ゆれるゆれる
てんのー



 ドメスティックなカルチャーのショック

園地「ユーサン田」(農園の家族しか知らない地名なので実名)で灼熱にやられながらお仕事。



どこの家にも「その家ならでは」の習慣とか、なんとなくそうなった決まりというのがある。
おかしいのは、どこの家でも「自分たちこそ普通だ」とかたく信じ込んでいることですね。

てんのー家でいえば、
「洗面台のタオルは何日か使ってから洗う」
「和食なら、必ず味噌汁から手をつける」
「醤油は常温保存」
「目玉焼きは塩コショウ。せいぜいバターまで」
などなど、当たり前だと思っていたことが、意外になかなか通用しやしない。

世の中には家族の数だけセオリーが存在するということを、居候生活でひしひしと痛感しております。

(マレーシア時代にもけっこうショックは受けていたけど、向こうの場合ほんもののカルチャーショックの方がでかいからなー。それにしても、女性と共同生活を送るのはもう彼女以外こりごりです。って同棲経験あるわけないんだけど。)

んで、ここの農家での生活の「ありえねー!」を列挙。

・ある朝、ご飯がふつうに「ひやごはん」だった。(過去数回)
 おばさんいわく、「昨日の残りなのー。ごめんねえ(ウフ」
 つうか電子レンジという時代の最先端をいくイケてる商品があるので買いませんか

・スープをお代わりしようと、お玉で鍋をすくっていたら、底のほうからハエの死体が出てきた。
 おばさんいわく、「あら、気持ち悪かったねえ。ごめんね、捨てといて」
 いや気持ち悪いとかいう問題でなくて。なんというかその。しかも死体かよ!というのがその。次の日めっさ腹痛かったんですがまあその。ええと。

・またある朝、朝食のメニュー(ちなみに昨日の朝も)。
 「ご飯、味噌汁、納豆」。終了。
 えっ。学生時代の「自炊(笑)」メニューと同じですが。

・ひるがえって、ある晩御飯のメニュー。
 「ご飯、味噌汁、各種野菜天ぷら+魚の天ぷら、豚しょうが焼き、タチウオの塩焼き、たけのこの煮物」
 俺どっかに出荷とかされるんでしょうか。いいサシ入ってるよとか言って。

・家の中の仕事は何もかもおばさんの仕事。おっさんは見事なくらい何もしないし、何も知らない。自分のはいてる地下足袋の値段も知らなければ、おばさんの携帯番号さえ知らない。

・一方で、おばさんは農園の経営状態とか今すすんでる仕事とか、一切知らない。だから電話応対もできない。家族経営だから困るんじゃないかと思うがまるで知らない。一度いよかんの値段をお客さんに尋ねられていたが、知りませんと応えていた。おっさんが万一倒れでもしたらどうするつもりだろう。

・おっさん、おばあさん(おっさんの母親)に向かって「アンタ」呼ばわり。
 俺は一度だけ、母親に「アンタ」と言って、母親が泣きながら俺をぶん殴ったことがある。まあ、自分の息子が母親に「アンタ」とか言っていたら、俺もぶん殴ると思うけど。

・おばあさんもおばあさんで、おっさんのことを「○○さん」と、さん付け。

・一方で、遠い街にある名門大学に在籍中の坊ちゃんに向かっては、おばさんは「●●くん」と、自分の息子にくん付け。

・その坊ちゃんが学生の身で乗り回している車は、黒の「オデッセイ」。当然ぴっかぴかの新車。



はあ〜、ありえないありえない。一休み一休み。

2004年06月16日(水)
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