巻の終わりなのだ。、在日米軍に頼っても意味はないのだ。だから、私は、小泉首相にアメリカの機嫌取りは止めろというのである。
北朝鮮の攻撃に対抗するためには、どうすればよいか?北朝鮮がミサイル発射準備を始めたことが分かったら、こちらが、先に向こうのミサイル発射基地を攻撃するしかない。戦術的に言えば。しかし、それでは、完全に先制攻撃であって、現行憲法に違反することは言うまでもない。
日本は、こちらから、攻撃を仕掛けても構わない、というところまで、憲法改正するべきなのかか?私は嫌だ。
それでは、どうするか。頭を使う。
◆北朝鮮のスパイが亡命したのは何故か。
北朝鮮拉致工作員という本がある。書いたのは、93年に亡命した北朝鮮の元特殊工作員、安明進(アンミョンジン)という人物で、この人の証言で横田めぐみさん達が北朝鮮に拉致されたことが、決定的に暴かれた。
この本では、北朝鮮のスパイ養成のすさまじい特訓などについて詳細を極めた記述がなされており、北朝鮮という体制の異常さに唖然とするのだが、それはさておき、興味深いのは、著者が亡命を決意するに至った過程である。
北朝鮮のスパイ養成所は、無論、一般国民には分からない場所にあり、さらにその中でも、存在が極秘扱いされているものが、ソウルの街とほぼ同じように建設された地下の模擬都市である。北朝鮮工作員は韓国に潜入して、内部から、韓国政府の転覆を図る任務を帯びる訳だが、要するにスパイだから、普段は韓国人として、自然に振舞わなければならない。
自由資本主義社会である韓国には、北朝鮮には、決して無い設備や、様々な小売店や、歓楽街が当然、存在するわけで、そういうものの存在や、使い方をしらないで、潜入したら、たちまち挙動不審人物になってしまう。北朝鮮にある、「模擬ソウル」はスパイ候補生達が、自由社会に慣れるための、訓練施設なのだ。
ところが、この、物資が豊富で、美味いもの、いい服が手に入り、何よりも「自由な社会」がこの世にあることを一旦知ってしまうと、スパイ候補生の中にはいくら洗脳されてるとはいえ、「なんだよ。こっちより、韓国の方が余程いいところじゃないか?」という意識が芽生えることが、当然、あるわけだ。
安明進氏も要するにそれがきっかけで、一般人は飢え、貧しいのに、首領様や軍の高級幹部だけはいいものを食って、丸々と太っている、北朝鮮に尽くすのがばかばかしくなってしまったのである。徹底的に洗脳されたスパイ候補生ですら、そうなのだ。一般国民も自由の世界の存在を知ったら、どうなるか。
◆RFA(Radio Free Asia)というのが、あるのです。
日本語には、「自由アジア放送」と訳されているこのラジオ局はアメリカ政府が運営している。RFAは「対北朝鮮放送」として知られているものの、これは正確な表現ではない。RFAは現在、中国北京語、広東語、ウイグル語、チベット語、ビルマ語、クメール語、韓国語、ラオ語、ベトナム語、英語など10カ国語にて放送されている。これらの言語をおもに使用する国家を調べてみると、中国、ミャンマー、カンボジア、韓国、北朝鮮、ラオス、ベトナムなどである。
つまり、言論の自由がないアジア国家の住民たちのために、その国の言語で国内ニュースと情報を提供することを任務としている。すなわち、該当国家に言論の自由が十分に保障され、自由に国内ニュースが報道されるようになる日まで、RFAが「代案放送」の役割を担当するというのだ。
というのは、表向きの説明で、主な標的は北朝鮮の住民なのである。AMやFMでは電波が届かないので、短波放送だ。北朝鮮当局は、かなりこの放送に神経をとがらせていて、北朝鮮の国民がラジオを入手したら、役所に届けなければならず、しかも、そうすると、特定の周波数しか聴けないように、ダイアルを固定するのだという。しかし、中国経由で少しずつ、ラジオが流入していて、こっそり、RFAを聴いている者がいるのだ。脱北者はこの放送を聞いて、亡命を決意したケースが多い。
◆何とか、向こうのテレビ・ラジオに割り込む手はないかな。
ラジオも良いけれども、テレビで、自由世界の様子が映ったら、独裁者にとってこれほど、恐ろしいものは無い。中国だって、以前はみんな質素で、いつも毛沢東語録を暗誦して、貧しい暮らしをしていたが、テレビが普及し始めて、世界の自由諸国の楽しそうな様子が映ったら、人民は、もはや、我慢できなくなってしまった。テレビが国家を変えたのだ。殆ど、市場経済だからね。いまや。
私は、電波・通信技術に関してはズブの素人なので、想像と期待で書くしかないのだが、なんとかして、北朝鮮のテレビ放送に割り込むことは、できないかね?そして、こちらの世界の様子を映して、何かメッセージを付け加えることができたら、案外簡単に、北朝鮮は内部からひっくり返るのではないか、という予感がするのだ。
RFAに関して前述したが、アメリカはヨーロッパでもRFE(Radio Free Europe)というのを、旧ソ連の支配下にあった東欧諸国に流したのです。それが、契機となって、次々に東欧諸国の共産主義体制が崩壊していったという、歴史的事実があるのだ。だから、対北朝鮮の構想も夢物語とは、言えない。
2003年04月24日(木) 「<ビタミン>55年ぶりに新種を発見 理研研究班」 そもそも、世界で初めてビタミンを発見したのは日本人なのだ。