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2006年05月04日(木) ■ |
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祝福の園の殺人(篠田真由美) |
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●読了:祝福の園の殺人(篠田真由美) 17世紀イタリア。侯爵モンタルト家別邸の、亡き女主人が丹精込めて造った庭園で男の死体が発見される。つづいて次々と起こる侯爵家に関わる者たちの不可解な死。渦巻く血の輪舞(ロンド)。“呪われた庭”に隠された真実のメッセージとは何だったのか?建築探偵シリーズで大人気の著者が贈る長編幻想ミステリ。
先日読んだ琥珀の城の殺人(18世紀ヨーロッパが舞台)と同系統の作品。ゴシックミステリというのかな。幽霊が山ほど出てきそうなお館を舞台に、伯爵だの美貌の未亡人だの、貴族の御令嬢という美少女だの放蕩息子だのがきらびやかに出てきて、連続殺人事件が起きる話。そこには華麗なる一族の呪われた秘密が・・・!という感じの。 ミステリとしての出来はともかく、私は舞台設定だけで8割がたお腹いっぱいになった。たっぷり楽しめたから満足。本書は「庭園」という一種独特で完成した世界が謎の鍵になっているのがおもしろいと思った。 ・・・どちらかというと琥珀の城の殺人の方が好みだったな。人物関係のドロドロぐあいが最高だった。
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