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■ 【愛猫エッセイ】 したたかな天使たち (前編)
今日の松本は、雨模様・・・・・・。 なんか、心が和んで、ゆったぁ〜り、まったぁ〜リ気分。(笑)
若い頃は、何と言っても、よく晴れわたった快晴が大好きだった私が、こんな雨の、穏やかで、気だるい日が、最近、大好きになってきました。
年のせい? ・・・・・・か、なぁ・・・・・・・・……(-。-) ボソッ
コーヒー片手に、窓の外を見詰ては、ボケ〜〜〜〜ッ!とし、PCいじっては、ボケ〜〜〜〜〜ッ!とし、文庫本を開いては、ボケ〜〜〜〜〜〜〜ッ!とし・・・・・・。 ・・・で、気が付いたら、もう、お昼 (やばっ!)
サテ・・・今日の出し物は、2〜3年前に書いた、猫のエッセイです。 あえて、時代校正はしていませんので・・・・・、あしからず。 チョット長いので、3回に分けて掲載します。
『したたかな天使達』
黒猫の『ミュウー』が我が家にやって来てから、かれこれ5年になる。 5年前の秋、当時十五歳だった一人息子が、中学校の帰り道、とある家の雨樋で動けなくなって鳴いていた、生後間も無いミュウーを助けてあげたのがきっかけだった。 その家の人も出て来て、一緒に助けてくれたらしいのだが、どうやらその人に、ごほうびに、いただいたのか、押し付けられたのか、は、今だ不明である。 (息子言わく前者だが・・・・・・?)
ともかく、目も開くか開かぬかで、片方の手の平に、楽に乗ってしまう程の小さな仔猫を貰っては見たものの、我が家には既に、大切に飼われているもう一匹の、十四歳になる雄のチンチラが居た為、(名前を『ボス』と言う)絶対に飼える訳が無い・・・と思い込んだ息子は、しばらくの間、マンションの階段の下に有る、一寸したスペースにダンボール箱を用意し、我々に極秘で、隠し飼っていたようである。
息子は、私達の目を盗んでは、ボスのエサ(缶詰)やらミルクを盗んでいたらしく、或る日、絶妙なタイミングで現場を抑えた私は、即、息子を問い正した。
「チョイ待てィ! それどうするつもりなのよ!」
息子は「アチャー・・・・・・!」等、つぶやき、しどろもどろになって、「じ、実は・・・死にそうな仔猫がいて・・・・・」と白状し始めたのだ。
「ん? チョット連れてきてみィ?」と私。 バレた事で、多少ホッとしたのか、息子は嬉しげに、すぐさま仔猫を私の元へと連れて来た。 「キャァーッ! ちぃっちゃーい!」 息子の手にのせられたソレを見た時、わたしは思わず、そう叫んだ。 真っ黒な体毛に包まれたメスの仔猫は、小さな身体を、目一杯震わせて「ミュウー、ミュウー」と元気良く鳴いている。 (なにが、死にそうだよ! ・・・ったく、もぅ・・・・・・) 爺ちゃん猫のボスが、「何だ何だ?」 というように、仔猫に近づいて見る。すると、黒猫は、赤ん坊の癖に、全身の毛を逆立てて「ファーッ!」とボスを威嚇するではないか。 「オイオイ、新参者のくせに、十年早い!」と、息子が笑いながら言う。
私は見てしまったら、モウ、ダメ、なタイプなので、「名前はどうしょう・・・ボスがいるから、『子分』にするか・・・・・・」等と、思わず、つい、口を滑らせてしまった。
「オッカァ、クリア!」と、息子が歓声を上げながら「でも・・・、『子分』じゃ、呼ぶ時、恥ずかしいよ・・・・・・」と、口をとがらす。 「じゃぁ、ミュウーミュウーうるさいから『ミュウー』は?」 「それ良い! 決り〜ッ!」 実にあっけ無く、名前が決ってしまった。
「問題は、オヤジだよなぁ〜〜〜」 「そうね〜」 と、私達は少し肩を落としてうなずきあった。 夜になり、問題のオヤジが帰り、ベッドに横たえた私に「具合でも悪いのか?」と聞く。
「シィ〜〜ッ! 実は・・・・・・」私はそっと毛布をめくり、ダメ元で、スヤスヤと眠っている仔猫を夫に見せた。と、たちまち夫の顔が、デレデレにゆるみ、「ナニュヨ〜〜〜、コレ!( 注・主人語で、なによ? これ )ちっちぇーっ! 飼うの? ね、ね、飼うの?」と子供のようにはしゃいでる。 その様子をドアの外から心配そうに窺っていた息子は、「オヤジもクリア!」と大喜び。
次回へと続く
BY マキュキュ
2002年04月21日(日)
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