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読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
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2004年03月02日(火)
双子座の星のもとに(ロザムンド・ピルチャー)@7章

BBC BigToeで【The Amazing Maurice and His Educated Rodents(テリー・プラチェット)】のラジオドラマが公開中!!

●読書中:Under Gemini(Rosamunde Pilcher)@7/10章
 ≫『双子座の星のもとに』のPB
半分くらいまで。本当はヴァニエル君の3巻を読むつもりだったんだが、まる2ヶ月ファンタジー続きで、ちょっと頭を休めたくなってピルチャーを。これは『ふたりのロッテ』(ケストナー)のロッテとルイーゼように、両親の離婚によって生き別れになった双子の姉妹のうちのひとりが主人公。
主人公フローラは父親に引き取られて田舎町コーンウォールでのびのびと育った。フローラがロンドンに出てきた日、たまたま入ったイタリアンレストランで自分とそっくりの女性に出会う。顔や年恰好、体型が同じなのはもちろん、洋服までソックリ・・・まるで鏡を見ているよう。彼女の名前はローズ、一度も会ったことのない母親に引き取られた、存在さえも知らなかった自分の双子の片割れだった。
"Was it a cruel thing to do?" asked Rose, suddenly thoughtful.
"Separating identical twins. Identical twins are meant to be two halves of the same person. Separating us was perhaps like cutting that person in half." (p39)
ローズは母親の再婚相手(育ての父親)が裕福で、自由気ままな生活を送っているらしい。いろいろあって、フローラはローズの元婚約者アントニー・アームストロングに請われて、「アントニーの婚約者ローズ」として、アントニーの実家で週末を過ごすことに。

単に慣れてるせいもあるだろうけど、ピルチャーの本は読みやすい。だいたい話の型が決まってて、英語も楽だから何も考えなくてもどんどん読める。いつもコーンウォールかスコットランドへ行く話で、片田舎の癒し系の人たちに囲まれて、穏やかな恋愛が展開する(時に過去の因縁からサスペンスタッチになったりすることも)。主人公はいつも20代の女の子、相手の男は10歳は年上で挫折を経験している「大人」。そして最重要ポイント、おばーちゃんが必須。この本ではアントニーの祖母のTuppyがそう。病気でかなりいけなくなってるらしいけど、精神的には元気元気。フローラとアントニーは22歳と30歳だからわりと歳が近いね。そのせいか、なんかアントニーって情けない。フローラを「スコットランドは行ったことがないって言っただろう」「タダで週末を過ごせると思って」なんて甘言を弄して連れてきて、実家でトラブルに放り込んでおいて、自分だけさっさと尻まくって帰るってどういう料簡よ。せめて家族にバレる時は思い切り恥をかいてほしいもんですが(笑) ていうかフローラ、医者は? 条件にピッタリのような・・・。

内容(「BOOK」データベースより)
22歳のフローラは、故郷コーンワルの父のもとを離れて再びもどったロンドンで新しい生活を始めようとしたやさき、偶然にも自分に双子の姉妹ローズがいることを知る。そのショックから立ち直る間もなくフローラは、ローズの代わりとして、スコットランドで病の床につく老婦人のもとを訪れることになる。だがそこで出会ったのは、安っぽい欺瞞であしらうことのできない立派な人々であった。自らのアイデンティティーの危機をはらみながら、善意からとはいえ、嘘をつき人を欺きつづけることで苦悩するフローラ。みずみずしい情感とゆたかな筆致で描き出される物語世界。