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るり子の日録【オリーブの森で語りあう】
るり子の日録【オリーブの森で語りあう】
るり子



 それでも一日は はじまる。

彼のことを思えば

こうした方がいいと思えることでも、

それが 私の利益につながるとは限らない事も

多々ある。







要は 二人で同じ人生を歩いていない事に

それは起因するのだろうけれど、

そしてそれは何も

彼と 私という 二者の関係だけに留まるものでもないのだ。

だれだって、遺伝的な意味での他人と

自分の利害が一致しないことは よくある。







それでも、

私の利害最優先ではなく

彼の利害を最優先に考えてあげたいという

その程度の愛情は 私にも充分ある。

基本的に 私はそういう性質でもある。

その性質としての

惜しみなく許し

惜しみなく与える

という部分は 結構踏みにじられがちな事も多い。

特に 他人には。







彼は他人かといえば、YES。

ただし、特殊な他人だ。

相互に 相手のことを優先順位の一番目に持ってくる

という 特殊さを示しあう 他人。







今朝早く 彼からメールがケータイに入った。

低血圧の私は 反応したくない。

昨日夕刻の 彼のメールにも

多少の落胆と 微量の怒りと 大いなる諦めと 

どうせ表面に出てくる彼言葉は こんなものよという達観が

残っていた事もある。









でも、彼の心はおそらく 悲しみで満ちているだろう事も

私にはわかる。

わたしに一番言って欲しくない 言葉が

私が送ったメールの言葉なのだろうから。







今朝一の

彼からのメールは

そんな彼の心の悲しみに 全く触れられることのない

いつもどおりの メールだった。











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だから私は その禁句を言ったのだし

彼もまた

その私の言葉が 私の真実の気持である事を理解した上で

それでも

私たちの間にあるだろう

この 

一番心許せる 唯一の関係

という信頼感を 保ち続けているのだろう。







この安定した信頼感は

彼が持っている包容力ゆえだろうと思う。

相手が彼以外なら

とっくに 喧嘩になっていても おかしくない。







私は 当然のように正論を言い

彼は その正論に対しては 完全に不利な立場に置かれている。

男を追い詰めると 逆切れし

その逆切れが 自分の精神の狭量さ故のものだということが

男自身にも自覚されるから

余計に 女を許せなくなる。

設計士との別離が まさにそれだった。







その逆切れ状態を 回避する忍耐強さを彼は持っている。

伊達に 多くの人々を従えている訳ではないのだ。




相手の立場に立ってものを考えれば、

そうか無理もないなと 納得できる事も多いんだよ。


彼が常々そう私に教えるその言葉にこそ

彼の本領が発揮されている。





2009年02月03日(火)
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