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■ (日記) 嬉しい金曜日
昨日の金曜は物凄く冷え込んだ事と、大型連休を控えた前の金曜なので、華金にはならず、落ち着いた金曜日だった。 8時を過ぎても誰も来ず、【折角、絶品の付き出し作って、竹の子ご飯まで炊いたのになぁ・・・・・・】 そんな事を呟きながら、パソコンのソリティアで何時ものように、運試し。 そしたら全部綺麗に取れ、良い兆し。
結果、売上は余り上がらなかったが、その代わり、とても良い日になった。
先ず最初に友人一人を連れて入って来てくれたのは、アタシが癌で入院していた時、隣のベッドに入院して居た【S】さん。 彼女もモチロン同じ病気で、アタシよりも少し前に入院した先輩だ。 年齢も多少先輩。 初めての癌入院の経験で、不安げなアタシに、色々と経験談を交えながら優しく指導してくれた。 彼女とはとても仲良しになり、数ヶ月間の入院生活の中で、様々なドラマもあり、互いに胸の内なども話しあえるような仲になり、退院後、ブティック勤めをしていた頃も、幾度となく顔を覗かせてくれ、お茶を飲んだりしていた。
その後、彼女は再び乳癌を再発し、乳癌の手術後、再びブティックを訪れてくれた時には、かなり痩せていて、アタシは心の中で、もしかしたら永遠に彼女を失うのではないかと言う漠然とした不安を抱えていたのだ・・・。 でも、彼女は前向きで、明るく、物の考え方もきちっとした人なので、きっと彼女自身の明るさで癌は克服してくれるだろうと、アタシは自分の気持ちをなだめていた。
アタシがブティックを辞めてから、スナックだの、旅館の仲居だの、マッサージ器具の販売など、仕事を転々としていた頃は、会うための余裕もなく、又、子宮癌の同窓生旅行などにも、経済理由で参加できず、暫くの間は電話などで数ヶ月に一度の割で近況を報告する程度だった。 つい最近、浅間の旅館に備わったスナックに勤めた時には、泊りがけで来てくれるはずだったのだが、彼女達が来る前に、社長に失望し辞めてしまう事になり、残念な悔しい思いをした。 しかし、アタシが念願だったこの店を持て、昨日初めて、プライベート(夜の席)で、彼女に会える事が出来たのだ。
2年半振りに会う彼女は、思いのほか血色も良く、当時よりも体重を増やし、「3キロ戻したのよ〜♪」と元気そうな顔をほころばせている。 「うわぁ〜い♪ 元気そうで良かったぁ〜♪」 私は思わず彼女に抱きついた。
彼女はお酒は飲める。しかもロックが良いという。 【お主、中々話せるな!頼もしい頼もしい♪】 連れの女性は見かけによらずゲコらしくウーロン茶だ。(笑) 二人ともカラオケは大好らしく、早速歌が飛び出した。 飲めぬ彼女に二人の想い出話などを聞いてもらいながら、手料理をつまんでもらい、竹の子ご飯も無駄にはならず、半分押し売りながら、一つ出た。(笑) それからもずっと歌ったり話したり、楽しい時間を過ごしていた。
と、そこに例のカギ屋の【神さま】が来てくれた。 本当にアタシが思った通り、来てはくれたのだが、まさかこんなに早く来てくれるとは思っても見なかった。 彼は母の時代に、エポックに通っていたらしく、母の歌のファンだったそうで、母とは結構仲良しだったみたいだ。 以後、ちゃっかりうっかり物の母子共々、鍵や包丁の件では随分お世話になっている。
「先日のお礼にbeer一本サービスさせてください」と言うと、おじさん・・・。 「そんな事するなら、もう、2度と来ないからね」と全然受け付けてくれない。 そんな処がおじさんの優しさであり、おじさんの人間性でもあり、おじさんの無償の温かさを感じ取れる。
「でも、あのままじゃ、気がすまないしなぁ。んでは、母が歌ってた懐かしい歌を、おっ母に代わってプレゼントしましょうか?」と言った。 「それなら良いや」と、おじさんニコニコ顔。 母の写真をおじさんに見せ、アタシは母が好きだった越路吹雪の【ラストダンスは私と】を母に負けじと熱唱した。
