再び五十嵐貴久です。「リカ」。 こわー。文庫版の方、エピローグが追加されてるのですが、オススメできません…。これから読まれる方はハードカバー版の方がよいのでは。 サラリーマンが出会い系サイトで出会った女性にストーカーされるっていう話なんですが、最初の方の「返事をもらいやすいメールの書き方」とか「ネカマの見破り方」の話が面白かったです。化粧品や洋服のブランドの話を振ってみると良いと言われ、主人公がいちいち「グロスって何だ」とか聞き返してるのがおかしい。 リカの造形は単純。こういう生い立ちだからこういう人になったって言う話は説得力がないなあ。謎のまんまにしとけばよかったのに。あと主人公が危機感なさ過ぎで、はらはらしました。家族に累が及ぶのなんて早くに想像できたはずやろ!手を回すのが遅すぎ。あと、「この恐怖を分かるのは自分しかいない」って…ストーカー事件は世の中に結構あるはずやけど。やたら「闇」とか「悪意」を強調するのもあざとい。 色々言いましたが、恐怖を感じたい人、ネットでの怖い話をあまり聞き慣れてない人には面白いと思います。私もかなりぞーっとしました。
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