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2003年11月27日(木) |
「高速道9342キロ全線整備・国交省方針」←小泉さん、何も改革されていないのですが・・・。 |
◆記事1:高速道9342キロ全線整備・国交省方針
国土交通省は国が高速道路整備計画で定めた9342キロを全線建設する方針だ。道路四公団を民営化した後も、通行料金収入を新線建設に活用する。採算性が低い路線は、国が税金を投入する「直轄高速道方式」で建設する。2005年度の民営化後20年程度で整備計画区間の残り約2100キロを建設できるとみている。
国の債務膨張につながる不採算路線の建設をやめるため整備計画の変更・凍結を求める意見が根強い。小泉純一郎首相も衆院選の際、「全部予定通りにできるとは思っていない」と表明した。
◆記事2:「私は十分説明した」小泉首相、イラク派遣で反論
小泉純一郎首相は26日夜、イラクへの自衛隊派遣方針をめぐり説明が不足しているとの指摘について「私は(衆参両院予算委で)十分説明した。自分の意見と反対だから説明になっていないと言われれば仕方ない」と強く反論した。
(産経新聞)
◆所感1:道路公団の公約はサギじゃないか!
道路問題については、小泉政権の諮問機関として、去年の6月に「道路関係四公団民営化推進委員会」が猪瀬直樹など七人で作られて、同年12月(つまり今から約1年も前)に最終報告を出しているのです。
最終報告には、「通行料依存の建設認めず、既存路線の通行料金に依存して従来通り建設を続けることは認めない。国の施行命令により高速道路の建設を強制する仕組みは廃止」という旨がかかれています。
それから、1年も国交省は答をださないで、今日になって発表された結論は、民営化委員会の意見を完全に無視しているのです。上の記事をもう一度読んで下さい。「9342キロを全線建設する方針だ。道路四公団を民営化した後も、通行料金収入を新線建設に活用する。」というのですから。
民営化委員会は、このまま高速道路を造りつづけたら、中には採算が取れない路線も当然ある。採算が取れなかったら、今、40兆円もある4つの道路公団の債務がさらに増える。だから、無闇に新しく作ってはいけないと言ったのです。残っている2100kmを建設するのに16兆円もかかるのです。
そして、民営化委員会は、高速道路収入は既に抱えている40兆円という債務返済に充てろ、と主張しているのに、国土交通省はこれも無視している。このままでは、採算が取れないので有名な東京湾アクアラインみたいなのが、次々に建設されてしまうのです。道路公団を民営化したって、債務が増えてはどうしようもない。高速料金も引き下げどころか引き上げになるかもしれない。民営化委員はカンカンになって怒っています。
全ては道路族議員の圧力であることは明らか。道路族とは土建屋とツルんでいる国会議員たちのことです。小泉内閣総理大臣はこのまま放っておくのでしょうか?公約どおり、民営化したことには違いないから問題がないとでもいうのでしょうか?それじゃ、国民をだましたといわれてもしかたがない。
こういう局面になったら、首相自ら役人を呼びつけて「どうなってるんだ。俺の諮問機関の意見書をすべて無視しやがって、なめるんじゃねえよ!」と凄まなければダメだ。
ところが小泉という人は、どうせ、石原伸晃国交相にまかせている、と逃げるんでしょう。石原伸晃なんて若造じゃ、族議員にも国交省の役人にも歯が立たないのだ。「改革」を断行したいのであれば、本当に大事なときには自分が出て行かなければ宰相とは言えない。
そういうことをしないから、小泉「改革」って、結局、何にも改革されていないのではないでしょうか?
◆所感2:イラク自衛隊派遣について「十分説明」した?冗談もほどほどに。
衆議院予算委員会における、小泉内閣総理大臣の答弁は「状況を見極めて判断する」の一点張りだったといっていい。あれが、「十分な説明」であるならば、この世に「不十分な説明」は存在しないだろう。
2002年11月27日(水) 心の病は身体の病である。