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■ 紙を食べる
シュレッダーを買った。 といってもごく最近に買ったわけではなくて、多分、年末年始あたりに買ったのだったと思う。 時々思い出して使う。常に使っているというわけでないのは、一定時間(私には決して長くないように思われる)稼働させると自動的に電源が切れてしまうからである。シュレッダーにかけなくてはならない紙はまだあるのに、クールダウンするのを待っている間に違うことをし出したりするのだ。 いろいろなシュレッダーを使ったことがあるわけではないから他のについてはよくわからないが、拙宅のシュレッダーはめりめりと音を立てて紙を巻きこんでゆく。ヤギが紙を食べているところを見たことはないけれど、めりめりという音を聞いていると、紙を食べる音というのもこんな感じなんだろうかと思ったりする。 この音は適当に魅惑的らしく、りー氏もやらせてくれと言ってきたことがある。しばらく紙を食べさせた後に「飽きた」と言ってやめて行った。
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▼多和田葉子『エクソフォニー 母語の外へ出る旅』(岩波書店、2003)
多和田葉子の小説は(日本での)デビュー以来のご無沙汰なのだが、久々に読んでみようかという気になった。もっともこれは小説ではない。 母語の外に出ることはないが、現代語の外には時々出る。そういう意味で共感をもって読んでいる。若者へ勧める本としても適切かも。
(そもそも、母語であるから読めて書けて*わかっている*のだと思う方が錯覚なのだけれども、まずは)母語でないという自覚があれば、差異に対して謙虚でいられるかも知れないし、違和感について考えるきっかけにはなるかも知れない。
2005年03月10日(木)
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