やさぐれ日記・跡地
アルティーナ



 先生と言う名の強敵?


昨日の続き。
E先生が去った後、暫し呆けていたものの、いかんいかんと練習再開。

更に30分ほど練習。

(、、 うー、なかなか上達しないな


隣の部屋では相変わらずレッスンやってるし。
弾きっぱなしだと集中力も切れるので、ちまちま小休止。

時間は15時。
17時から用事があるのだけど、一度家に帰るのも面倒。
でもあと2時間練習ってのはちょっと長いなぁ。

なんて考えていたら。


ノック音。
あぁやばい、と直感。


「はい」
「今、大丈夫?」


大丈夫じゃアリマセンE先生。
どうにもペースが崩れるし立て直すのに時間がかかるしetc...


「大丈夫です」


────後で自己嫌悪決定。


「先生、レッスンはもぅ終わったんですか」
「終わったよ。自分の声だしも少ししたね」


左様でゴザイマスカ。

「これ。はぃ」
「はぃ?」

何だか分厚い本を受け取り。
見るとテノール用の声楽の本でした。

へー、声楽の本てこういう感じなんだ(、、


「ちょっと貸してね。・・・ここ」
「ポエーム?」

「そそ」

誰が作曲したのかは忘れたけど。
ははぁ、伴奏用の楽譜もきちんと書かれてる。


「いま練習してる曲なんだ」
「・・・はぁ」

「どうぞ」

っと先生は言いながら、楽譜をピアノの楽譜立てに置き。

「・・・・・・」


Σ(´□`ll ・・・私が弾くの?!


「ぃぇ、あの、私あまり初見は得意じゃ・・・」

(初見とゆーのは漢字の通り、事前に練習してないコトね)

軽く笑い飛ばされましたガ(´¬`)←爽やかに血


「b-moll(♭5つの変ロ短調)ですね・・・えーと」

誤魔化しつつ弾き弾き。
声楽の伴奏って思ったより難しい(、、。

何かもぅ 必 死 だ な 自分。


でもヘッポコ伴奏に合わせて歌ってくれたのが嬉しくて、頑張っちゃったヨ。

きゅー(*´ー`)


「ははは、弾けてるよ。実は結構得意じゃない、初見」
「集中力でカバーです・・・」

「次は何がいいかな」
「次、・・・次?」

ま だ や る の

「いろいろあるんですね、・・・「愛の妙薬」・・・「魔笛」・・・「ドン・ジョバンニ」まである」

パラパラ捲り捲り。 ←流されてる


「・・・あ、先生、「トゥーランドット」歌えますか」
「誰も寝てはならぬ?」

「ですです」
「まだ練習してないなぁ」

「最後の1フレーズだけでいいんです、ここ、ここ、1番盛り上がるところっ」
「Hi-Cでるかな」

HI-Cってのは1オクターブ上のド。読み方は『ハイツェー』
ハイシーって読むなヨそこ。

テノール歌手の音域は大体その辺までらしい。

(*´▽`) えへへ、歌ってくれましたがっ


もーもー胸キュンです、胸キュン。
素敵だっ きゃー!!(落ち着け


「ホントはもうちょっと声が重くならないと」


・・・。


・・・・・・。


(、、☆ ←何か開き直った?

や、好奇心に火がついたと言うか。


「声の『重さ』って確か5種類くらいありましたよね、何ていう名前がついてるんですか?」

同じテノールでも、声の重さによっていろいろ呼び名があるらしい。
(重さと言うか、声質?)
ってゆーのを先日の飲みで聞いたのだ。


「軽い順でレッジェーロ、リリコ、リリコ・スピント、1番重いのがドラマティコだね」

「リリコ・スピント・・・?」
「知ってる?」

「何故か何処かで聞いた記憶が」

(、、 ・・・何処だったっけ?


「それと別枠でカウンターテナーと、ヘルデン」
「ヘルデンは重さ関係ないんですか?」

「英雄テノールとも言うんだけど、ワーグナーの曲は独特の歌い方をするんだ」


(、、* へぇへぇへぇ


「先生はどの声質なんですかっ」
「僕はリリコかリリコ・スピントかな・・・
憧れのコレルリはドラマティコだから凄く重厚な声だよ」


とまぁ、その後も根ほり葉ほり穴ほり。
尽きない興味と好奇心をぶつけまくったのでした。

ちなみに声質は練習次第で少しずつ重く出来るそうな。


ははは、結局1時間半ほど話し込んじゃったヨ(ぉぃ


ただまぁ何だ、アレだ、うん。

非常にスマートかつ自然にドライブの件とか、次の食事のお話をされてしまって。


・・・お断りし損ねたよ(死 ←敗者


(、、ll 流されてるっ 何てこった

(、、。 つか未だかつてこんなにペース崩れる相手がいただろうか?



よくよく考えたら、小さな練習室に先生と私の2人きりだったワケで。
所謂「密室」だったワケで。

ぃゃレッスンは1対1でやるものだから珍しくないんだけど、レッスンじゃないし。


ものすっご罪悪感。そして背徳感。


何で、いちいちこんなキモチになってるんだ(素
崩れたペースの所為で可笑しくなってんじゃないだろうか私。

悶々。

鬱滅。


それから暫くの間、無駄ってくらいにいろいろ考え込むコトになるんだけど。



次の日。水曜日。

昨日言った通り、先生がCDとDVDを貸してくれました。


(、、♪ わぁーぃ、グレン・グールドの演奏がDVDで観れるなんてっ(感涙

などと悦っていたものの、昨日のコトが引っかかっていたものだから。
お礼だけ言ってそそくさとバイトへ。



(;´Д`)y-~~~ 気が乱れ過ぎッス



2004年10月06日(水)
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