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■ 「きょうのできごと」 / オリエンタリズム等 / しまなみいねむり
久々の実家だったので、夜更かしして朝寝してやれと思ったのだけれど、夜更かしだけ実践して(1時半就寝)、朝は農家的に無意味に早起き(5時半)してしまい、なんとなくかなしくなる。
ちょっと驚いてしまうような大雨。
ADSLのスピードにあらためて感激し、ここぞとばかりWindows Updateとかストリーミングメディアの貯めこみなどを行って、悦に入る。
せっかく帰ってきたのに、家族はみんなそろって毎日お仕事。 まあ俺だって休みもらえるとは思ってなかったんだけど。なので実家にぽつんと一人ぼっち、雨なのですることもない。
昼には雨がやんだので、帰りは船でなく、最終の高速バスまで遅らせてぎりぎりまで街ぶらぶらを楽しむことにして出かける。
バスセンターで切符を買った足で、なんとなく6階まであがる。 ガキの頃、俺にとって街におでかけといえば「そごう(+バスセンター)」か「福屋の8階おもちゃ売り場」であった。本を買ってもらうのが楽しみで、本屋といえば何をおいてもバスセンター6階の紀伊国屋書店のことだった。
マイナーチェンジは繰り返しつつも、基本的には古ぼけた知識の泉、といった昭和の面影を残すこの店に来るたび、いつもどこか興奮している俺がいる。
●お買い上げ E.W.サイード『オリエンタリズム 上』平凡社ライブラリー 六車由実『神、人を喰う 人身御供の民俗学』新曜社
民俗学というのはどこかおそろしい学問だという気がする。 宮本常一の『忘れられた日本人』など、本自体がなにかのauraを帯びているように思えてならない。 儀式に使う仮面や能面をまとって、舞ってしまえば――もう顔から離れなくなるのではないか、役が支配しにくるのではないかという恐怖。そう、床の間に掛けられた能面を一人で見るときのおそろしさに近い。
だからこそ手が伸びてしまうんだ、しょうがないだろ、と自分に言い聞かせ、そして本を手に入れたあの瞬間の、びりびりする快感を受け止める。
シネツインへ。 このミニシアターは、とにかく広島でいちばん好きな空間の一つ。居ることさえできれば、それで満足できてしまうぐらい。
友達に薦められていたこともあり、いそいそと地下空間に吸い込まれて、「きょうのできごと」(公式)を観てきた。
「GO」の監督らしいけど観てないし。今度は「世界の中心で、愛をさけぶ」らしいですが観る気ないし(ごめんよ)、まるで先入観はない。
で、やられました。(笑 人によってはイライラしてたまらないだろうあのテンポ。無意味だらけの間の取り方。だらだらするだけの若い学生。どうでもいいようなエピソードの羅列。
友達(女性)がどういうつもりで薦めたのかはわからないけど、俺は見事にストレートでやられた。 この映画、好きです。
どうしようもなく無駄で、くだらなくて、楽しいのか楽しくないのかも自分でよく分かってない、だらだらした時間、時期を持ったことがある人には、俺は自信を持って薦めたいです。
飲んでて、夜中にいきなり「今から日本海までカニ食いに行くか」ってほんとに行っちゃう人種は、まあ学生ぐらいのもんですが、それがどれだけ魅力的なことか、今では俺は分かる気がするな。
ちなみに、朝まで飲んでて「今から山登るか」ってほんとに丹沢に行ったことならあります。あの時ほど深い徒労感に襲われたことはその後ありません。「ヒトはなぜ山に登るのか。そこにバカがいるからだ」「俺はいったいここで何をしているんだろうか」あのときほど深く自分を問い詰めたこともありません。
ぐっすり車中で寝て、起きたら海を渡って四国にいる。 便利な時代になったもの。明日からまた農作業。
2004年05月04日(火)
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