ゆれるゆれる
てんのー



 ビールで修行するぞ修行するぞ / ビール会社の陰謀

あんまりにも暑くて、もともと薄い脳みそが明らかに機能低下を起こしています。

今日なんか、夕方5時くらいから俺の頭の中は
「ビール飲むぞ絶対飲むぞ何本でも飲むぞビール飲むぞビール飲むぞ」
とまあ、尊師のイニシエーションばりのリフレインでいっぱいでした。

仕事が終わってももちろん一滴の水も口に入れず、ビールが切れていたのでスーパーまで買いに行くのももどかしく、たぶん傍から見て結構こわい顔をしていたのではないかと今ふと思ったのですが、まあそんなことお構いなしに、とにかく買ってきたやつを一息に飲み干したところでございます。

う・ま・い!!!!!!

この瞬間の快感を思って今までどれほど耐えてきたことでしょう。
赤ちゃんとてんのーは同じなんです。
赤ちゃんはおっぱいを、てんのーはビールを、それぞれ飲んでいる間だけは、静かにしているものです。
時々夜泣きするので要注意です。

ほんとにしたりして……。



そんなことを思っているところに、大学時代の友人から電話。
「こんど社内のキャンペーンでさー、友達にビールを送るってことになったんだけどー。とりあえず片っ端から電話かけて連絡ついた奴に早いもの順で送ろうと思ってさー。発泡酒なんだけどいる?」

ビール会社勤務の彼は仕事の話が大好きで、それを聞くのも結構好きなんだけど、今回ばかりはよく分からない。どんなキャンペーンなのだ。
だいたい社員の友人をターゲットにするなんて、保険の外交員じゃあるまいし何か裏があるんじゃないだろうか。

糖質を70%オフした代わりになにか得体の知れない、購買意欲が増す物質を140%ぐらいオンしたのではないのか。

などと酔いの回り始めたまったり頭で考えるが、どっちにしたって答えは一つである。

「うっわまじでー? ありがとおお。さっきその発泡酒、6本買ってきたばっかりなんよー」
「おー、それはそれは。じゃあさー明日の朝イチで上司に書面で出さなきゃいけないからさー、くわしい住所教えてよ、俺よく知らないんだよ」
「えーとね、郵便番号が……」

至急ビールを送るから住所を教えろ、なんていう幸せな電話は人生にそうそう何度もあるもんではない。
もともと俺はこのビール会社のひいきなんだが、ますますひいきしてしまうではないか。
あっ。そういうことなのか。

2004年06月17日(木)
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