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『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)
【
冒頭の抜粋(英語)
】
【
レビューリンク
】
2003年12月17日(水)
■
妖女サイベルの呼び声(パトリシア・A.マキリップ)
●読了:
The Forgotten Beasts of Eld(Patricia A. McKillip)
翻訳≫
『妖女サイベルの呼び声』
マンガ版≫
『コーリング(1)
,
(2)
,
(3)』(岡野玲子・作画)
〔1975年 世界幻想文学大賞受賞〕
財宝を集めるドラゴン、聡明な猪、黒鳥……伝説の魔法の獣たちとともにエルドの山深くに住む女魔法使いサイベルは、ふとしたことから王の血を引く赤児タムを育てることになった。だが彼は成長するにおよんでエルドウォルドの王位をめぐる、愛と憎悪に彩られた争いにまきこまれていく!
おもしろかった。中世か神話の世界のタペストリーを見ているような、美しい物語だった。
読んでみて、この本がサイベルの成長物語だと分かって驚いた。伝説の生き物たちに囲まれてひとり静かに暮らしていたサイベルが、タムをきっかけに人と知り合って、愛したり憎んだりすることを体験して、成長していく話。基本的にはものすごくオーソドックスなストーリーだと思う。Sirleの中世のような騎士たちの世界も不思議に柔らかい雰囲気が素敵だし、一風変わった女性の成長物語として読めるのでは。
ただ、私は主人公のサイベルに共感できないせいで、話にのめり込めなかったようだ。サイベルは、最後まで理解の及ばない謎の人だった・・・。だから後半の悲劇とか葛藤にもあまり同情できないんだな・・・。
それから今までに読んだマキリップの他の作品に比べると、どうも薄い感じがしてもの足りない。サイベルがヤングアダルトだからか、単語や文章が比較的楽だからか、それとも単に私が話に乗れなかったからそう思うのか・・・。いや、もちろん「軽く読めて最初のマキリップ本にはピッタリ」とも言えるけど、いつもの凝り凝りのマキリップ節を期待していた私としては、ちょっと肩透かしを食らったような気持ちで食い足りないのだ・・・(^^; それでも、面白かったことには変わりないんだけれど。
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●
『ワームウッドの幻獣 : クラッシャージョウ 9』(高千穂遙)
●
Mairelon the Magician(Patricia C. Wrede)
●
Magic's Promise : Last Herald-Mage Trilogy 2 (Mercedes Lackey)
●
Magic's Price : Last Herald-Mage Trilogy 3 (Mercedes Lackey)
【
The Last Herald Mage(ヴァニエル君シリーズ)
】の2、3巻は即、表紙の顔にシールを貼って封印!(^^;
●
The Serpent's Shadow(Mercedes Lackey)
マーセデス・ラッキーの昔話シリーズ。1909年のロンドンが舞台で「白雪姫と七人の小人」が元ネタのファンタジー。コナン・ドイルやドロシー・L・セイヤーズのピーター・ウィムジィ卿へのオマージュでもある。
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The Gates of Sleep(Mercedes Lackey)
舞台はThe Serpent's Shadowと同じで、「眠り姫」が元ネタのファンタジー。
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