それからは母の想い出話などを【S】達も交えてしながら、皆で歌い、皆で混ざりながらの楽しいひと時を過ごした。
普段めったに歌った事がないというおじさんも3曲ほど歌い、beerを3本も飲んでくれ、楽しそうだった。
【S】が明るく歌う姿を見ている内に、私は癌当時の想い出が浮かんで来て、思わず泣けてきてしまった・・・・・・。 辛い泪ではなく、悲しい泪でもなく、愛しい想い出に流す泪のような感動的なものだ・・・・・・。 おじさん、そんな私を笑顔で頷きながら見ている。
同じ病を持ち、同じ不安を覚え、同じ恐怖を味わってきた、戦友のような彼女が今、こうして元気にお酒を飲みながら歌っている・・・・・・。しかもアタシの店で・・・・・・。 誰にも理解は出来ぬであろう嬉しい嬉しい泪だった。
そんな感動的な金曜日だったが、おじさんのタクシーが来、【S】達のタクシーも来、余韻を愉しみながら後片づけをしているとセラピストの友人【Y】の彼氏の【H】君が一人で入ってきた。 【Y】は彼女自身の送別会で、中々抜け出せないらしく、一足先に来たようだ。
とは言っても、【H】君はとてつもなく無口で静かな青年だ。 彼の声は先日とて、30分に一言くらいしか聞いていない。(笑) 果たして私で彼のお役が勤まるだろうかと、少し不安になる。 それでも、ポツリポツリと会話を交わし合い、それからは結構色々な事に関しておしゃべりし合えた。
彼は若いのに、本当に静かに静かにおしゃべりする人だ。 何て、癒える存在なのだろう・・・・・・。 【Y】さんが恋人に選んだ理由が解るような気がする。
それにしても【Y】は遅い。ちっとも来る気配なし。 待ちくたびれた【H】君、竹の子ご飯を注文してくれ、「美味しいですね〜♪ 一人暮らしなのでこう言うご飯が中々食べられなくて」と舌鼓を打ちながら食べてくれている。 祖父のスクラップや、私の日記を読みながら、おしゃべりをしていると【Y】さんからこれから行くとの電話が入る。 しかし、まだ抜け出せないで居るのかいくら待っても来ない。 時刻はもう12時をとっくに廻っていた。
【Y】さんは普段から自分のエネルギーをすり減らし、費やしながら、人のカウンセリングをしている人なので、プライベートでは極力魂を休められる人達としか関わりたくない人なのだ。 心と心で慈しみ合える人間関係以外は、極度に彼女を疲労させてしまう。 いくら当人の送別会と言っても、そろそろ限界だろう・・・・・・。
そんな彼女を察した【H】君。 「今日はこのまま彼女を迎えに行き、送って帰りますね。又ゆっくり二人で来ます」 と言い、料金を精算し帰って行った。
【あぁ・・・【H】君は本当に【Y】さんを気遣い、心から愛しているんだなぁ・・・・・。彼の愛も又、無償に近い愛なのだろう・・・】
私は嬉しいような、安心したような、温かい気持ちになり、ニタニタしながら後片付けをしていると当の【Y】さんが入って来るではないか。(笑) アラアラ、どこかですれ違っちゃったみたいだ!! しかし、居場所も知らずに迎えに行くなんて、【H】君もせっかちで結構オッチョコチョイだ。(苦笑)
【Y】さん、慌てて【H】君に電話を掛け、Uターンして舞い戻ってきた【H】君。めでたくからくり箱で合流し、今日はもう遅いから又ゆっくりね〜♪ と、二人は仲良く寄り添いながら帰って行った。
良いなぁ・・・・・・。何か、良い日だったなぁ・・・・・・。
からくり箱を経営してると、そんないくつもの人間ドラマを毎日毎日、地で見られる。 そしてアタシの日記のネタが事欠かないで居られるのだ。
今日はフゥーリィーが屋台村で焼き鳥屋を営んでいる同級生と遅がけに飲みに来るみたいだ。 又、懐かしい高校時代の武勇伝と70年代の歌が、沢山飛び出す事だろう・・・・・・。
2005年04月23日(土)
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