マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 【お仕事日記】 アングラ思考


先日の金曜日、私が勤めるホテルに2組の小団体客が泊まっていた。
5人の爺ちゃん団体と、12人のPTA団体だ。

今までは女将が宴会会場でのご挨拶の際、スナックもあるという事で営業をして居たのだそうだが、余り振るわないらしく、最近女将は、泊り客が居ると、必ずアタシに宴会会場の部屋まで、営業(客引き)に行かせるのだ。(笑)
アタシが営業に行くと、今のところ100発100中で客がスナックの方に流れ込んで来てくれている。
【営業ノルマちょうだい(笑)】

2組中の一組は80歳を超えた爺ちゃんたちで、戦友仲間の5人組。
内2人は既に宴会で正体不明になったらしく、その中の3人がスナックに来てくれたのだが、一人の爺ちゃんが、歌が美味い事美味い事・・・。
聞けば85歳と言うが、音程・リズム感共に大変GOODで、ダンスの腕前も中々のものだ。
もう一人の爺ちゃんは、歌うには歌うのだが、テンポ音痴が半端じゃなく、一番を歌い終わったら、伴奏が3番まで終わっていた。(笑)
そんな面白可笑しい、3人組が飲み終わって部屋に帰った後、もうひとつの団体がほぼ全員で流れ込んでくれた。

どこかの高校の野球部のPTA会で、親御さんたちが未だに仲良しで、定期的に飲み会をしているらしい。
親御さんたちの年齢は、ほぼアタシと同じくらいで、アタシより2つばか年下の連中だ。
久々の若い客(?)の団体に、アタシも張り切っていた。

当然、アタシたちの若かりし頃の流行歌の話題になり、大いに盛り上がった。
グループサウンズ愛好者。ムード歌謡愛好者。フォークソング愛好者。ハードロック愛好者、様々だ。

と、その中の一人の女性が「ねぇねぇママさん? 黒の舟歌を知ってたら歌ってくれますか?」とリクエストして来たのだ。
『勿論歌えますよ〜♪』と歌ってあげると、とても喜んでくれ、それから話に花が咲いた。
彼女は学生運動が盛んな頃、長谷川きよしやら、加藤登紀子やら、野坂昭之やら、安田南やら、山崎ハコやら、森田童子やら、わが敬愛する金子由香里やら、萩原健一等を夢中で聴いていたと言う。
【かなりマニアックな路線だ!!】

アタシも一時期そんなアーティスト達にハマっていたので、バカみたいに会話が弾んだ。
【サイケデリック】や【アングラ】などの死語が連発し、大いに盛り上がり、初対面のアタシ達はタイムスリップをし、中学・高校時代に戻っていた。
彼女はとても気を良くし、彼女が他で仲良くしている音楽仲間達を連れて、又近々飲みに来てくれると言う。

私の音楽経歴は、リズム&ブルースから入り、ほぼ同時期に、ハードロック・アングラ系の音楽・シャンソン・jazzへと移行して行き、演歌や歌謡曲は全く素通りして来たのだが、松本辺りは圧倒的にその二つを支持する人が多い中、マニアックな人も居るんだなぁ・・・と、凄く嬉しくなった。

日頃、演歌ばかりが飛び交う店に、たまぁ〜にこんな日が訪れると、自分の居場所を見付けたような安心感がある。(笑)
アタシはやっぱり、異端児なんだろうか・・・・・・?




2004年11月07日(日)

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