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■ 【ミニミニ小説】 平成心中。
今朝、ゴザンスの募集要項が再び変わっていたので、800字小説と言うものに2度目の投稿をしてみた。 ・・・んな事してる暇があったら、早くエッセイ集を纏めろよ・・・! とも思うのだが、人間たまには息抜きの寄り道も必要である。
これはとても勉強になる。 800字の中で一つの小説を書くという事が、如何に難しいかと言うことと、言葉を足すのではなく、いかに減らす作業が難しいかと言うことが、これに挑戦していると嫌と言うほど良く解る。 今回のお題は、800字小説「明け方に/ビルの屋上で/隣の住人が」となっていた。この項目を800字小説の中に取り入れるのだ。 直ぐに物語りはひらめいたのだが、何度書いても字余りになり、ホウホウノ体で減らして行き、なんとか800字丁度で収まった。 しかし、何故か投稿すると文体がバラバラになっていて、【アチャァ〜!! 又やっちまった】と憔悴する。
私の一番の欠点は落ち着きが無いということだ。 ちゃんと読み返してから投稿すりゃいい物を、いつもそそっかしく慌てて投稿するため、一度で済んだ例が無い。(泪) アソコはこのエンピツのように一度投稿してしまうと修正や削除が出来ないのだ。 早くその機能を付けていただきたい。 慌てて改正版を今投稿してきた所だ。(苦笑)
サテサテ・・・。どんな小説を書いたかと言うと、こんな小説だ。 いかにも私らしいので此処に貼り付けてみよう。
【平成心中】
【もう貴方を待つだけの生活に疲れたわ。貴方を断ち切る事に決めました。 雅美】 雅美はリビングのテーブルに手紙を置くと、ブランデーを一気に呷り、エレベーターに向かった。 マンションの屋上に立つとヒンヤリした風が心地良い。都会なのに珍しく今夜は星がにじんでいる。 雅美は手擦りに手を掛けた。
「アンタもなの? じゃぁ一緒に飛び降りましょうか?」声の方を振り返ると女が一人佇んでいる。いや、隣に住む真知子だった。 「何で死のうとしてるのさぁ」真知子が微笑みながら近づいてくる。 「エッ?もしかして・・・真知子ママも?」 「ええ、もうダメ・・・。こんなババアオカマが一人で店やってたって客なんか来やしない。アタシの栄光は十年前でお仕舞い。もう店の家賃さえ払えない・・・。完全にお手上げよ」 真知子は両手を上げて万歳をすると寂しげに嘲笑した。 「私、最愛の夫に裏切られたわ・・・。もう半月帰って来ない・・・。半月が一月になって、半年になって、そして永久に失うと思ったら、怖くて居てもたっても居られない・・・。あの人だけが全てなの・・・解るでしょう? ママなら」 真知子は黙って頷く。「でも、まだ若いのに・・・。30女が夫のために死ぬなんて、勿体無いったらありゃしない」 「人間、どうしようもない事ってあるのよね・・・。耐えて耐えて耐え抜いて・・・。でも、もういいじゃない・・・って時有るでしょ? 今がその時・・・かな」 死ぬ事を本気で覚悟した相手に、慰めは無駄なのだ。 「アタシさ、TVで騒がれた時期があったでしょう? あの頃は新宿一の繁盛店だって、そりゃぁ〜金だってガポガポ入ってきてさ〜」 「私も隆と知り合った頃は幸せで胸が張り裂けそうだった・・・・・・」 二人は屋上のベンチに腰掛けると話に花を咲かせた。 そして二人が手を取り合った時、もう星は消えていた。
翌日の夕刊の隅っこに小さな記事が載る。 「不思議! ゲイバーマダムと主婦の心中か!」
☆ こんな感じになったのだが・・・・・・いやはや難しい。(笑)
2004年06月28日(月)
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