JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:曽我さん一家、1年9か月ぶり再会 【ジャカルタ=黒瀬悦成】北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん(45)が9日午後5時10分(日本時間同7時10分)ごろ、インドネシアの首都ジャカルタ郊外のスカルノ・ハッタ国際空港で、日本政府のチャーター機で北朝鮮から到着した夫の元米兵、チャールズ・ジェンキンスさん(64)、長女の美花さん(21)、二女のブリンダさん(18)と再会した。 ◆コメント:そもそも、拉致事件が無ければこういうこともしなくて済んだ。 テレビ・新聞各社はこぞってこの話題を取り上げている。特にテレビは、曽我ひとみさんの行動の一挙手一投足を映像に納めようとして躍起になっている。そして、クライマックスは曽我ひとみさんさんがご主人と娘さんに対面するシーンとなる。当然予想された展開だが、こういう物事の伝え方は、見る人に問題の本質を「どうでもよいこと」であるかのごとく錯覚させる。 曽我さん一家の再会を、「感動的ドラマ」に仕立て上げて、「よかった、よかった」といって、それで終えてはならない。まだ、拉致された日本人が、100人も、この瞬間も北朝鮮にいることを忘れるべきではない。横田めぐみさんのご両親は、決してそういうことは云わない方々だが、今日はつらかったに違いない。自分たちも早く娘に会わせてくれという叫びが聞こえてくるような気がする。 問題の本質は、そもそも、北朝鮮の金正日が、日本国の主権を侵害して、我が領土に不法入国した拉致工作員に、曽我ひとみさんを誘拐させたことに他ならない。それさえなければ、曽我ひとみさんは、これほど、日本中の好奇の視線にさらされることのない、「普通の」人生を送っていたに違いない。 不法入国により我が国の主権が侵害され、さらに、我が国の国民が、他国へ連れ去られているというのに、何の対処もしなかったのは、外務省の役人が、国交のない北朝鮮と関わりをもって、問題が大きくなり、何かの責任を取らされるかもしれなかったからである。 1年9ヶ月前に帰国したときの曽我ひとみさんは、顔色がわるく、表情はこわばり、話し方も硬直しているような不自然なトーンだった。
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