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2004年09月04日(土) ■ |
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魔法の眼鏡(ジェイムズ・P・ブレイロック)読了 |
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●読了:『魔法の眼鏡』プラチナファンタジイ(ジェイムズ・P・ブレイロック) The Magic Spectacles(James P. Blaylock)の翻訳 内容(「BOOK」データベースより) ジョンとダニーの兄弟は骨董店で古い眼鏡を手にいれた。眼鏡を覗いてみると・・なんと窓の向こうに見知らぬ森が! そこはゴブリンが駆け回り、ヘニー・ペニー人が木の葉に乗って飛び回る世界だった。森に迷いこみ、ゴブリンに襲われた兄弟を助けてくれたのはミスター・ディーナーという、ドーナツ中毒の変わったおじさん。彼の魔法の力を借りねば、元の世界に帰れないらしいのだが!? 奇想天外なコミカル・ファンタジー。
ジョンとダニーという幼い兄弟が魔法の眼鏡を使って異世界へ行き、冒険を繰り広げる話。というと、明るいファンタジーを連想するけれど、そうではない。話のメインはミスター・ディーナーという自我崩壊を起こしたドーナツ中毒の中年男。ジョンとダニーの兄弟は、エスカレートするミスター・ディーナーの突飛な行動に振りまわされっぱなし。
本書の主人公はジョン&ダニーではなく、ミスター・ディーナーだと思う。このドーナツ中毒で、背中に哀愁の漂ったやもめの中年男をどう思うかが、感想の分かれ目かも。私はダメでした。全然同情できなくて、イライラしてしまった。 近年まれに見るほど読みにくい本だった。訳が合わなかったのと、支離滅裂なミスター・ディーナーの言動が話のメインになっているせいで話がどうにも分かりにくく、普通に読んだだけでは意味が頭に入ってこなかった。特に縄梯子のシーンとその前後など、4回も読んでようやく場面が理解できたほど。英語で読んだら、少しは感想が違ったかなあ。 印象に残ったのは、何度も出てくる「つやぴかドーナツ」って言葉。「揚げたて」「作りたて」じゃなく、「つやぴか」というのが、ダイレクトに入ってきてとっても美味しそう!
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