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2004年07月26日(月) ■ |
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ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷 : メニム一家の物語(1)@10/39章 |
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●読書中:The Mennyms(Sylvia Waugh)@10/39章 『ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷 : メニム一家の物語(1)』の原書の再読を始める。この本は1年半ほど前に一度読んでいるけど、シリーズ全5作PBで手に入ったので、この際最初から読みたくなって。 ≫内容&前回のレビュー
前回読んだ時に気付かなかった(意識してなかった)事のひとつは、メニム一家が全員で壮大な「おままごと」をやってるってことだ。等身大の布の人形だから、当然食事はしない。ということは、本当は炊事の必要も、食事の時間も必要ない。毎日風呂で体を洗う必要はないし、洋服だって何枚かあれば十分。 だけどメニム一家は、空っぽの皿に「ご馳走が並べられているつもり」になって、みんなで楽しく食事をする。午後にはきれいなティーカップに紅茶をいれて、クッキーを並べて「お茶をしているつもり」。冬の寒い夜には、マグカップにお湯を注いで「ココアを飲んでいるつもり」。クリスマスには、ボール紙のターキーをのせて、クリスマスパーティ。一家の主婦、「お母さん」のVinnetaは洋服にアイロンをかけながら、少なくとも洋服は本物だわ、と思う。 なんだか切ないよね。メニム一家は父母、祖父母に子供が5人とMiss Quigleyで、合計10人の大家族。大人たちは決まりごとを守るように、「つもり」だらけのおままごとの世界を守ろうとするけれど、5人の子供たちの中には、その「つもり」の世界についていけない子もいる。何かをしている「つもり」なんてまっぴらだ、と冷ややかに見つめる子もいれば、大人たちの保守的なところを逆手に取ってしまう子もいて、軋轢がある。これはそういう話なんだな、と。なるほどねぇ。
内容(「BOOK」データベースより) ブロックルハースト・グローブは、郊外によくある市場横町の、ちょうど上手にあたるところの住宅街。どの屋敷も大きな一戸建てで、生け垣でしっかりと囲われた庭がついていた。メニム一家の住む5番地が、ちょうど真ん中にあるのだが、この家族についてのことは、近所でもほとんど知られていない。メニム一家は、血と肉でできた人間ではなかった。家族全員が等身大の布の人形という、愛すべき一家だったのだ。しかも、生きている! 40年間、平和に続いてきた魔法の世界が、突然舞いこんだ一通の手紙によって、重大な危機にさらされた。家族の愛と絆をユーモア豊かに描く、感動の秀作!!
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