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読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
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2003年10月29日(水)
Dealing with Dragons(Patricia C. Wrede)@5/15章

●読書中:Dealing with Dragons(Patricia C. Wrede)@5/15章
Enchanted Forest Chronicles(魔法の森シリーズ?)の1巻。昨夜ちょっと開いたらおもしろくて、そのまま読み始めてしまった。October Countryを今月中に最後まで読むという予定が狂ったけど、まぁいいや。読みやすいのでどんどん読めて気持ちいいっ!  
たぶん未翻訳本(調べた限りでは)。これは、ユーモア・ファンタジーになるのかな? 早川文庫FTでコミカルな表紙をつけて出したら違和感なさそうな雰囲気。初版は1990年、私の本は2002年に出た新装版だ。

魔法のある世界の、とある王国のお姫さまが主人公。リンダーウォール王国(Linderwall)の末の姫シモレーヌ(Cimorene)。シモレーヌが上の6人の姉たちとまったく違っているのが父王と王妃の悩みの種だった。姉たちはみんな「完璧に普通」で、長い金髪におっとりと優しい性格の美しい姫君ばかりなのに、シモレーヌは黒髪で背がやたらと高く「姫にふさわしくない」ふるまいばかり。礼儀作法やダンスのレッスンを放り出して、女だてらにフェンシングや魔法を教わり、それが禁止されるや、城の料理長から料理を、財務担当官から経済、吟遊詩人からはジャグリング・・・・・・。
そんなこんなで周りに持て余されながらシモレーヌは16歳になり、両親と隣国Sathemに行くことになった。ところが、ついてみたらそれは隣国のセランディル王子(Prince Therandil)とシモレーヌの縁談を受けるためだった。セランディル王子のことを「確かにちょっとハンサムだけど、ユーモアのセンスはないし、馬と戦いのことしか話さない上に、その半分は間違ってるのよ!? Sathemにいるのが3週間だけでよかった、それ以上は我慢できそうもないもの。」(p6)なんて考えていたシモレーヌはびっくり仰天。抵抗するが止められそうもないと知って途方にくれていたところへ、都合よくもの言うカエルが登場、城を出て逃げ出すことを薦める。

DWJのダークホルムと同じで、文中の昔話や有名な話のパロディがおもしろい。シモレーヌが名付け親の妖精(Fairy Godmother)に悩みを打ち明けようとすると、「悩み? 悩みって言うと恋の悩みだろう? そうか、王子さまが魔法にかかっているんだね。カエルかな? カエルに変えられた王子さまってのは、昔はよくあったもんだけど、最近じゃちょっと流行おくれだねぇ」(p4)・・・なんてね。これを受けて、カエルが出てきた時は「あなた、魔法にかけられた王子さま?」「違うよ、何人かそういうのに会ったことはあるけどね」(9p) となる。・・・万事この調子で、気楽に楽しい。
ああ、それからちなみに、表紙にいるドラゴンは(どのドラゴンかはわからないけど)性別は雄だ。ドラゴンの♂は角が4本(短2・長2)、♀は3本(短1・長2)だそうだからね。

≪Enchanted Forest Chronicles≫
1、Dealing with Dragons 本書
2、Searching for Dragons
3、Calling on Dragons
4、Talking to Dragons  ≫4冊セット¥2222