マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 【ミニミニエッセイ】最期の桜 【初めての受賞作】


今日も良い天気ダァ〜〜松本は桜が満開なりィ~(*^_^*)
6(o ̄O ̄o)∂オッ!\(o ̄∇ ̄o)/ ハッーーー♪

今、私が住んでいる松本は、正に桜の花が満開です。
夕方、ダンナが帰ってきたら、ワイン一本ぶら下げて、松本城にでも、夜桜見物と、洒落込んで見ようかなっ・・・なぁ〜んて思ってまぁ〜ス。 

桜の季節になると、平成三年にこの世を去った、母の事を、良く思い浮かべるのです。
桜が大好きで、一般行事なんかには、全然疎かった母も、桜の季節になると、毎年、花見だけは欠かさずに行っていました。

一昨年、そんな母を偲んで書いた、『桜文大賞』と言う公募に、募集し、生まれて初めて賞金(五千円ダケド・・・・・(^^;; ヒヤアセ)を頂いた作品を今日は載せてみようかと思います。
400文字以内と言う指定の付いた、桜にまつわる想い出の手紙文・・・と言う内容の物です。


            『最後の桜』

『後何回、私は桜の花を観られるのかな・・・』

ポツリと呟く貴女に、「何度でも見られるわよ・・・・・・」と、私は、とても不器用な笑顔を作る。

 貴女と行った、最後の花見での会話。

 結局、翌年の平成三年二月八日、貴女は桜が開くのを待たずして、この世から去って行った。

 花弁の様な雪が舞う中を・・・・・・。

 哲朗(息子)と三人で、よく松本城に桜を観に行ったよね。あの頃八歳だった哲朗が十九になったのよ? 
最近じゃ、私を置いて、彼女と花見に行ってるわ(苦笑)

 ねぇ・・・、又、貴女と一緒に桜を観たいよ・・・・・・。

 昔みたいに小さな小さな御座を敷いてサ、貴女は珈琲、私は缶ビールで、二人で乾杯してサ。

 色々な事を語り合いたいのよ。
 優しい優しい桜の下で。

 去年ね、貴女と同じ『癌』になったの。
 私は、そう簡単にはリタイアしないけどね。
 貴女に抱きしめて、慰めてもら貰いたいのよ。

「ねぇ、私は後何回、桜が観られるの?」

貴女に教えて欲しいの。
 ・・・・・・ねぇ、おかあさん。

                     by マキュキュ


2002年04月05日(金)

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