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JIROの独断的日記
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2004年07月10日(土) 小泉自民党の狡猾さと危険さを検証する。

◆記事1:領域外での集団的自衛権行使を視野 日本侵略時の対米協力

 

小泉純一郎首相は2日夜のテレビ朝日の報道番組で、先に憲法改正で集団的自衛権行使を容認するべきだとした自らの発言について、日本の領域外での米軍との共同行動を円滑化する観点から、集団的自衛権行使の容認を視野に入れるべきだとの考えを明確にした。


◆記事2:<参院選>憲法問題、自民は争点化避ける

 

小泉純一郎首相が街頭演説などで憲法に触れることはほとんどなく、自民党は参院選で憲法問題を意識的に避けている。「時間をかけた説明を必要とするテーマで、選挙戦にはなじまない」(幹部)との判断に加え、多国籍軍参加問題がクローズアップされることへの懸念と慎重な議論を求める公明党に対する配慮という事情がある。


◆記事3:国民年金保険料 2017年度以降も引き上げ

 

年金改革関連法が成立したことで、公的年金の保険料はこれから毎年引き上げられていく。このうち国民年金について、厚生労働省は「2017年度までに月額1万6900円の水準に引き上げ、以後は固定する」と説明してきた。

 だが、実際に支払う名目額はもっと高くなるうえに、2017年度以降も固定されず、引き上げが続く。厚労省の説明は不十分で、誤解を与えかねない。

 自営業者や学生などが加入する国民年金の保険料は現在、月額1万3300円。年金改革関連法には、来年4月から毎年280円ずつ引き上げることが明記されている。

 ただし、法律に書かれた金額は「2004年度価格」、つまり現役世代の賃金水準が現在のままだとした場合の金額だ。実際の保険料は、この金額を名目賃金上昇率に応じて引き上げた金額になる。

厚労省は名目賃金上昇率を今後長期的に年2・1%(内訳は物価上昇率1%、実質賃金上昇率1・1%)と想定している。この前提で同省が試算したところ、保険料の名目額は2017年度に月2万860円となり、2027年度には2万5680円、2037年度には3万1610円にまで上がる。


◆コメント:重要な問題を説明しないでごまかそうとしているのはやましさの現れ。

 

参院選公示後、今日まで、全政党の党首で一番移動距離が多かったのは、小泉首相だそうだ。4日に、世論調査で自民党劣勢が伝えられ、否が応でも走り回らざるを得なかったのだろう。

 しかし、どれだけ全国を飛び回ろうが、肝心なのは云うまでもなく、有権者に対して、自らの政策を明瞭かつ平易に説明することである。しかし、小泉純一郎内閣総理大臣はこの点において完全に不合格である。

 まず、自衛隊を多国籍軍に参加させることが、どうして憲法違反にならないのか?多国籍軍は混乱した国を武力を行使して鎮圧しようという集団であり、その本質から云って、日本国憲法が固く禁じている武力の行使が不可避である。明らかに9条に違反する。それは、憲法が出来てから60年間、なかったことなのである。このような大事なことを、国民に問い質す前に、何故ブッシュに請け合ってしまったのか、説明が聞きたい。

 そして、記事1のとおり、最近の小泉首相は憲法改正、集団的自衛権の行使を可能にすることに異常なほどの情熱を燃やしている。平和を国是としている我が国が、世界中の戦争に関わりを持つことになりかねない、集団的自衛権を行使するようにならなければならない理由が、全く説明されていない。国際協調などというのはお題目である。軍隊を派遣することが平和をもたらさないことは、アメリカを見れば明らかである。

 記事2に書かれているとおり、この問題を正面から議論するとどうしても、明確な理由がないので、不利になる。だから、選挙期間中は言及を避けているのである。そして、投票率が低くて、選挙に勝ったら、説明もしていないくせに、「国民の合意が得られた」と云って、憲法改正への道をひた走るつもりであろう。目に見えている。


 

記事3を読むと解るが、年金改革法案は、サギみたいなものだ。国民年金保険料は、段階的に引き上げるが、2017年で固定する、と言われれば、誰でも普通は、それ以降は保険料は上がらないのだろうと理解する。しかし、保険料は名目賃金が上昇すれば、当然あがるわけで、賃金が2017年以降、永久に上昇しなくなると云うことは、絶対にない。だから、2017年以降、保険料が上がらなくなるという表現は不適切だ。

 政権政党である自民党、とりわけ国政の最高責任者である小泉純一郎内閣総理大臣は、このことをきちんと説明するべきだった。しかし、ずるい。厚労省が保険料の試算を公表したのは、法案が衆院を通過した後の5月中旬になってからだった。年金改革法はろくに審議もされずに強行採決されたが、強行採決するのは、やましい点がある証拠だと考えてよいことが、この例から、よくわかる。

 一昨日書いたが、小泉首相は、過去に何度も、約束を破っている。ウソをついている。その人物が今度の公約は忠実に実行するだろう、と、どうして考えられよう?


2003年07月10日(木) 幼児を殺害した12歳の少年は死刑が相当である。

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