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■ 松本に行く
松本市美術館に「素と形」展(〜5/30)を観に行った。 たまたま、クラフトフェアまつもと2004 http://www4.ocn.ne.jp/~cfm/ も開催されるというので、併せて行ってみた。そもそも、「素と形」展はクラフトフェアまつもとの20周年企画であるらしい。
富山から車で行って(安房トンネル経由)、ちょうど昼どきに着いたので、そば屋に入ることにした。>そば好き そばどころだけあってお店もいろいろあるようだが、まずNHKの裏手にある有名店Aに行ってみた。するとものすごく混んでいた。そばだからそう待つこともないだろうと思ったけれど、やめて、もうひとつ気になっていた、すすき川沿いのそば屋に行った。ここは空いていた(というのもなんだけど)。 メニューをみたらもりやせいろというのはなかったので、ざるそばを食べる。りー氏は大盛り。最初にそば茶が出てきて、後で出されたそば湯はどろどろしていた。そば湯は濃いめが好きだが、もうちょっとうすくてもいいかなと思った。でも白湯みたいなそば湯よりはずっといい。 なかなかおいしかったし、ロケーションがいいし(川べり、桜並木あり)、落ち着いて食べられたし、よかったよかったと言って出た。出だしがいいと何となくうれしい。
次に、あがたの森公園で開催されているクラフトフェアに行った。 野外にいろいろ小さなお店が出ている。見た感じでは陶芸がいちばん多いような気がしたが、木工、テキスタイル、ガラス、金属、食べ物(パンやジャム)などいろいろである。 個人作家の出店がほとんどだが、作品が非常に多いのでそのうちによくわからなくなってくる。しかし陶芸なら陶芸に限ってみても、これだけたくさんあると雰囲気や傾向のようなものがあらあら伝わるようでもあり、面白い。 子猫が1匹(薄いグレーがかった色のトラ柄で、洋猫っぽい顔をしていた。アメリカンショートヘアの血が入っているように見えた)、段ボール箱に入って捨てられていた。箱に記された「ぼくをもらってください」風の一筆に萎える。人が囲んでいたから最終的にはどうにかなるんじゃないかと思うが(という希望)。 フェアでは何も買わず。
松本市美術館へ。 目的の展示では若い人を多く見かけた。 展示されているのはある用途を持ったモノであり、基本的には展示と照明の妙で見せている。モノについての情報はほとんどない。ごく普通に流しながら展示を見るだけでは、何が置いてあるのかはわからない。薄暗い中、物のそばに配置された小さな小さなプレートの番号を読み取って、別途もらった一覧と付き合わせることで、はじめてそれが何であるのか、どういう目的を持つ品であるのかがわかる、という具合である。作者の無名性というのは民芸運動に通ずるけれど、ここでは展示品に付随するキャプションすらないので、観覧者は自ら作品に働きかけざるを得ない。 民芸館にあってもおかしくない品々だが、民芸館的展示では絶対にない。といって雑貨的ディスプレイなのかというとこれもまた違う(展覧会自体は、現時点ではいわゆる雑貨屋コンテクストの中で理解されうるかも知れないけれども)。 展示されているのは実用的なモノだが、展示や観覧のしかたがどこかコンセプチュアルなので、何だか現代美術の展覧会のようだと思う。展示されているのはモノなんだけれど、観覧の手続き(とそれを強制する展示のありよう)がそのものがモノを作品化させているというか。しかも一応展示(物)は現代美術を標榜してはいないし、観覧者は現代美術の展覧会を観ているとは思っていない。シュールだー、と秘かに思いながら出る。
伊勢町に車を停め、パルコ地下の本屋に行き(「ユリイカ」と「暮しの手帖」を買う)、中町通りなど歩く。 おきな堂(喫茶)、まるも(民芸)、松本民芸家具中央民芸ショールームなどを見、それから少し離れたところにあるベラミという人形店で、地元の七夕人形を見せてもらう。ポストカード、韓国の団扇、そば猪口などを買う。 おきな堂はチェリオっぽい雰囲気で、旧制高校生に愛されたというエピソードなども同じである。でもチェリオよりずっと食事メニューが本格的で、そもそも洋食屋らしい。そのうえカフェとしても使える。しかも女鳥羽川沿い。そば屋といい、川沿いというロケーションは魅力的だ。すばらしい。ホールを担当している、おばちゃんと呼ばれる年齢の女性も良い感じである。 パルコ横のギャルリ灰月(かいげつ)にも行く。洒落た雰囲気のギャラリーで、友人宛てに遅ればせながらの贈り物(そら豆形をしたフェルトのオブジェとお香)を買う。 松本がたいそう気に入ったらしいりー氏(気がつけばデジカメ片手に走り出していた。っていつものことですが)。私もまた来たい。
松本には19時くらいまでいた。来た道は帰らないで、大糸線沿いに北上し(夜なので本来見えているであろう美しい北アルプスの山々は見られず)、糸魚川まで出る。 本日最後の目的地は、富山の県境近く・朝日町にある大衆食堂。タラ汁がうまいと聞いて行ってみたら本当にフツーの国道沿いの大衆食堂だった。 小鍋(土鍋ではなくペラペラのアルミの)に一杯のタラ汁、バイ貝の煮付け山盛り、卵焼き、もずく酢などで白いご飯を食べる。 運転を交替して23時過ぎに帰宅。
2004年05月29日(土)
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