一度だけの人生に
ひろ



 舞台の無い役者

時々、自分がプーであることを忘れて、
学生のつもりでいるときがある。

学生ではない。
それだけで、自分の生活が酷く
だらしのないことのように思えてくる。

学生の時と何も変わっちゃいない。
変わっていないことが、この上なくだらしのない、
恥ずかしいことのように感じる。
学生の良さは、その生活自体ではなくて、
「学生」と言う特殊な「身分」の良さなのかもしれないと思う。

ある2年生に
「こっちにいる間だけで良いから、
私と付き合いませんか?」と言われた。断った。
理由は色々ある。

一年前Dさんとの一件があってから、
やけに「もてる」。Dさんを除くと、
約1年間で5人の女の子から告白され、
そして、ふった。
全員、僕と同じ専攻コースの女の子達。
友人が
「このままじゃお前のコースは弾切れになるぞ」
「皆殺しにするつもりか」
っと笑いながら冗談を言っていたが、
笑い話には、あまりならない。

なぜOKと言わないのか。
それは前回の時に書いた。

「私の全部であなたを好きだった」
とドリカムが歌っていたが、
僕は、僕に告白をしたその子達の、各々、誰をも、
「僕の全部」で、僕が好きになるか、自信がない。

「全部」である必要はきっとないのだろう。
けれど僕は、「全部」で好きになりたいと思ってる。

やはり、恋愛においても、僕は幼いのだろうか

2004年05月07日(金)
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